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tab_star2005/12/17tab_end元気なハッチバック
ゴルフ プラス 85 mm
フォルクスワーゲン ゴルフプラス E
フォルクスワーゲンゴルフのラインアップにルーフを 85 mm プラスしたゴルフプラスというクルマが追加された。今回はこのクルマを通じて自動車会社のマーケティングについて勝手な考察をしてみたい。

文と写真:浜川洋三( VividCar.com )
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浜川洋三icon_home浜川洋三
[(株)インスピレーション取締役]
クルマを買うこと、売ること、乗ること、を楽しくするためのWebサービスを生業にしています。面白いアイデアはいつでもウェルカムです。よろしくお願いしまーす!
ゴルフプラス
全長:4,205 mm、全幅:1,760 mm 、全高:1,605 mm

Point1. 君の名は・・・。

今回はクルマ屋のマーケティングを、名前、価格、ターゲット、という切り口で解説したい。最初は名前から入ってみよう。

クルマの名前というものは、その売れ行きを左右するほど大事な要素である。単純にかっこいい名前、お洒落な名前、という個人の受け取り方にバラつきがあるような基準で考えるのではなく、ポイントはいかに認知してもらいやすいか、である。しかしこの認知してもらうという行為は、販売側にとってお金と時間のかかる大変な作業である。通常、国産メーカーだと、エンジンもシャシーも同じで外観だけ違う車でも、世に送り出すときは新しい名前で出す。これは、販売ディーラーから販売台数を上げるために新しい商品がほしいという要望が強かったり、名前を十分に認知させるだけの体力がメーカーにあるから実現できているが、これが輸入車の世界となると全く事情が違ってくる。まず予算的な問題である。新しい名前のクルマを世の中に認知させるのに何が手っ取り早いかといえば、現状はやはり TV コマーシャルであるが、これがやたらとお金がかかる。いくら販売単価が高い輸入車とはいえ、総販売台数が国産車に比べて一桁低い状況において、新しい名前を十分認知させるだけの TV コマーシャルを流すのはなかなか難しい。また、ブランドとしての一貫性を重要視する輸入車マーケティングにおいては、過去から築き上げてきたイメージに合う名前にしなければならない、という制約もある。なので国産車のように新しい名前のクルマを続々と登場させるというような芸当は、到底出来ないのが現実である。

そのような視点でゴルフプラスという名前を考えてみると、実によく出来ている。ハッチバックでもミニバンでもない新しいカテゴリーの車種だというのにゴルフの名前で世に出てきているのだ。国産メーカーなら迷わず全く違う新しい名前を付けていただろう。これはゴルフの名前を載せることで、それまでゴルフが築き上げてきたネームバリューをそのまま活かしているのである。一般の人に、「知っている外車を 3 台挙げて」と聞くと、ほとんどの人の回答の中にゴルフは存在するであろう。それくらい認知のある車種のラインアップの一部として売り出す方が、小難しいブランニューの名前を使うより遥かに効率がよいと思える。これは推測であるが、ボーラの苦戦を教訓にしたのではないだろうか。ゴルフのセダンモデルという位置付けで導入されたと記憶しているが、マーケティング上のコミュニケーションにおいて名前はおろか、販売戦略上も全くゴルフとのつながりはないままであった。それが全ての原因では無いにしろ、フォルクスワーゲンとしては珍しく苦戦した車種であったように思える。

いずれにしろ、クルマの名前が販売台数を大きく左右するのは間違いない。

ゴルフプラス
ハッチバックでもミニバンでもない微妙な高さである。残念ながら、一般的な立体駐車場には入れない。

Point2. How much ?

次に価格である。輸入車の日本での販売価格を決める要素としては、 1) 現地モデルを日本仕様に改良するという商品開発面でのものと、 2) 同クラスの競合ターゲットがいくらで販売しているか、 3) またそのクルマに対していくらの広告宣伝、インセンティブを設定するかという販売戦略上のもの、 4) そしてインポーター、ディーラーのマージンをいくらにするかであり、これらについて相当な議論を経て決定される。

ゴルフプラスの価格は、1.6 リッターエンジンを載せた E が 2,457,000 円、2.0 リッターエンジンの GLi が 2,845,500 円である。「日本のゴルフはなぜ高い」といった比較広告が 10 年近く前にあった。この広告の是非、効果については別の機会に触れたいが、実際にゴルフプラスの価格をドイツ本国と比較してみたところ、日本仕様と全く同じものは存在しないので厳密な比較ではないが、ほとんど変わらないようだ。日本仕様にするためには、現地モデルに対して排ガス規制対応、保安基準対応、その他特別仕様の付加が必要になってくるので、普通に考えるとこれらは価格がアップする要素に思える。しかし価格差を付けないのは、台当りのマージンを抑えたり、想定する競合ターゲット(国産車も含めて)に対して価格優位に立とうとする戦略的な価格付けがなされた故であろう。

