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tab_star2006/03/30tab_end編集部より
走れサラリーマン !! ぶっちぎれ OL !!
1000c.c. CUP ってなあに ?
日本初の JAF 公認ナンバーつき車両レース、ネッツカップ・ヴィッツレースがスタートして 5 年。レース用車両の販売が全国で 800 台を超え、エントリーも 1 レース 120 台を超えたこともあるほど大盛況。
ところがヴィッツのフルモデルチェンジとともに突然「新車に買いかえなきゃレース出さないよ」って、そりゃないでしょ。そこで始まったのが 1000c.c. CUP なのです。

文:津島健太(VividCar.com 編集長)
写真:山中航史(VividCar.com)

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1000c.c. CUP 2006 シーズンpage31000c.c, CUP/旧型ヴィッツ・レース
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tsushima-SS.jpgicon_home津島健太
[VividCar 元編集長・フリーライター]
現在は「港未来シンジケート」代表としてのインディーズレーベルやイベントプロデュース業と平行して、JMS日本モータースポーツ記者会、ナンバー付きVITZレース1000c.c.CUP 代表、vivid car .com 編集長、作詞家、旅のライター等々イカゲソ並みの数の鞋をはいている。
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1000c.c, CUP/旧型ヴィッツ・レース

ヴィッツレースとは

トヨタの新世代コンパクトカー、ヴィッツを使って日本初の JAF 公認ナンバー付レースがスタートしたのが 5 年前。通常サーキットでレースをする車両というのは、たとえエンジン等がノーマル同然のレースであっても、ロールケージなどの安全装置をレース用に改造して、そのかわり公道は走っちゃダメよ、サーキットまではトラックに積んで来なさい、というのが常識でした。

その常識を打ち破って、ロールケージもきちんと事故の時に脱出が可能に工夫して、難しいJAFの規格や車両保険の問題、警察をはじめとする関係各省庁の問題などもクリアして、家からサーキットまで乗ってきた車でレースができるようにしたのがヴィッツレースだったのです。この想像するだけでも面倒くさいシステム作りに奔走したトヨタ関係者の努力が実り、戦後最大の不景気と言われた昨今、800 台以上のレース車両(VITZ-MSB)を販売。多い時は 1 レース 120 台ものエントリーを集め大盛況となったのが、ネッツカップ・ヴィッツシリーズだったのです。

レース車両も 150 万円程度と通常のヴィッツとそれほど変わらない値段で、サラリーマンや OL 、主婦などが続々と参加。ヴィッツと国内 A 級ライセンスさえとれば(良く芸能人やセレブなテレビ出たがり人が A ライ持ってるとか言ってプロのレーサーのように自慢してるけれど、実は旧 4 級船舶なみに簡単にとれます。某元オリンピックのバレー選手なんてオートマ限定免許 !! で A 級ライセンスとっちゃったんだから)参加できる。しかもプロのメカニックなんて不要。壊れた時だけ直してもらえば、後は素人でも覚えれば簡単にメンテナンスができる。レースのハードルを一気に下げ、もともとの走り屋じゃなくても、そんなにお金がなくても本当に誰でも参加できるレースだったのです。

1000c.c, CUP/旧型ヴィッツ・レース

レギュレーションも実に良くできていて、レースが終わると壊れていないか、公道走行チェック(通称、後車検)を実施して、安全の確認をきちんとしたり、予選落ちの人たちにもレースをさせてあげようと「コンソレーションレース(予選落ちレース)」を実施して全員がレースをして帰れる配慮がされていたり、「レースにお金がかかるのは当たり前」「参加者は主催者の言うことを聞け」といったこれまでの常識をくつがえしました。ナンバー付である以上参加者はディーラーの「お客さま」。めんどくさいことをあえてひとつひとつやろう、というトヨタ関係者とディーラーが一体となった努力に支えられた上での結果です。

ヴィッツを販売するディーラー名を冠した「ネッツカップ」として 5 年間、参加台数が減ることもなく大盛況のまま維持されてきたヴィッツレース。それはそれで今のレース界大不況にあって驚異的なことです。

しかも底辺中の底辺レースであるにも関わらず、結構スポンサーがついちゃう。なぜかと言えば、レースが終わった時には 100 台以上が一斉にそのまま高速道路を走って帰り、さらには、その車を日常でも使うサラリーマンが多いレースですから、日本中で自動的に走る広告塔となってくれるのです。GT やフォーミュラニッポンの車よりもアイキャッチ度が圧倒的に高い。全日本の車とは言え、サーキットに来た人や、よほどレース好きの人が読む雑誌や TV でチラッと映るだけ。ヴィッツとはいえ、六本木の交差点あたりを走れば、かなり目立つカラーリングですから、広告効果はどのレースにも負けません。しかもスポンサード金額は 2 ケタも 3 ケタも安い。ユーザー直結の自動車パーツ関連ではない、今までレースに縁遠かったスポンサーがコストパフォーマンスを認めてスポンサードするケースが増えました。

1000c.c, CUP/旧型ヴィッツ・レース

理屈はわかるけれど何か変だよ

参加者が本当にレースを楽しめる「参加型レース」の成功例として成立したヴィッツレースでしたが、段々と異変が起こってきました。人気が出るがゆえなのですが、プロのレーシングガレージや広告代理店の参入によって、潤沢な資金や設備の整ったチームが、お客さんドライバーにお金を持ち込んでもらって勝ちにいかせるケースが生まれてきたのです。それもレースの世界では常識的なことですが、それによって、サラリーマンドライバーが自己資金で一生懸命練習してもなかなか上位に進出しにくいレベルの高いレースになってきました。

