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東京モーターショー 〜 新特派員デビューレポート 3

新生VividCarからの呼びかけに、たくさんのプロ、アマチュアの方が参加を申し出てくれています。早速応募していただいたアマチュアライターの方 3 人に、プレスとして東京モーターショーの取材をお願いしました。

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ブランドとセールス

新生VividCarからの呼びかけに、たくさんのプロ、アマチュアの方が参加を申し出てくれています。早速応募していただいたアマチュアライターの方 3 人に、東京モーターショーの取材をお願いしました。3人目は会社員 (カーディーラー) の山中勇毅さんのデビューレポートです。山中さんには今後も引き続き Vivid 特派員として活躍していただきます。
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yama11.jpg撮影 = 佐々木純也 (SUTTON PHOTOGRAPHIC JAPAN)

 今回、東京モーターショー 2007 のレポートを書く上で、新車発表とかコンセプトカーといった切り口は皆さんがやっていることなので、避けようと考えていました。そこで会場を一回りして純粋に感じたこと「ブランドとセールス」といった目線でレポートします。

 トヨタ、日産、ホンダのように、100 万円そこそこの車から 500 万円を軽くオーバーするような高級車までを生産してきた『全方向型』なメーカーが一方にあれば、500 万円いや 1000 万円を越える車を生産してきた『局部集中型』なメーカーが他方にあります。

 世界を見渡せば、先ほどあげた日系メーカーのような『全方向型』を採っているケースは稀で、同じメーカーでもターゲットに合わせたブランディングをしています。例えば、GM がキャデラック・GMC・ハマー(買収先のオペル・サーブ)などを展開していますね。そういった日系メーカーに希薄なブランディングの結果、高級車の代名詞にもなっているスリーポインテッド・スターやリーピングキャットへの憧れが根強くあるのだと思います。

 そういった目線で会場を見渡すと、今までのメーカーの垣根がどんどん希薄化していることに気づくと思います。高級車をメインとしてきたメーカーが廉価版を、スポーツカー専門メーカーがSUVを、大衆車メーカーが高級車を発表したり・・・

 このような現象が起きている理由は大きく分けて2つに集約されるように思います。1つ目に市場の収縮、2つ目にM&Aの簡易化。1つ目の市場の収縮は、日本を例にとればわかりやすく、先進国で車の需要が伸び悩んでいることでしょう。各メーカーは、決まったパイを奪い合っているのですから、今までの顧客層だけでなく、新たな層に対してもアピールしていかなければ未来はありません。2つ目の M&A の容易化(金融市場の自由化)によって、ゼロから開発するよりも、今ある資産を買ってくるほうが時間もコストも安く付くというのが現状なのでしょう。

 メーカー(特に欧米系)にとってブランドイメージの維持と拡販といった相対する目的は、頭の痛い問題でしょうが、各メーカーなりの答えが出揃ってきました。

といったところで、そんな目線で気になった車をご紹介しましょう。

 

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VOLVO

まずは、VOLVOのC30です。この車は、同じフォードグループに所属するマツダのプラットフォームを利用したプレミアムコンパクト。今まで VOLVO が持っていた大人なイメージ(所有者の平均年齢は47歳だそうです)を払拭した C30 。思い切ったハッチバックスタイルには拍手ですが、もう少し顔つきに工夫がほしかったかな。

 

メルセデスベンツ

 次に、個人的にメーカーの垣根をぶっ壊すきっかけになったと思うメルセデス・ベンツ。
190E から C クラスが発生して、現行モデルで 3 代目。メイド・イン・ジャーマニーからメイド・バイ・メルセデスとして、グローバルな部品調達と生産拠点を背景に量産体制を整えてきました。 E クラス以上の車ほどのアイデンティティは感じませんが、S クラスの小型版・ベンツのエントリーモデルとしては、大成功を収めていると思います。C クラス以後のベンツは、A・B と更なるコンパクト路線を出してきていますが、これはどうなんでしょうね。今回も A170 と B200 が出展されていましたが、同じブランド展開に疑問が残ります。同じ系列のスマートブランドとの兼ね合いで致し方ないのかな。

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yama5.jpgyama6.jpg写真下 = 津島健太 (VividCar.com)

BMW

 ベンツの好敵手 BMW を見てみると、一時傘下におさめていた旧ローバー(ランドローバー)のノウハウを活かした X5(X3)といった SUV 展開と、コンパクト(Cセグメント)への1シリーズ展開が面白いです。BMW 社にとって念願だった X5 の出現から始まったプレミアムSUV戦争とも言うべき流れは今の自動車業界にとってはなくてはならない存在です。BMW にとってはブランドの特性である顧客の囲い込みにも成功しています。もう一方の 1 シリーズは、このサイズの車では珍しく FR を採用し他との差別化を図っています。今まではハッチバックタイプのみでしたが、今後クーペやオープンなどさらに面白い展開が予想されます。ビジネス的にも楽しみな BMW です。

 

ジャガー

 プレミアムブランドつながりで、ジャガーを見てみましょう。ジャガーは、フォードグループに入ってから、リンカーン LS とプラットフォームを同じくする S タイプ、フォードのモンデオとプラットフォームを同じくする X タイプとそのブランドの範囲を下のほうに伸ばしてきました。今回のモーターショーでは次期 S タイプと目される XF SV8 が出品されていました。他のブランドと比較すると保守的なスタンスが目立つジャガーが今後どういった展開を図っていくのか、この XF SV8 の行方がかなり気になります。特に、リアにリーピングキャットをあしらったのって初めてですかね。個人的には好きです。

yama7.jpg写真 = 佐々木純也

 

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ポルシェ

 その他のブランドでは、まずはポルシェでしょう。911やボクスターといった完全なるスポーツカーメーカーがカイエンのようなSUVを発表したときには、どうした!?と思いましたけど、ビジネス的にも大成功を収めていますね。当初、技術提携をしたVWとのマッチングもぴったりだったし、今回出展されていたGT-Sなんかはもう完全なポルシェスタイル。上手くブランディングしているなと感心しました。

 

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アウディ

 最後に AUDI です。先ほど書いたプレミアム SUV 戦争の最後に登場した Q7。グループ会社のVWトゥアレグの兄弟車(ポルシェのカイエンの従兄弟車)ですね。
AUDI の真骨頂となっているクワトロ技術でいかに潜在顧客にアピールできるかがビジネス的な鍵となるでしょう。

 

まとめ

といった具合で、ブランドの横展開と縦展開を見てきましたが、ビジネス的に大成功しているメーカーもあれば、△なメーカーもいたり。車が売れにくくなっている昨今、各メーカーにとっては、さらなるブランド展開と顧客の囲い込みが最重課題となっていくでしょう。次にどんな驚きを与えてくれるか、楽しみでならないです。

 最後に、大変多くの方が東京モーターショーに足を運ばれてました。特に、小さな子供達が目の色を変えて車を見ている姿がとても印象的でした。車が、いつまでも楽しいものであり、夢であり、憧れであり続けて欲しいと願ってやみません。


 

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