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tab_star2004/11/08tab_endカッコイイクーペにグラリ
「走る芸術品」アストンマーティン DB9
アストンマーティンの新時代を告げる革新的モデル「DB9」。
イギリス生まれのスーパースポーツに試乗した。
文=五味康隆  写真=ヤマダマサノリ(VividCar.com)
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face_s.jpgicon_home五味康隆
[モータージャーナリスト]
さわやか?で、素直?な性格のボク。試乗会でも思った事を包み隠さず言ってしまうからか、メーカー担当者から「辛口の五味さん」と言われ、ちょっと傷ついた今日この頃・・・
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まるで芸術品

こうしたクルマの試乗記を書くとき、いままでデザインに関しては、ひとそれぞれ好みが違うものなので言及しないように心がけてきたのだが、しかし今回ばかりはあえていわせて欲しい。「DB9 はカッコいい!」。このクーペを目の前にすると、走りのことはどうでもいいと思ってしまうほど、その美しいカタチに惹きつけられてしまうのだ。アストンマーティンの名を改めて世に知らしめた DB7 の後継モデル DB9 は、それほどまでにカッコいい。

空気を切り裂いて走りそうな美しいフォルムからは、イギリス車らしい繊細さとともに、DB7 にはなかった硬質な力強さも感じられる。さらにそれだけではなく、まわりの景色に彩りを与えるような上品な感じが漂うのが特長だ。走っていて、もし飛び石でもくらったら・・・いや、クルマを触ったときにつく指紋すらも気になるような、まるで芸術品を扱う気分なってしまう。

とはいっても、その中身もデザインに引けを取らない素晴らしい魅力をもっている。搭載される 6 リッター 450ps のエンジンはフラッグシップモデルのヴァンキッシュと同じモノで、DB9 に合わせてデチューンされてはいるが、車重が軽いぶん加速性能などはさほど変わらない。

ボディに隠れたドアハンドルを引いて運転席に乗り込むと、室内空間にも上品さと力強さを兼ね備えた質感があることを確認できる。ウッドと革の組み合わせは柔らかで上品な印象、そこにアルミパーツがスポーティなアクセントを加えている。目を引く演出としては、エンジンのスタートボタンがガラス材であることだろうか。それらの素材によってもたらされるだけの質感だけでなく、デザインとズバリ適正な箇所に最適な素材を使っているからこそ生まれるプレミアム感は、ドイツ車でもイタリア車でもない、イギリス車ならではのものだ。さらに好印象なのが、アイポイントが低く包まれ感のあるシートポジション。ノーズの長いデザインと相まってフロントの見切り性能は良くないが、このカッコいいカタチとのトレードオフなのだから文句をいうものでもないだろう。

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インテリアは 20 色のレザー、8 色のカーペット、3 種類のウッドトリムを組み合わせることができる。試乗車にはオプションとなる「バンブー」のトリムが装備されていた。オーディオは Linn 社が DB9 専用に開発した 6 連奏 CD オートチェンジャー付き 128W システム。光ファイバーを使った高音質なサウンドが自慢である。
高い完成度を誇る

エンジンをかけると、耳に機械的で高質な排気音が飛び込んでくる。室内で聞く音量は防音性能がしっかりしているため大きくは感じないのだが、外で聞く排気音はそれとは違う。指向性が高い感じで、マフラーの真後に立つと音というよりは振動が体に伝わってくるのだ。しかしその振動は、排気口から少し離れた位置に立つだけでほとんどしなくなる。これはマフラーの抜けの良さ、つまり排気効率の良さを証明するものだ。ブリッピングをしてみると V12 とは思えないほど軽く回り、エンジンは低回転からの吹け上がりも非常に鋭い。この吹け上がりの良さが 1.8t 弱のボディ重量を感じさせない走りを可能にしてくれるのである。

負荷のかかった走行中でも、レーシングエンジンのような低回転から高回転までクセのない吹け上がり感が得られ、その吹け上がりにも独特の質感がある。低速時は V 型エンジン特有の低く響くような音、そして回転とともに機械的な高質なものへと変化していく排気音が、実際の吹け上がり以上のものを体感させてくれる。さらに最近の大排気量車に多い、高回転時が重く感じるトルクに頼った加速感ではない。回転数の上昇がスムーズにそのまま馬力へと繋がり、非常にバランスの取れた出力特性となっているのだ。どの回転域でも扱いやすいこのエンジン特性はスポーティなだけでなくコンフォート性をも兼ね備えており、高出力とはいえ誰もが扱いやすい味つけになっている。

