file1117
vivid_mark_s
renault_banner_left.jpgreanult_banner_right.jpg
bu_homebu_weeklybu_indexbu_back
Page 1/1 |
vividsearch2
search_car2
search_article2
tab_star2005/02/28tab_end元気なハッチバック
乗り手に応える懐の深さ
同じフランス車にあって、プジョーはキビキビとしたスポーティな印象をもたれることが多いが、ルノーはどうにも印象が薄い。その理由はどこにあるのか? そして、ルノーの走りの本質とは一体どんなものなのか? 車両評価スペシャリストが解き明かす。
文=斎藤慎輔 写真=神村 聖


tab_face
斎藤慎輔_S.jpgicon_home斎藤慎輔
[モータージャーナリスト/車両評価スペシャリスト]
携帯電話は FOMA とムーバをデュアルネットワークで使いわけていますが、サブ機のムーバを premini || に換えたいと考えています。あれは、最近の携帯のなかでもいいデザインですね。
renault_hashiri_01.jpg
操安感と操安能力

ルノーは、欧州においては、乗用車と小型商用車の合計で、ここ数年はナンバー 1 のセールスを維持している。日本ではニッチでありマイナーであり個性派でもあるが、あちらではむしろ、日本におけるトヨタ車的な存在といってもいいほどにありふれているのだ。

ここ数年は、ルケマン率いるデザインにより、見た目には独自の香りを放ちつつあるが、その一方で、中身の在り方はコンサバそのものである。ただし、ルノー・スポールの手がけた、かつてのスピダー、いまのルーテシア(クリオ)V6 などの例外はあるが、これは逆に、見た目はインパクトがあるものの、走りはその成り立ちの厳しさをそのまま感じさせる荒削りなものとなっていたりする。

ルノーの走り。それは、ひと言でいうと「奥深さにある」と感じている。はっきりいうが、エンジン(ガソリン)は 4 気筒も 6 気筒も基本設計の古さは否めず、官能的にも実際の性能でも、さらには燃費でも、平凡以下あるいはヘボの部類に入る。昔ながらの表現でいえば「粘り強い」といったトルク特性はもつが、そんなことは最新エンジンでは当たり前のことであり、これに高回転域までのスムーズさや高出力が備わり、環境性能にも優れ、かつ軽量であったりする。

もっとも、ここは日産製エンジンへの交代が今後進むことになっているから、とくに最新の 1.5 〜 2 リッターの 4 気筒に関しては、現時点なら世の中のアベレージ以上にはなれるかもしれない。一方、V6 に関しては、日産 VQ 型は基本設計がすでに古いこともあり、最新のフーガや Z で知るところでは、トヨタやホンダの最新 V6 に対しても、性能、制御、燃費、フィールのいずれもが劣っている。なので、あまり期待はできないのだが、それでもいまのルノー製 V6 よりは、動力性能は圧倒的に向上するだろうことは予想できる。

つまり、いまのところ、走りの「奥深さ」にエンジンが寄与するところは少ない。理想は、エンジンとボディとシャシー(プラットフォームと言い換えてもいい)、さらには操作系まで含めて、すべてが高次元でバランスすることだが、現時点でのルノー車は、メガーヌ RS のターボエンジンが少し語れるレベルにあるくらいに過ぎない。ついでにいえば、北米に輸出していないルノーにとって、日本が主たる需要先となる AT に関していえば、その出来はもはや論外にも近い。ここは、プジョーやシトロエンも変わらない。当然、日本側からは改善要求は出しているだろうが、全生産台数からみて微々たる AT は、常に後回しになるのは致仕方ない。期待するのはアイシン AW 製の 5 速や 6 速などの優秀なユニットを搭載して、車両との適正なマッチングを図ることだが、これも日産が採用している CVT なども候補として、いずれ換装されることになるだろう。

もうおわかりいただけただろう。ルノー車の「奥深さ」は、ざっくりいってしまうと、操安性能に集約されている。操安性能といっても、たとえばサーキットを速いタイムで駆け抜けるような能力が長けているということではない。私が考える操安性能には、ひとつはドライバーや時に乗員にも感じさせる操安感があり、もうひとつが本当の操安能力である。よく試乗記などで「操安性」や「限界域の動き」だのと語られているのは、じつは大半が操安感のほうだ。

これまでの経験からも、操安感と操安能力は必ずしも一致しないことを認識しているが、しかし、どちらも極めて重要だ。もっとも、一般ドライバーが認識できるのは操安感だけといっても間違いではないと考える。たとえば、ちょっと飛ばしてみて、安定しているとか、すごくシャープに曲がるといった感覚も操安感である。

renault_hashiri_03.jpg
224ps/30.6kgm のスペックをもつ 2 リッター 4 気筒ターボエンジンを搭載するメガーヌ・ルノー・スポール。オフセットを変更した専用フロントサスペンションの採用、スペシャルクロスメンバーの追加といった走りに関する部分だけでなく、フルレザーの上質なインテリアや派手すぎないエクステリアなど、大人にこそ乗って欲しい、いまもっともホットでクールなハッチバック。

奥深さとしたたかさ

ルノー車の場合、車種にもよるが、基本的にはこの部分は、まず強い印象を与えるものではない。操舵応答感では同じフランス車でもプジョーのほうが高く、気持ちよく曲がるといった印象を与えることになる。とくに FF の場合、操舵応答に強い影響をもたらすのはリアサスペンションとなるが、プジョーも 307 までは、リアサスペンションはシンプルなトレーリングアームに過ぎない。ルノーの場合も同じだ。たまに「サスペンション形式などさしたる意味をもたない」という認識のひともいるが、私はそれとは真っ向反対だ。

