2008/04/03
SWEDISH CAR
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速報!サルでもわかる新車“ナニカワ”チェック ボルボ『R-DESIGN』
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VC編集部がお届けする気になる新車の「ナニが変わった?」「ドコが変わった?」
続々出てくる新車たち。しかし気になるのは率直にいって大上段に構えたコンセプトや小難しいリクツより「前のモデルとどう変わったの?」「通常のモデルよりいくらおトクなの?」だったりする。そんなホンネな部分をVC編集部がズバリ直撃!
ドコがオイシイ?…抜群のセンスと30万円以上というお買い得感!
 
期間限定はいつまで?
さてこのボルボの『R-DESIGN』。ぶっちゃけた話、実はクーぺのC30、セダンのS40、ワゴンのV50にそれぞれ用意された期間限定のお買い得リミテッドバージョンである。正式には、今年2月から3月末までが発注期間だったが、まだディーラーに在庫は残ってるとのこと。結構、気になるお買い得モデルなんで細かくチェックしてみよう!
 
ネーミング…なぜにR-DESIGN?
さては前置き。なぜに「R-DESIGN」という名なのかというと、リクツは簡単だ。
90年代に発売されて人気を博したハイパフォーマンスバージョンの『850 T-5R』や『850 R』、97年の『V70R AWD』や、02年の『S60 R』『V70 R』の「R」から取っているのである。確かに黄色いT-5Rなど、都内でもスポーティで印象に残ったクルマだった。
事実、今回の限定車の中には230psターボの「T5」の設定もあるんでなるほどである。
ただし、勘違いしちゃいけない。今回は『R−DESIGN」、つまり“DESIGN”の6文字がついている。つまり今回の『R』はレーシングのRという意味だけではないのだ。もっとオシャレで洗練された限定車という側面を持っている。すなわち『プレミアムスポーツ』なのである。
なにしろ今回の試乗会では、上質な北欧家具セットや、ボルボ車に「プレミアムサウンド」システムとして設定されている『DYNAUDIO」社のホームオーディオも用意されていた。
加え、『R-DESIGN』は扱いやすい170psのノンターボエンジン車も用意している。
「名は体を表す」ではないが『R−DESIGN』のロゴには、そんな意味が含まれているのだ。忘れてはいけない。
 
インテリア…ここが変わった!
実はVC編集部がこのR-DESIGNで一番気に入ったのはインテリアである。とにかく上質でセンスがいい。この手の豪華限定の場合、本革シートや本革パネルを奢っているものも多いが、それが必ずしもセンスの良さに結びつくとは限らない。
しかしこのR-DESIGNの場合、スウェーデンならではのセンスの良さが反映されている。もともとインパネに北欧家具を連想させる優美な曲線を持つセンタースタックもっていることもあり、絶妙な質感、配色が凄く生きているのだ。
具体的には例えばシート表皮。R-DESIGN専用のスキンタッチの新素材『VーFlex』とスムースレザーをコンビで使っており、肌に吸い付くような柔らかさを発揮するだけではなく、インテリアとの色合いが絶妙。
それから一部内側にアルミパネルを加えたステアリングホイールは、握りやすいだけでなく、オシャレだし、さらにセンタースタックが独特の模様を持つチタンカラーのアルミパネルになっており、かなりのモダンアートな世界が広がっている。
今、ボルボは安全に加えて、デザインセンスを売りにしようとしている。R-DESIGNには、その力が十分に遺憾なく発揮されているのだ。
 
エアロキット…ここが変わった!
エクステリアも専用エアロキットが加えられ、それなりに変わってはいるが、往年のT-5Rほどのワイルドさはない。そう、なにしろ『R-DESIGN』なのだ。上品さがポイント。
具体的にはまずフロントスポイラー、サイドスカート、リアスカートの3点エアロが特徴的。全体をよりワイド&ローなスポーティフォルムに見せることに成功しており、フロントグリルにはマットクローム仕上げが施され、斜めのダイアゴナルバーも加わる。
さらにセダンのS40にはトランクスポイラー、ハッチバック、ワゴンのC30とV50にはルーフスポイラーが加わる。
そして細かいところではこれまたマットクローム仕上げのドラミラーカバーと5スポークのアルミホイール。どちらも後付けっぽくなく、破綻も一切ない。
そのあたりは昔のT-5Rとは確実に違う。よりモダンて都会的なテイストに仕上がっているのだ。
 
インプレッション…全体のタッチがよくなった!
最後に同行したおなじみ小沢コージさんに走り味を聞いてみた。
「まず気付くのは、全体のタッチが上質になってること。いわゆる“速いレーシング仕様”とはちょっと違ってて、スポーツサスペンションが入ってるけど、単純に硬くなったというより、“研ぎ澄まされた”って感じ。
ステアリングフィールは、昔のダルさがちょっと取れて、路面の反応をよりヴィヴィッドに伝えるようになってるし、それでいて乗り心地は言うほど硬くなってない。
あと大きいのは、ステアリングホイールそのもののタッチと、シート表皮のタッチのよさ。なんていうかな。肌に吸い付くような感じなんだよね。昔、アルカンターラが最初にランチアかなんかに使われた時も、「これ、触ってるだけでキモチいい」って思ったけど、あのときに似てる。
それから全体の色合いが凄くオシャレ。インテリア全体が、硬派なブラック一色というより、一部微妙な色合いの濃紺とか、ちょっと貝殻みたいな質感のセンタースタックが加わってて、おそらく“スウェーデンモダン”っていうのかな。きっとこんな感じなんじゃないの。これで価格があまり上がってなかったら、メチャクチャお買い得だと思うよ」
うーむ、なるほど。
 
コストパフォーマンス…なんと30万円以上もお買い得!
というわけで肝心のお値段だが、調べてみて驚いた。すべてにわたって2・4リッターの直5ノンターボと、2・5リッターの直5ターボが選べることができ、
C30は381〜420万円
S40は401〜457万円
V50は432〜488万円
という価格帯。
ノーマルC30が285〜387万円
ノーマルS40が298〜 456万円
ノーマルV50が329〜487万円
つまり約100万円近く高くなっているわけだが、なにしろエクステリアからインテリアから足回りまで違うのだ。変わってないのはエンジン、パワートレイン系だけで、ボルボ広報さん曰く
「足回りのセッティングにしろ日本専用のチューンが施されてますし、細かく計算すると30万円以上は確実にお得ですよ」とのこと。
というよりもこのR-DESIGN、要するに単なるお買い得グレードというより、ボルボ全体の世界レベルのファッショナブルシリーズであり、言って見れば、“トヨタに対するレクサス”というか、“VWに対するアウディ”というか、そこまで行かないにしても今までにないチャレンジなのだ。
ボルボは今、昔の質実剛健なイメージから脱皮し、スウェーデンならではのカルチャーを感じさせるライフスタイル商品になりつつある。
このR-DESIGNは、その一歩なのかもしれない。