file1168
vivid_mark_s
ve_con298.jpgve_con212.jpg
bu_homebu_weeklybu_indexbu_back
Page 1/1 |
vividsearch2
search_car2
search_article2
tab_star2005/08/16tab_endVividMusic
CHIEF EDITOR’S COLUMN 2〜セプテンバーコンサート
歌手の庄野真代さんが中心となって、9 月 11 日「セプテンバーコンサート」というライブが各所で開かれる。僕はその実行委員ということになっているのだが、これに参加している僕は今、反省しきりなのである。待てよ、これは VividCar と似ているぞ。

文=津島健太(VividCar.com 編集長)
tab_face
tsushima-SS.jpgicon_home津島健太
[VividCar 元編集長・フリーライター]
現在は「港未来シンジケート」代表としてのインディーズレーベルやイベントプロデュース業と平行して、JMS日本モータースポーツ記者会、ナンバー付きVITZレース1000c.c.CUP 代表、vivid car .com 編集長、作詞家、旅のライター等々イカゲソ並みの数の鞋をはいている。
セプテンバーコンサート_001.jpg
【左】セプテンバーコンサート実行委員でミュージシャンの鈴木雄大さん【右】実行委員長の庄野真代さん

庄野真代さんのこと

庄野真代さんとは、近からず遠からず「通勤 45 分だけど駅からバスが 30 分に 1 本」といった距離感のおつきあいをしてきた。22 年前、関西テレビの「土曜 100 %」という番組で、庄野さんが司会、僕がブレーンというのが最初のおつきあいだったと思う。朝のワイドショーとしてはかなり無謀な、ましてや全国ネットだったとはいえ、関西では到底受け入れられない番組だった。朝 8 時半から吉本に背を向け、大阪に背を向けて環境音楽の特集とか、今では珍しくなくなったエビアンを紹介して「水を買う時代でっせー」とかやったって、そりゃあきまへんわ。そんなん黒門市場走り回って「おっちゃん、この水茄子なんぼー? まけてーなー」ってやってる番組には勝てまへん。

そんな番組を作っていたが、それは逆に製作スタッフが知的でポリシーを持った集団の証明だった。その後あるディレクターはゴールデンタイムのドラマを何本もプロデュースし、あるディレクターは「さんまのまんま」を製作し、あるディレクターは報道に行きイタリアでチョチョリーナ議員のおっぱいに額を真っ赤にしていたかと思ったら、その 1 か月後には湾岸戦争のミサイルの下を走り回って叫んでいた。そして今は皆インテリジェンスを失わないまま立派に出世されている。その番組の司会が局アナと庄野さんだった。

そんな番組だったから、朝のワイドショーにしては異例の、たった 2 年で打ち切りとなった。そしてその 5 か月後、毎週大阪への移動に乗り続けていた JAL123 便が墜落した。

その後 20 年、庄野さんと仕事で御一緒することはなかった。にもかかわらず、おつきあいの多かった事務所に移籍されたり、その時から仲の良かったスタッフが今も庄野さんのマネージャーだったり、仲の良いミュージシャンがサウンドプロデュースをしていたり、間接的なつながりは途絶えることはなかった。そのミュージシャン、鈴木雄大からのメールで庄野さんが 9 月 11 日に「セプテンバーコンサート」というイベントを開くことを知った。


セプテンバーコンサート_002.jpg
セプテンバーコンサートに興味を持たれた方は、是非公式サイトにアクセスを!