さらにヴィッツドライバーにとって大事件がおこったのです。それはヴィッツのフルモデルチェンジ。人気車種ですから、いつかはこんな日が来るであろうということは誰もがわかっていたことですが、さらに「ヴィッツレースもすべて新型に切り替える。旧型の参加は認めない」という通知が出されました。これも普通のレースでは当たり前のことですし、予測はできたことです。あくまで噂で聞いたことですが、関係者は「それでもこれだけ大盛況のレースだったのだから、全参加者の半分以上は新型に買い替え、新規の参加者を含めると一時的に減っても最低でも今までの 2/3 以上は参加するだろう」と予測していると聞きました。

新型レース車の価格は約 230 万円。旧型の時よりも高いけれど、1000c.c. から 1500c.c.(新型車には従来の 1000c.c. の設定がない)になり、しかも今まで以上に何もいじらなくてもそのままレースができるコンプリート車だから、という理屈です。そうは言っても保険や税金、諸経費あわせて 250 万円を超えるでしょうし、おおかたの参加者はそれでもスペアパーツや、それでも手を加えられる部分もあるので、ランニングコスト以外の初期投資に最低 300 万円は必要と計算しているようです。

主催者の理屈は全部通っていますし、それが普通のレースです。でも最も肝心なことが抜けています。このヴィッツレースは普通のレースではなかったから盛況だったということです。主催者は参加者の年収を推測したのでしょうか ? 5 年もの間パドックで個々の参加者と会話をし、どういう生活環境の人たちに支えられてきたレースだったのかリサーチしてきたでしょうか ? リサーチした人たちの意見が反映される組織作りをしたでしょうか ? 1 か月にレースにかけられる費用を生活費から計算してみたでしょうか ? 車の買い替えが走り屋ではない一般家庭でどれだけの負担か考えたのでしょうか ? ヴィッツレースが一般家庭のサラリーマンや OL、それを支える家族や友人によって盛況となってきたことを意識したでしょうか ? とてもそうは思えません。

1000c.c, CUP/旧型ヴィッツ・レース

それはなぜか ? 端的な例をあげましょう。旧型ヴィッツでレースをしていた人たちのほとんどは、ナンバー付であるがゆえに車庫証明をとり、自賠責保険に入り、駐車場代を払い、家庭に車を保管しています。新型を買うには買い替えなければならないのです。

では、主催者は中古車市場を考えたでしょうか ? 通常のレース車両ならば、パーツをバラバラにして売ったり、ガレージに保管できるので猶予期間はあります。ヴィッツレースが終了するとなった時点で、それまで新車とあまり変わらない 80 万から 120 万で個人売買されていた旧型ヴィッツのレースカーが、メーカー直営店に持ちこんでも下取り査定はほとんど 5 万円以下となりました。廃車同然ですね。今までのレースカーが、ただの事故歴ありの乗りごこち最悪の街乗り車となったのですから、それもうなづけます。新型でレースがやりたくても、これを機会にレースをやめようと思っても、下取りなしも同然で新しい車の資金を調達しなければならないのです。その人たちに「 230 万円ぐらい新車が買えないとレースなんてできないなんて当たり前」って言って、昨年のエントラントの 2/3 が集まるという計算がどうしてできるのか、まったく理解できませんし、現場を知らなさすぎです。

さらに遠征等のランニングコストを考えると 300 万円は超え、年間 400 万円近くかかるケースもあるでしょう。400 万円を娯楽にかけられるサラリーマンの年収っていくらぐらいでしょうか ? 要するにナンバーはついていても普通の N1 レース(編集部注:JAF が規定する、最も改造範囲の狭い市販車ベースのレース。各サーキットで開催されるミニレースなどが相当)になってしまったのです。それだけの資金があれば、マーチカップ(編集部注:日産マーチのワンメイクレース。ナンバー無しのレース専用車両にて行われる)に新車で出られますし、既存のチームに持ち込めばインテグラ(編集部注:ナンバー無しホンダインテグラで行われるワンメイクレース。ワンメイクとしては国内で最もレベルが高いと言われている)や場合によってはスーパー耐久(編集部注:スーパー GT を除けばハコ車レースとして最も人気の高いレース。JAF 非認定ながらも毎年多くのエントラントで賑わう)にも乗れるでしょう。ネッツカップも個人で参加できる人は限られ、ディーラーチームやレーシングガレージに資金を持ち込むケースが確実に増えます。レースそのものはコンペティティヴとなってレースらしいレースとなるでしょうが、そこに必ずつきまとうレギュレーション違反の改造もはびこるでしょうし、「なぜ数あるレースの中でヴィッツレースを選ぶのか」という動機づけが見えてきません。来年再来年になれば格安の中古車も出て来るでしょうが。

「ヴィッツならば出場できる」レースが「ヴィッツでも出場できる」人たちのレースとなってしまったのです。

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1000c.c. CUP
1000c.c. CUP オフィシャルサイト
http://www.1000cc-club....
旧型ヴィッツによるクラブマンレースの公式サイト
ネッツカップ
Netz Cup Vitz Race オフィシャルサイト
http://www.toyota-ttc.c...
トヨタ・新型ヴィッツによるワンメイクレースの公式サイト
マーチカップ
MARCH CUP オフィシャルサイト
http://www.marchcup.jp/...
日産マーチによるワンメイクレースの公式サイト
ホンダエキサイティングカップ
Honda Exciting Cup INTEGRA Series オフィシャルサイト
http://www.hoa.jp/top.h...
ホンダ・インテグラによるワンメイクレースの公式サイト
スーパー耐久
Super Taikyu Net
http://www.so-net.ne.jp...
スーパー耐久 2006 シリーズの公式サイト
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