 |  |  | | | 決着 The VS ! 【ポルシェ カイエンターボ & メルセデスベンツ ML500 編】 | | 高性能プレミアム SUV 対決 |  | 今回はスポーツカーブランド対プレミアムブランド、真正面からの対決です。価格差もありパワー差もあるけれど、クルマとしてみたらどちらが勝利するのでしょうかね。クルマはパワーがある方が勝ち ! というわけでは有りませんからね。
3/25更新:お待たせいたしました ! 読者の皆様から頂いた判定総数は 263 件 ! その中からいくつかコメントを掲載させていただきました。沢山のご投稿本当にありがとうございました。【コチラをクリック !】
|  | 文 =柴田康年(VividCar.com) 写真=まつばらあつし 柴田康年(VividCar.com)
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|  |  |  |  |  |  | 柴田康年 [VividCar元編集員] |  |  |  | | 最近、アナログ事が好きになってきました。 |  |
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 |  |  |  |  | SUV フォルムになってもポルシェと分かるその姿(やっぱり顔 ?)
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|  |  |  | PORSCHE Cayenne turbo
輸入車 SUV 市場が賑やかになってきたのは 2002 年ぐらいからだったかな、新型の導入やモデルチェンジが盛んに行われ、400 万円台から 1000 万円台までの幅広い価格レンジの中にかなりの数の SUV がラインナップされたのを思い出す。
そんな時に、スポーツカーブランドの代表であるポルシェがこのカイエンを発表し発売を開始したのをよーく覚えている。あのポルシェが「やっちゃった〜 !?」と、そのエクステリア、特にフロントマスクにがどこから見てもポルシェの顔をしていることに、まだ新米で、クルマ好きだった私にとっては衝撃的だった。
その後のいろいろな雑誌等でかなり高い評価を得ていたカイエン。SUV 好きの私としては是非機会があれば乗ってみたい 1 台だった。それが今回実現したのだ。(とはいえ、かなり短い時間だったのが残念)
今回試乗したのはカイエンでも特にグレードの高いターボモデルだ。V8 4.5L ツインターボで 450ps という強靱な心臓を持ったカイエンターボは、最高速度 266km/h、0-100km/h 加速 5.6 秒というとんでもない SUV だ。だからといってオンロードしか走れないなんちゃって SUV ではない。渡河可能な深さは 555mm で、最低地上高はサスペンションをハイレベルまで上げれば 273mm を確保するという本格的オフロードも得意な天才オールラウンダーだ。
このカイエンのエクステリアは、好みによって大きく好き嫌いが分かれると思うが、私はなんかカエルっぽくて大好きだ。ポルシェと言われなくてもすぐにそれだと分かる個性的なエクステリアに仕上げた点には、個人的に拍手を贈りたい。
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 |  |  |  |  | 正当派 SUV かつ洗練された都会的なその姿(新型になってぐっとクオリティもアップ)
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|  |  | Mercedes-Benz ML500
続いて、輸入車ブランドとしては認知度 NO.1 のメルセデスベンツが誇る元祖プレミアム SUV、M クラス !
初めてこの M クラスが発表されたのは 1997 年で、あまり知られていないが、当時の SUV の世界に新しい価値観をもたらした 1 台だ。今回試乗した M クラスは 2005 年 10 月 11 日にフルモデルチェンジし、 M クラスとしては第 2 世代となる最新のモデル。
都会的なインテリアは、見ていても安心できる流石メルセデスの仕事と言える。高級感もあり SUV らしさも備わっている。しかし、最近の国産 SUV のスタイルに似ている点がちょっと気にになる。まあ、どちらが真似しているとかいうこともあるが、流行に合わせてデザインを突き詰めていくと似てしまうのでしょうかね。グリルに収まった大径エンブレムでそれと分かるが、もう少しメルセデスとしての個性が欲しいなぁと思うのが正直な印象だ。
この ML500 もカイエン同様、オンロードだけでなくオフロード走行もきっちりとカバーしている。ランドローバーお得意の急な下り坂でも車速を自動でコントロールする HDC と同じような DSR(ダウンヒル・スピード・レギュレーション)と呼ばれる機能も備わっている点から、オフロード走行もちゃんと視野に入れていることがわかる。
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 |  |  |  | とにかく開口部だらけのカイエン(左)と、巨大なスリーポインテッドスターがにらみを利かす ML500(右)。それでもインパクト勝負ならカイエンの圧勝。
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 |  | どちらも初めて乗った状態なら無茶苦茶速いクルマ。あえて乗り比べると、カイエンの方がさらに上手であることが確認できたが、ちょっとやりすぎたかも。
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|  | ファーストインプレッション対決
まずは、カイエンターボ。乗る前の期待(と不安)が大きすぎたのか、あまりに快適で静かで、気が付くとかなりのスピードが出てしまっているという感じ。ポルシェというからには、もう少しスポーツカーらしい、ポルシェらしいフィーリングとサウンドを期待していたのでちょっと拍子抜けした。らしさと言えば、グリップがちょっと堅く細いステアリングが印象的で、あっポルシェだ、と思った。
ターボの効き具合もマナー良くマイルド。一度アクセルを踏み込めば、静かにスムーズにある意味ポルシェらしくなく加速していく。今まで多くの SUV に試乗しているが、カイエンターボほど静かにスムーズにそしてクルマとは思えないような次元での加速は初体験だった。本当に静かで速いのだ。
そして、ML500。450ps のカイエンに乗った後だけに、約 150ps も少ない 306ps(といっても十分な力持ちだけど)の ML500 の評価は、ちょっと頭をリセットしないとまともに出来ない状態だった。少し走った時点では圧倒的にカイエンターボが勝っていると感じていたが、しばらく走っていると ML500 の快適さにホッとしてきた。カイエンターボも快適だが、人間の感覚には ML500 の快適さの方が自然に感じる。アクセルも踏めばそれなりにエンジン音も聞こえてきて、風の音もしてくる。
と言うことでファーストインプレッションは、人間の感覚に近い真面目な SUV ということで、ML500 の勝ちっ !