セプテンバーコンサートとは

9 月 11 日と言えばアメリカであの忌わしい同時多発テロが起きた日。僕自身、ニューヨークは1年間住んだこともある縁のある都市だ。その年の暮れからニューイヤーにかけて何年ぶりかのニューヨークで過ごし、12 月 31 日に初めて一般公開されたグランドゼロに唖然とした。

テロの翌年 2002 年 9 月 11 日からクインシー・ジョーンズなど様々なミュージシャンが主導して、まずはニューヨークとパリでこのセプテンバーコンサートが開かれ、それ以来毎年行われている。昨年までニューヨークでこのコンサートに参加していた庄野さんが、今年から「 9 月 11 日という日を世界中音楽で埋め尽くしてみんなで平和について考える日にしよう」と、日本での開催のため実行委員長となって奔走している。場所は葛西臨海公園をメイン会場に各所。入場無料、出演者もスタッフも機材調達もすべてボランティア、その他の費用は寄付金でまかなうという。会場も葛西臨海公園以外でも主旨に賛同してくれるお店、公園、施設、ストリート、申し出に応じて同時進行でサテライト会場も受付けるそうだ。この話を聞いて早速庄野さんと連絡をとり、僕に何かできることがあれば、と申し出た。 6 月上旬だったと思う。そして、直接話を聞いて正直なところ「これは無理だ」と思った。

理由はいくつかある。すごくシンプルでわかりやすい主旨や方法ではあるが、なぜ、日本なのか、なぜ葛西なのか、なぜ 9 月 11 日でなければいけないのか、なぜ全員がボランティアなのか、なぜ音楽なのかというたくさんの「なぜ」と、もし寄付金が集まらなくて赤字の時はどうするのか、もし黒字の時はボランティアにどう説明するのか、もし出演者やボランティアが集まらなかったらどうするのかといったたくさんの「もし」にあふれていたからだ。そうすると、僕の頭の中に次に来る答えは「あまりにも計画があいまい過ぎて、これでは時間が足り無さ過ぎるし、寄付金が集まるとは思えない」というものだった。それでもなんとかしてあげられるものなら、と、いくつもの親しい広告代理店に声をかけたが、まったく同じ反応だった。企業もメセナ事業を行っている団体も「商品の提供なら考えるがこの企画にお金を出す会社や団体はないと思う」という冷たい反応だった。

その直後僕はこの Vivid Car の編集長に突然就任し、急激に忙しくなった。実行委員というのは名ばかりで、何ひとつ成果をあげられずにいた。

あれから 2 か月たって、このイベント準備がどうなっているか先に報告すると、「すべての予想がくつがえされた」という一言に尽きる。サテライト会場の申し出、参加希望のミュージシャンの申し込みはすべてセプテンバーコンサートのオフィシャル WEB からの登録制をとっている。その申し込み用紙を見ると、アマチュアばかりではなく、名だたるプロが何人も皆等しく自宅の住所を堂々と書き、個人として参加を申し込んできた。その数のべ 100 人は超えているだろう。サテライト会場も続々と申し出が増えている。詳細は流動的なので WEB をチェックしてもらえば良いと思う。

個の論理

僕はサラリーマンという経験がない。団体行動が大嫌いだし、学生時代からずっとフリーランスを貫いてきた。もともと組織人だった人がフリーになる場合と最初からフリーで築き上げるものは、苦労や努力や行動や発想の質が全然違う。どちらが正しいということではなく、プライドの原点が違うからだ。個人事務所は経営しているが、社員を雇うことや、ノルマが大きくなることで自分の自由が奪われることの苦痛に、ついにはオフィスを撤収。会社は残しても組織を解体した。貧乏にはなるし、世間の評判は落としたが、それと引き換えになるものを得た。個への回帰は快感だ。

にもかかわらず、セプテンバーコンサートのような集団イベントの話を聞いた時に、僕は広告代理店の論理と同じ発想で「これは無理だ」と思い、その答えを「金」と「人」という集団の論理に結び付けて考えた。これは恥ずべきことだ。

クリエーターの多くに「企画書貧乏」な人がいる。すごく立派な論理的で説得力のある企画書が書ける。代理店やクライアントは感心する。企画は通る。でもやってみたら全然おもしろくない。おもしろくないからユーザーが離れる。その結果クライアントを裏切る。面白いソフトや発想があってそのソフトをいかすためのシステムを構築するのではなく、システムを構築してそこにあわせて無理にソフトをねじ込もうとするから、ユーザーにリリースする時点でバランスが崩れてしまうのだ。