ゴルフプラス
フォルクスワーゲンとしては国内導入が初めてとなる LED テールランプ

Point3. あなたに買ってほしい

最後に販売するターゲットについてである。ターゲットについての考え方は色々あり、男性○○代、既婚 4 人家族、といった人物プロフィール的な側面と、アウトドアスポーツ好き、保守 / 革新的、といった心理面での切り分け、あとは、国産 2.0 cc クラスセダン所有層、輸入車コンパクト所有層、といった考え方もある。ただしこれはあくまでもメーカー側が考える広告宣伝上のターゲット像であり、実際に販売するディーラーにおいてはもっと現実的なターゲット設定が必要になってくる。既納客で○ヵ月後に車検が来る人、とか△△に乗っている人で所有年数が 5 年以上の人、とかである。さらに現実的なことを言えば、ショールームに来た人は全員ターゲット、ということかもしれない。

ゴルフプラスのターゲットは、アクティブなライフスタイルを好むカップルや、小さな子供を持つヤングファミリー、と想定されている。ただ、これは前述のようにあくまでも広告宣伝のターゲットであり、実際に購入するのがこのような人達かどうかはわからない。一家に一台という家庭が多い首都圏では何となく当てはまるが、一人一台という地方都市においては違った層がターゲットになるかもしれない。

さて、ここまで何を、いくらで、誰に売る、といったマーケティングの基礎について勝手な考察をしてみた。ゴルフプラスのマーケティングについて総じて言える事は、一発勝負をかけるような特殊性は少ないものの、非常に確実な線を狙っている気がするということだ。

ゴルフプラス
【左上】リアシートを全て折りたたむと 1,450 L の容量が広がる
【左下】2 層式のバリアブルカーゴフロア
【右上】この状態でも容量は 395 L 確保できる。
【右下】助手席を倒せば長尺物も楽に収納できる
プラスの中味

そろそろゴルフプラスの中味について触れてみよう。今回拝借したのは 1.6 FSI エンジンを積んだゴルフプラス E というグレードである。まずは外観であるが、ゴルフと全長、全幅は変わりないが、全高が 85 mm 高められている。この 85 mm という微妙な数値が、ミニバンでもない、ハッチバックでもない新しいカタチを生み出しているのだ。実際に乗ってみるとこの微妙な数値のメリットをすぐに感じられる。まず乗り降りがしやすい上に、ゴルフより 75 mm 高められたシート位置とあいまって非常に視界がよく、運転しやすいのである。これなら女性も楽に運転できるので、ターゲットと想定しているヤングファミリーにもすんなり受け入れられるであろう。

そしてこのゴルフプラスの目玉はやはり、リアシート及びラゲッジルームの多彩なアレンジによる使い勝手の良さである。リアシートは 160 mm スライドが可能で、これによってラゲッジルーム容量を 395 L から 505 L まで拡大できる。そしてシートを全て折りたためば、 1,450 L まで拡大が可能である。更に助手席のシートバックフォールディング機能により、最長 2.3 m もの長尺物を積むこともできる。

走行性能についてであるが、1.6 リッターエンジンなので絶対的なパワーはそれなりであるが、思ったほどトルクの薄さは感じられなかった。そのため街中でもストレスなく走ることができ、高速においてはゴルフと変わらぬ剛性感ある安定した走りが体感できた。また、乗る前に懸念していたトールボディ化によるコーナーリングでの不安定感は感じられなかった。このあたりがミニバンとの違いであろう。

走りに関しては走行中のエンジン音が気になった以外は十分合格点がつき、運転のしやすさ、リアシートのゆとり、ラゲッジルームの使い勝手、そしてあの価格を考慮すれば、非常にお買い得なモデルといえる。

ゴルフプラス
【左】助手席を倒せばテーブルとしての利用も可能だ
【右】インパネ周りはゴルフプラス専用のデザインがされている
新たなセグメント

確かにゴルフプラスは、ハッチバックでもミニバンでもないクルマである。それは単にボディ形状だけでなく、走行性能、使い勝手、全てにおいて新たなセグメントだといえる。コンパクトカー、プレミアム SUV の流行も一段落した気がするので、次はこのセグメントが活気付き、様々なモデルが導入されれば面白くなるだろう。ゴルフのネームバリュー、フォルクスワーゲンの販売力をもって、是非新しいセグメントを牽引してほしい。




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ゴルフプラス
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VOLKSWAGEN Golf Plus
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