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ビジネス・クラスを再定義する!

10代目Eクラスは世界最高の「インテリジェント・サルーン」を目指した

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スリー・ポインテッド・スターの中核モデル、Eクラスの10代目が1月半ばのデトロイト・ショーでデビューした。技術的な目玉は、全自動運転に向けて大きな一歩を踏み出したことだ。

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現行Cクラスそっくり!

 現行Cクラスみたいだけれど、もちろんそうではない。これが10代目となる新型Eクラスである。ドイツ本国ではタクシーとしても使われるEクラスは、これまでメルセデス・ベンツを代表する実直な中型サルーンだった。新型はもはやそうではない。最近のシュトゥットガルトのオシャレさんぶりを反映したスポーティ・サルーンに生まれ変わった、ように見える。

 おまけに世界初の革新的な技術を積極的に搭載している。第一にドライバー・アシストの面だ。夢の全自動運転にさらに一歩近づく、快適性と安全性に寄与するデバイスである。第二が完全新開発の高効率ディーゼル・エンジン、第三がオプションで設定される「マルチ・チャンバー・エア・サスペンション」である。

第一の技術のなかでも、Active Lane Change Assistant(アクティブ・レーン・チェンジ・アシスタント)なる新しい仕掛けがウリだけれど、こればかりは実際に試してみないとなんともいえない。いえるのは、これまでSクラスにしか使われなかったような技術を惜しむことなくEクラスにも投入してきたということだろう。ファースト・クラスにグッと近づけたビジネス・クラス、というわけだ。

 Eクラスは紛れもなくメルセデス・ブランドのコアである。過去、ビジネス・クラスの基準を何度も書き換えてきた、とメルセデス自身が自負する。そのEクラスが完全自動運転に向けて大きな一歩を踏み出した。おまけにスペース効率よりはスタイリッシュなデザインに重きを置いているように見える。効率、安全性、快適性を高め、運転時のストレスを減らす一方でモータリング・プレジャーを大きく増やしたとも主張する。まことに欲張りである。最近のメルセデスは資本主義的な欲望に歯止めをかけない。だからこそ、どれ若々しくても魅力的に見えるようになったのではあるまいか。

 

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286psのブラグイン・ハイブリッドもある

 ホイールベースは先代比65mm延びて、2939mmに至った。全長は43mm長い4923mm。5mに届きそうな勢いで成長しているわけだけれど、それでも現行BMW5シリーズの2970mm/4915mmより短い。あえて、5シリーズよりも大きくしなかったところに、メルセデスの矜持がある。

 モデル・ラインナップは、1991cc4気筒ガソリンのE200と、完全新開発の1950ccディーゼルを搭載するE220dの2本立てでまずは発売される。

 その後、ハイブリッドのE350eが登場する。プラグイン・ハイブリッド・システムにより電気モーターのみで30km走ることができるだけでなく、1991ccの4気筒ガソリン・ターボとパワフルな電気モーターのシステム出力は286ps、システム・トルクは550Nmという強烈なパワー&トルクを隠し持つ。スポーツカーの性能を、小型車以下の低燃費で達成しているというから大いに楽しみだ。

 ディーゼルの最強版は2987ccの6気筒で、258psと620Nmを発生する。ガソリンの最高性能版はE400 4MATIC用の6気筒で、333psと480Nmを生み出す。スポーティヴネスを主張するのに説得力のある数値だ。

 ギアボックスは9速のオートマチック、9G-TRONICが全車標準になる。9枚もギアがあることで低回転が可能になり、燃費と静粛性の面でも貢献する。

 

15C1205_006.jpgインストゥルメンタル・パネルはタブレット型PC風のデザインが常識になりつつある。15C1205_005.jpg革シートのスティッチはベントレーを意識しているのかもしれない。ラグジュアリー・クラス並みだ。15C1205_015.jpg伝統的なメルセデス・グリルを持つベーシック・グレードの設定もある。これが好き、という人も多いだろう。15C1205_081.jpgシンプルで控えめな後ろ姿はSクラスにも通じている。写真はプラグイン・ハイブリッド。次代の主力となるか?

ブレーキ・ペダルもアクセル・ペダルも要らない⁉︎

 サスペンションは、伝統的な機械式に加えて、クラス初のマルチ・チャンバー・エア・サスペンション、AIR BODY CONTROLをオプションで用意している。リアのストラットにサイズの異なる3つのチャンバーを、フロントには2つを備えて、3段階で変化する。低速ではソフトに、速度が増すと優れたハンドリング感覚をもたらすようにキメ細かく制御される。セルフ・レベリング能力も併せ持ち、速度に応じて車高を最適に制御して燃費を稼いだりもする。スイッチひとつで最低地上高を上げ、オフ・ロードにもある程度対応する。

 全自動運転技術では、Distance Pilot DISTRONICと名付けられたシステムにも注目だ。先行車両との距離を自動的にキープするだけではなく、初めて210km/hまで先行車の後ろをフォローできる。ドライバーはブレーキ・ペダルもアクセル・ペダルも操作の必要がない。ナビゲーション・システムとの連携で速度制限に従って車速をコントロールすることもできる。ということは、われわれドライバーはネズミ捕りから完全に解放される! 逆に言えば、機械任せにできない守旧派ドライバーはこれまで通り捕まる……トホホ。

 先進アシスタンス・システムは前述したActive Lane Keeping AssistやらBlind Spot Assistやら、自動ブレーキやら、考えうる最先端デバイスを満載する。乗り降りが難しいような狭い駐車スペースでは、スマートフォンのアプリを使って遠隔操作で駐車する、なんてことも可能だ。ついこの間、BMWの旗艦7シリーズで使われた技術が、はやその下のクラスに降りてきているのである。

 Eクラスというメルセデス・ベンツの中核モデルにこのような自動運転システムが積極採用されたことで、確かにわれわれは従来の自動車から自動車ならざるものへの変革の真っ只中にいることをますますもって実感することになる。