「 9 月 11 日を町中音楽でいっぱいにして平和のことを考えよう」

そのシンプルな問いかけに、「計画性がない」「メリットはどこに」と企画のプロは背を向け、「いいじゃない」「やろうよ」と個がパワーを集約させた。その結果企業という集団が大きな個として動きはじめた、それがセプテンバーコンサートなのだ。参加ミュージシャン、ボランティアはすでに締め切ったらしいが、寄付金はまだ受付けているので、これもオフィシャル WEB から登録してください。

思うにこれは Vivid Car の存在意義でもあるのだ。広告バナーをもたない Vivid Car がなぜ成り立っているのか、自動車雑誌の編集をしている知人たちは必ず質問する。それはメディアの集団先導主義に背を向け、数多くのライターの皆さん、ガレージマスターの皆さん、読者の皆さん、メーカーの皆さん、編集部員の ONE TO ONE の集約形が Vivid Car という個の集合体であり、それが(たぶん?)創立者である永山前編集長の言う「情報のアーキテクチャ」なのではなかろうか・・・違ってたらごめんね。

そんなこんなでセプテンバーコンサートは 9 月 11 日に世界各国で同時に開かれる。日本でも警察、消防、自治体以外がすべて個として参加するこのコンサート。このままいくと今年は全国 1 万人規模のものになりそうだ。しかも、これはチャリティではない。シンプルに楽しんで平和っていいなと感じるためだけのイベントなのだ。

「そんなの成立するわけない」とあくまでも疑う人も、「衆議院選挙で日本のことをちょっとだけ考えた帰りに見てみるか」という人も、少しシンプルな頭でコンサートで聞きながら平和について考えてみてはどうだろうか。


tab_data_b
MERCEDES BENZ_C200_SMERCEDES BENZ C200
tab_links_b
セプテンバーコンサートlink.jpg
The September Concert
http://www.sepcon.jp/
セプテンバーコンサート公式サイト
1997年ルマン24時間レース
1997年ルマン24時間レース中継プロジェクト
http://www.nissan.co.jp...
津島氏のルマンコンテンツ
1997年ルマン24時間レース
1997年ルマン24時間レース中継プロジェクト
http://www.nissan.co.jp...
1997年ルマンのプロジェクトノート
DD.jpg
DigitalDrive Company
http://www.digitaldrive...
VividCar の編集部です
recommend
津島健太
VividCar 新編集長のご紹介
第二世代VividCarを目指して、編集長が替わります。2001年4月に創刊したVividCarも5年目を迎えることが出来ました。インターネット時代の新世代Webマガジンを目指して来ましたが、膨大なコンテンツ資産をさらに生かしていくことを目標に新編集長、津島健太をご紹介します。

サマリー情報_サムネール
僕は風になった
津島氏のこれまでのVividCarでの作品です
サマリー情報_サムネール
柱時計の音が聞こえる
津島氏のこれまでのVividCarでの作品です
サマリー情報_サムネール
Merry Christmas Ms.Heartache
津島氏のこれまでのVividCarでの作品です
サマリー情報_サムネール
彼の時
津島氏のこれまでのVividCarでの作品です
ryusei-shirokuro
流星
津島氏のこれまでのVividCarでの作品です
サマリー情報_サムネール
加速する都市
津島氏のこれまでのVividCarでの作品です
tabun_s.jpg
それはたぶん愛
津島氏のこれまでのVividCarでの作品です
作詞という仕事〜詩と歌詞
作詞という仕事〜詩と歌詞
作詞家と言えるほどの作品を残しているわけではないですが、作詞家という肩書きがたまにつきます。そうは言っても僕は詩人ではありません。歌詞と詩は基本的に違うからです。そんなお話です。
vividcinema_000.jpg
Vivid Cinema スタートします 
新コンテンツ、Vivid Cinema のご紹介です。
映画、ドラマ、アニメ、あの日きらきらと輝いていた車の話題を、Vivid Cinema で思い起こしてください。

Copyright (C) 2001-2007 VividCar.com. All rights reserved.
bu_homebu_weeklybu_indexbu_back
Page 1/1 |