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「ブレーキの効きはすさまじく、息が
つまりそうだ」
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テスト走行 1 st セッティング
そして、ようやくデルクールがやって来た。最近のワールド・クラスのドライバーの大半がそうなのだが、予想していたより小柄だ。それでも、フォードの面々の少し緊張した面持ちから体の大きさには関係なく、超一流と呼ばれる人達だけが放つ近寄りがたいオーラを発していることは明らかだった。
彼が笑うと、ホッとしてみんなにも笑いが広がった。それから必然的に最近の自転車事故やラリーでの成績についての会話がなされたが、彼は早く走り出したくて仕方がないようだった。
フォードの人達もそのことには同感で、デルクールにクルマを見せるために紹介もそこそこに外に出た。しかし、まだブリッグスが RS のパワーなどの概要を説明している最中に、デルクールはドアを開け、イグニッションのキーを捻ってエンジンをかけ、排気音の十分な大きさに満足気に頷いた。それからの彼の行動には、私も少しは予想していたこととはいえ、それでも肝を抜かしそうになった。
彼はゆっくりとスパルコ製シートの背もたれを調節した。彼の胸がステアリングの中心からわずか半フィートしか離れていない距離にだ。これが、彼独自の、人には真似できないドライビング・スタイルだ!それから彼は私を見て、意味ありげにニヤッと笑った。フランソワ・デルクールはフランソワ・デルクール像を狙って演じているのだ。考えてみると、こいつはかなり面白いことだ。
ロメルのトラック・セブンは英国の楽しい田舎道に少し似ていてはいるが、唯一の違いは村から村へ移動する代わりに、サークルをぐるぐる効率良く回ることだ。至る所に 2 速、3 速、4 速のコーナーがあり、ジャンプ、ヘアピンのオンパレードだ。ご丁寧に、コース際には本物そっくりの木までたくさんある。フォードが期待しているように、RS がインプレッサ・ターボの王座を奪還できるのなら、このコースはまさに RS が結果を出さなくてはならないコースだ。
デルクールはトラック・セブンを一度も走ったことがなかったが、そんなことは彼には関係ないようだ。ブラインド・コーナーの嵐にもかかわらず、どのように道が延びているか正確に把握できているようだ。彼とフォーカスが一瞬で一心同体になったことは明らかだった。
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ターボチャージ・エンジンは「WRC カーと同じくらいパワフルでスムーズな感じ」
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ブルートーンのメーターパネル
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First Impression
助手席で最初に抱いた感想が幾つかある。まず 1 つ目に、デルクールと比べて私のシートは高すぎた。少なくとも2インチは彼の方が低かった。2 つ目に、乗り心地は硬かったとはいえ、最近のプーマ・レーシングの過酷なまでに硬い乗り心地から覚悟していたよりもはるかに良かった。3 つ目に、エンジンのパフォーマンスと全体的特徴が、先週乗ったインプレッサ・ターボよりかなりシャープだった。4 つ目に、デルクールがこの車を以前に運転したことがないことを考えると、彼のクラッチ、アクセル、ブレーキ・ペダルさばきは圧巻だ。5 つ目に、私はどれほどクラッシュ・ヘルメットを着けていれば良かったと後悔したことか。
また、ブレーキもかなりイケる。デルクールは彼独特のスタイルでフォーカスを引っ張りまわし始めた。彼のステアリング操作はアグレッシブで、次のギアにレバーを叩き込む前にレブいっぱいまでエンジンを回した。それでも、RS のブレーキの効きはすさまじく、息が詰まりそうだった。フォード側は時速 115 マイルからポルシェ 911 とほぼ同じくらいで制動すると考えているが、乗った感触としてそれを疑うようなことは微塵も感じられなかった。
あらゆる状態で強力に働くグリップは、助手席の強力なサイド・サポートさえあれば最高だったに違いない。ドライバーズシートのサイド・パッドは助手席よりも大分良くできているので、ポジションが固定され、振り回されることなく、好きなだけ強烈にタイヤを軋ませることができる。だが、助手席の方は、彼の運転を無邪気に喜んでいる訳にもいかず、ルーフ・ハンドルやドア・ハンドルなど、掴める物になんでもしがみついていなければならない始末だった。
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