そして、DB9 ならでは走りの質を生み出しているのが AT のセッティングだ。いままでレースカーを含めさまざまなクルマを試乗してきた経験から、細かい説明を受けずとも試乗すればそのクルマの特性やシステム的なものは把握することはできた。しかし正直に告白すると、DB9 の試乗を終えたとき、走りの基本となるミッションが MT なのか AT なのかわからなかった。ここでいう MT とは、最近多くのスーパースポーツカーに採用されている MT ミッションのクラッチレス(2 ペダル)仕様のことで、これは MT のもつアクセル操作に対するダイレクト感と加速感、そして AT の使い勝手の良さという両者のいいとこ取りを狙ったミッションのことである。

DB9 の AT は、まさしくこの MT 2 ペダルを AT ミッションで狙ったものだと感じた。アクセルに対するエンジンレスポンスや吹け上がり感など、普通に乗る限りはどれもトルクコンバーターに特有のワンテンポ遅れる動きがないのである。そのうえで MT のようなダイレクト感は、ステアリング裏のパドルを使ってシフトチェンジする際に本領を発揮する。パドルを操作した瞬間に変速が行われるタイムラグの少なさは他の MT 2 ペダルを凌ぐほどで、しかも変速直後にトルクコンバーターで増幅された豊富なトルクがクルマを押し出してくれる。そのため体感上は MT 以上の加速感がある。AT でありながら、 MT のシフトチェンジでクラッチを繋いだときの気持ちよさともいえる、ドンとくるダイレクト感さえあるのだ。もちろん街中をクルージングする程度のペースでは感じられないが、全開加速のときはあえてショックを味つけで出しているらしく、MT でクラッチを素早くつないだときの感覚に似ている。ただアクセル全開でシフト変速した際にはやはりトルクコンバーター AT らしさが残っており、MT のように排気音と加速感が完全には一致しない。この点が改善されれば、アウディの DSG に代表される MT 2 ペダルを凌ぐ完成度となるのではないだろうか。

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ブレーキはフロント 355mm、リア 330mm の大径ベンチレーテッドディスクにモノブロックの 4 ピストンキャリパーが組み合わされる。6 リッター V12 エンジンはわずか 1500rpm から最大トルクの 80%を発生、最高速度 300km/h、0-100km/h 加速 4.9 秒というパフォーマンスをみせる。

都市に栄えるスーパースポーツ

ここでつけ加えておきたいのが、これら走りの質を高めているエンジンや AT の味つけも、ボディや走りがしっかりしているからこそ感じられるものだということだ。とくにブレーキは少々ハードなタッチながらコントロール性も良く、ストッピングパワーも当然十分。ちょっと勇んでみても安心して走ることができた。

コンフォートからスポーツまで幅広いシチュエーションに対応してくれる、高級スポーツクーペらしい走りのバランスも好印象である。サスペンションのセッティングはグランドツアラー的な粘りのある動きで、どちらかといえばコンフォート向きの味つけだ。グリップ感やコントロール性に乏しいことはまったくなく、ボディの重さを活かしてタイヤを地面に押さえつけるような安定したグリップ感がある。走行ペースを上げても高いボディ剛性がサスペンションの動きをしっかりサポートしてくれ、安定した動きでスポーティ走行を楽しむこともできる。コーナーリング中はアクセル操作による荷重変化に対してシビアな動きも多少感じられるが、抜群のトラクション性能はハイパワーを確実に加速力へと変換してくれるのだ。

価格やブランド、キャラクター的に競合するスーパースポーツモデルが軒並みミッドシップレイアウトを採用するなか、FR の DB9 は総合的なスポーツ走行性能では一歩譲ってしまうことは否定できない。だが DB9 は、高出力をスポーツ性能に活かすのではなく、コンフォート性能のひとつとして余裕のある走りに活かしている。アストンマーティンのアイデンティティを継承するエクステリア、イギリス車らしい華美に過ぎない上質なインテリア、それらが混ざり合って構築された他の何にも似ていない存在感。スーパースポーツ・ブームの昨今、DB9 は街中がもっとも似合うスーパースポーツカーといえる。




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ASTON MARTIN DB9 Coupe
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株式会社アトランティックカーズ
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アストンマーティンのオフィシャルサイト
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