サスペンションだけでなく、ボディや重心や各部剛性など極めて多くの関連、影響があるから、その形式だけが支配するものではないが、その形式がもつ特性とそれによる素性の限界は避けられない。「チューニングでどうにでもなる」というのも間違いで、あくまで素性の範囲内でしかチューニングは可能とならない。

ルノーの場合、元来、操舵応答を高めるには適していないトレーリングアーム式リアサスを採用しながら、その横剛性に見合った操舵ゲインを与える方向としている。ここは、見せかけの応答感を高めているプジョーの味付けとの大きな差である。プジョーは概してニュートラルステアだと感じるひとも多いようだが、そこはまさに操安感の領域である。

だが、たとえばプジョー 307 は、実際には強いアンダーステア傾向にある。最終的に舵が効かなくなりどんどん外に膨らむ。とくに素早い操舵には追従しなくなる。そこでスロットルを戻すような際には、今度はリアが容易にリバース傾向に転じる。同じクラスに属するルノー・メガーヌはどうか。操舵初期応答性はけして高くないが、操舵速度に対して高い応答性を保つ。つまり正確なのだ。

さらにリアサスの横剛性は、プジョー 307 より遙かに高く思える。だからこそ高い追従性が得られている。これは厳しい条件のダブルレーンチェンジテストを行ってみるとよくわかる。メガーヌには ESP が備わるから、これをオフにして純粋にシャシーポテンシャルを試すと、プジョー 307 との差は歴然となる。307 では、感覚ではシャープに思えた応答性とは裏腹に、素早い操舵では応答遅れが生じ、次にリアサスの追従遅れから前後の位相差も生じる。このためレーンチェンジを反転させる時には、リアは大きく発散傾向を生じてスピンモードへと入りがちである。一方のメガーヌは、電動パワステのアシストの不足と、素早い操舵時のオーバーシュートが重なり、ステアリング操作には修正遅れの可能性が生じるため、腕力と操舵能力の双方が問われることになるが、これがクリアできれば車両の姿勢はじつに安定している。舵は効き、リアはしっかりとついてくる。

しかも、これがウエット路面になっても、基本的な動きは変わらない。こういう真の車両運動能力のところを含めたものを「操安性」と呼ぶと、私は考えている。すでにプラットフォームもボディも基本設計の古いルーテシアで同じテストを行った経験もあるのだが、このクラスではいまでもトップレベルの操安性をもっていた。ただし、先に述べたように、コーナリングスピードそのものは、メガーヌもルーテシアも突出して速いものではない。そこはタイヤの能力に大きく影響されるものではあるが、路面変化やうねりでの操安能力低下の少なさ、突発的事態における緊急回避能力の高さなどにおいては、「奥深さ」「したたかさ」がなによりの特長となっている。

こうした基本能力の高いシャシーに、ABS 、ESP といった制御装置が加わることで、より高い操安能力をもつにいたっている。蛇足だが、かつて経験したウエット路面における 120km/h からの旋回制動テストでは、新型メガーヌはこのクラス数台の中で、群を抜くほぼ完璧なトレーサビリティを維持しながら、もっとも短い距離で停止した。この中にいた最新国産車は、操舵応答はほとんど得られなくなり、狙ったラインから大幅に外れていっただけでなく、メガーヌの 3 倍を越える制動距離を要した。これが高速道路だったとしたら、どういうことなるのかはいうまでもないだろう。世の中には、安全性を声高に謳いながらも、いまだこんなにだらしない動的安全性しか持ち得ていない最新車もある。そうした中、ルノーは 98 年に発売されたクリオ(ルーテシア)ですらも、いまでもトップに近い動的安全性をもっているのだ。ここには注目しておきたい。

さらに、重要なことは、けして退屈でつまらない走りではないということだ。見せかけのシャープさはもたない代わり、操舵に対して期待したとおりに動き、気持ちよく曲がっていく。あまりに安易に使われている「懐が深い」という評価語句は、本来はルノーのようなクルマのためだけに使われるべきだと、声を大にしていっておきたい。




onSubmit="popUp('','EnqPage')" target="EnqPage">



renault_brand_01.jpg

tab_data_b
RENAULT_MEGANE_RS-s.jpgRENAULT MEGANE RENAULT sport
RENAULT_Lutecia Renault Sport_SRENAULT Lutecia Renault Sport 2.0
tab_links_b
renault_special.jpg
ルノー・フレンチ革命
http://www.vividcar.com...
renault_jp_hp.jpg
ルノー・ジャポン オフィシャルサイト
http://renault.jp/
tab_boomlink
VividWelfare
Enjoy W-Car(Vivid Welfare)
http://welfare.vividcar...
recommend
renault_ov_00.jpg
ルノーの広場 VOL.1
ルノー・オーナーから寄せられた甘くて辛いコメントの数々。予想以上の反響にビックリしつつ VOL.1 の始まりです。
tr_kan_shibuya00.jpg
トーキョー・ルノー VOL.1
あのとき、あの場所で見かけた、あのクルマ。そんな瞬間を写し出すシリーズの第1弾です。
renault_meganeRS_s.jpg
「カタチと速さの融合」メガーヌ ルノー・スポール
ルノー・メガーヌに待望の俊足モデル「ルノー・スポール」が登場。注目度バツグンのフレンチハッチの走りはどうか!?
Copyright (C) 2001-2007 VividCar.com. All rights reserved.
bu_homebu_weeklybu_indexbu_back
Page 1/1 |