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 |  |  |  | 左:カイエンターボ/特に印象的ではないが、ベージュを基本色としたインテリアは明るくて質感も高い 右:ML500/ブラックとグレーの配色にシルバーパーツでアクセント加えたまじめーなインテリア
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 |  | どちらのシートも座り心地、ホールド性ともに高く、申し分ない。さすが高級車。(左:カイエンターボ、右:ML500)
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|  | インテリア対決
実際に乗り込んでみよう。インテリアはいずれも高いクオリティでの対決だ。
13,440,000 円 という、 SUV としてはと言うよりもクルマとしてもかなり高価なカイエンターボ。私を含む一般的なサラリーマンには(おそらく)決して所有することの出来ない SUV だが、その室内は意外とシンプルだった。高級感を上げるための演出的なパーツもあまりなく、ウッドやアルミ素材を使った飾りはほとんどされていない。それだけに逆に革を丁寧に使い仕上げたインパネ周りなどが古典的な高級感を感じさせ、むしろポルシェらしいと言えるかもしれない。
一方、クールなグレートーンを基本色とした ML500 のインテリアは清潔感のあるスタイリッシュで現代的な印象。価格もカイエンターボに比べれば安いが、とは言っても 9,450,00 円也。これぐらいの価格帯のクルマになると、インテリアはほとんど文句の付けようのないぐらいクオリティも高く、使い勝手も良い。あとはどの内装色にするかという点だけで印象が大きく変わる。
カラーの影響も大きかったけど、同じレベルのクオリティながらその方向性がまったく逆というのは面白い。ということで、インテリア対決は引き分けだね。
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 |  |  |  | | どちらも地上から床面までの高さがそれなりにあるので、あまり出し入れはしやすくないが、深くスクエアで容量は文句なし。トノカバーや 2 列目ヘッドレストがスマートに格納される ML500 の方が設計の新しさを感じる。(左:カイエンターボ、右:ML500) |  |
|  | ラゲッジスペース対決
どちらも 3 列目シートは無いため、ラゲッジスペースはそれなりに広く、フロアもフラットでそこそこ使いやすいと思われる。開口部の広さも、形状は違えどさほど変わりはない。
数値的にみると、カイエンターボが 540 〜 1,770 リッター、ML500 が 551 〜 1,830 リッターだ。僅差ではあるが ML500 の方が若干奥行きと高さがあり、左右の収納スペースも広い。ということで、ここは単純に数値で決定 ! ML500 の僅差勝ち!!
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 |  |  |  | 左:カイエンターボ/ 450ps/6,000rpm、620Nm[63.2kgm]/2,250-4,750rpm 4.5L V8 ツインターボ 6 速ティプトロニック S 右:ML500/306ps/5,600rpm、460Nm[46.9kgm]/2,700-4,250rpm 5L V8 電子制御 7 速 A/T |  |
|  | エンジンフィーリング対決
スポーツカーでもないので、フィーリングはあまり気にならない方も多いかもしれないが、でも、最近の SUV はスポーツ思考も高まり、スポーツシフトまで付いている状況でもちろんエンジンもとっても高性能。
今回の両車、乗らなければカイエンターボの方がスポーツ感のあるフィーリングだと想像しちゃう。だけど、これが実は逆で、ML500 に比べるとカイエンターボの方が静かでスポーツカー的な荒々しさとか盛り上がり感といったフィーリングが無い。これにはちょっと拍子抜けだった。もちろん 450ps なのでその加速感といったら、そりゃもうすごくてあっという間にメーターがかなりのところを指してしまうんだけど、ドライバーの体感速度的にはそんなに出している感じがしない。いろんな意味で危ないぞ、カイエンターボ !
ML500 もそれなりの ? 306ps なので、重たい SUV でも十分にスポーツな走りを見せる。エンジンフィーリングは、とてもメカニカルで高性能なエンジンがアクセルの入力に対して正確に反応してくれるので、とっても気持ちイイ。速さやパワー、加速感で言えばもちろんカイエンターボの勝ちだけど、フィーリングって言う点においては ML500 の方がいいなぁ〜。てなわけで、この勝負は意外にも ML500 の勝ち !
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 |  |  |  | 加速、ハンドリング、サスペンション今まで経験したクルマの中では最高レベルにあること間違いなし。もう、クルマとは言えない次元かも。
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|  | カイエンターボの走りは ?
ちょっと、コイツからはクルマとは思えない普段味わうことのない加速と走行性能を感じ、思わずドライビングしながら、正直笑っちゃいました。「なんじゃこりゃ」と。もちろんイイ意味でね。価格もさることながらその価格に負けていない走りのレベルの高さには、流石ポルシェが作っただけのことはある、と。
はっきり言って、これ以上何をクルマという乗り物に求めるのか ? オンロードもスポーツカー顔負けの走りで、オフロードも本格的にこなしてしまうというカイエンターボは正に走る高級スイートルームって感じ(あとは空を飛ぶか水の上を走るか ? )。ポルシェもスポーツカーを作ってきて、初めての 4 ドアをセダンやワゴンではなくよりハードルの高い SUV で作ってきたところに、クルマ作りへの強いこだわりと飽くなき探求心とも言うべきブランドの意地が感じられる。
今回初めて試乗したんだけど、今まで街中で見かけていたカイエンのドライバー達はなんと贅沢きわまりない”おクルマ”にお乗りになっていたのか・・・と絶句してしまいました。
Cayenne という言葉を調べてみると「唐辛子、カイエンペッパー、唐辛子の実」という意味も。んーなるほどっ !!
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 |  | 読者の皆さんの判定。
●カイエンターボの勝ち!
「形がかっこいいし、街中で目立つ。」
「スーパーカーブームのときからずーっとポルシェが好き ! いつかはポルシェ・・・いつのことやら・・・」
「このクラスは周りに対して威張れるクルマでなくっちゃ。となればカイエンに適うものはいないでしょう。もちろんレンジローバーも敵ではありません。」
「迫力 !」
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 |  | ● ML500 の勝ち!
「やはりカイエンはやりすぎだと思う。そんな能力要らないでしょ。もっとも私は重い車は良くないと思っているので、ML500 もどうかと思うが。」
「カイエンは試乗したが、あまりにも速すぎる。常に、ステルス取り締まり機を気にしなければならない。やっぱり顔つきで、評価が分かれると思うがジェントルな落ち着きでMLの方が好きである。」
「車としての性能、あり方、とことん突き抜けているといった点で、カイエンにはとても「スゲェ」と思わされるところがあり、好感がもてます。一方、ML500は、どこをとっても「メルセデスだね」という感じです。しかし ! カイエンのエクステリアが、私はどうしても許せません ! なんかのっぺりした「うなぎ犬」みたいで、かっこ悪いことこの上なし。全体の印象も、うすらでっかく、ボンヤリとしていて、これに 13,440,000 円の対価を支払う気にはとてもなりません(支払う能力もありませんが・・・)。よって、ML500の勝ちとします。」
「カイエンはスタイリングに難があると思うしインプレッションを読み限りまじめなのはメルセデスであるため。いい車はまじめであるべき。」
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 |  | 気になる最終結果は ?
さぁて、気になる最終結果は・・・
152 票 vs 107 票
で ポルシェ カイエンターボ が貫禄の勝利 !!
前回までの対決と比べるとぐっと投票数が減った今回の対決。ちょっと高額過ぎた&雲の上の存在過ぎたでしょうか ?
それでも頂いた皆さんのコメントをじっくり考査してみると、スタイルに対する好みやブランドへのイメージが先行していたようです。また、投票数ではカイエンの方が多かったのですが、1 件あたりのコメントのボリュームや濃さは ML500 の方が上でした。感性で判断されるポルシェと、理性で判断されるベンツといったところでしょうか。ちなみに平均年齢層は若干高めの 40 歳代の方が最も多い 45 %。このあたりにも車のポジションが透けて見えてきそうですね。
環境問題がクローズアップされる中でも絢爛豪華なスーパー SUV。道路事情などもあって決して日本ではメジャープレイヤーにはなれませんが、心の隅にちょっとひっかかるクルマとしてこの先も話題を提供してくれそうです。
さぁて、この対決シリーズも残すところあと 2 回。第 4 弾は掟破りの異種格闘技対決 ! 似て非なる 2 台を取り上げています。お楽しみに !!
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