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tab_star2001/10/25tab_endRENAULT Lutecia V6
蘇ったモンスター
高性能 GT CAR
 1989 年、日産が 16 年間の沈黙を破ってスカイラインに GT-R を復活させた時、世間の期待はこのクルマが日本最速であるのかという事と、モータースポーツシーンでの活躍が可能なのかという事にかかっていた。GT-R は見事にその期待に答えて大活躍をし、モンスターとしての血筋を証明する訳だが、同じようにここしばらく鳴りを潜めていたモンスターがいる。
 1980 年代の前半、グループ 4 とかグループ B といったレギュレーションに当てはまるモンスターが世界ラリー選手権である WRC を席巻していた。その中の一つがルノー 5 ターボである。このサンクターボの再来とも言えるクルマが、10 数年のインターバルを置いて復活したのである。それもコンペティションフィールドで十分な実績を上げてから、満を持してのロードバージョンの投入である。
文:武田和宏
写真、取材協力:ルノージャポン

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武田和宏_プロフィール_写真Sicon_home武田和宏
[自動車業界人]
イギリス車の魅力を、文化や歴史も合わせてお伝え出来ればと考えています。
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ヘッドライトやグリーンハウスは
紛れもないルーテシアだが下半身の
補強が著しく別のクルマに見える
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リヤスタイルはもっとグラマラス
モンスターの血筋

 現在、世の中にはモンスターと呼ばれるクルマは沢山ある。たとえばポルシェやフェラーリといったいわゆるスーパーカーの仲間だけでなく、メルセデスの AMG、BMW の M、と言った普通のセダンの恰好をしたハイパフォーマンスカーもいっぱいある。ところがここにいかにも大時代的な恰好をしたモンスターが現れた。それも随分前に見たのと同じような恰好と作り方をしたクルマである。
 フランスのクルマというとあまりハイパフォーマンスで売るというイメージは無いが、そうは言ってもルノーは数年前の F1 のチャンピオンだし、2002 年度からは再度オールルノーで F1 に挑戦する。プジョーも砂漠のライオンと呼ばれたラリーでの活躍があるし、1992 年のルマンチャンプでもある。プジョーがラリーレイドから撤退した後はシトロエンが引き継ぎ、黄色い巡洋艦隊と呼ばれている。
 そんな様々なモータースポーツシーンの中でも異色の存在だったルノー 5 ターボ。フランスを代表する大衆車であるルノー 5 をベースに、後部座席を排除しそこにエンジンを詰め込む。さらにそのエンジンはターボでスープアップし、向上した出力に合わせて前後のタイヤ径とトレッドを大幅に拡大し、それを大きく張り出したオーバーフェンダーで覆う。まさに「市販車をここまでやるか」という規模の改造を加えてレーシングバージョンを作り出した希有なクルマがルノー 5 ターボだった訳である。
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大きなタイヤを納めるフェンダーと
スポイラーを含むバンパーは新造形
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座席のすぐ後ろにあるエンジン
冬は暖かそうだけど夏は・・・。
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ボディ側面に穴を開け、エンジンルームに
外気を導く
ルーテシア・ルノー・スポール V6

 このルノー 5 ターボの血筋を引き継ぐのが今回市販化されるルーテシア・ルノー・スポール V6 である。前回と同様、大衆車であるルーテシアのボディからエンジンを降ろし、後席を排除し、オーバーフェンダーで広がったトレッドに対応するという手法はまったく同じである。今回違うのは排除された後席のスペースに登載されるエンジンのスープアップの仕方である。
 ルノー 5 ターボはエンジン排気量はそのままに、ターボを付加する事で出力の増大をはかったが、今回はなんとエンジンを V6 の 3L という大型のものに積み替えるという手法が取られた。これは低速での扱い安さやメンテナンスの容易さ、エミッションコントロールや騒音等と言った現代の交通環境に適応さるといった理由が想像できるが、手持ちの駒でもっとも素性が良いのがこの V6 エンジンだったとも言えるかも知れない。
 1,380 kg に抑えられた車重に対してこのエンジンは十分な出力を持ち、低回転から柔軟に対応できるドライバビリティを持つ。クラッチも十分に軽く、唐突に繋がる感じに慣れさえすれば日常でも十分に使えるクルマに仕上がっている。この辺が 1,397 cc のユニットの圧縮比を 7.0 : 1 まで落としターボで過給しながら 160 ps を絞り出していたルノー 5 ターボの典型的などっかんターボのドライバビリティとの違いになるだろう。そういう意味では血は引き継ぐが性格は少し違ってこのルーテシアは大人の GT と考えた方が良いかも知れない。

 ルノーはこのクルマを市販化する前に、1999 年よりワンメイクレース用として「トロフィー」の名称でモータースポーツフィールドに投入している。このレースは盛況を博しているようで F1 のモナコグランプリの前座としても開催されているとの事。最近では参加台数が多くなり多くのクラスに分けてレースが開催される程だという。このクルマはすでに日本にも何台も導入されており、スポーツイベントではかなりの注目を集める存在になっている。
 トロフィーはワンメイクレース用の車両なので、最低限の装備しかされないというより、なにも無い車両でコックピットには 3 本スポークのステアリングとトランスミッションへのステーが剥きだしになったシーケンシャルタイプのシフトレバー、アルミ製の 3 本のペダルとデジタル式のメーターパネルだけがあり、内装材を含めて重量がかさむものは全て取り払われている。
 エンジンは 285 ps までスープアップされ、車内には縦横にロールケージが張り巡らされる。張り出したリアフェンダーに続くドアは外側からパネルが張り付けられ、フロントはフェンダーとスポイラーを含むバンパー、そして目隠しをされたライトまではワンピースで作られボディに取り付けられる。
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TWR での作業過程
ほとんど手作りである
ロードゴーイングバージョン

 トロフィーが姿を現して早 2 年が経ち、ロードゴーイングバージョンが 2000 年のパリサロンで発表されてからもすでに 1 年が経っている。ファンの間では日本への導入が待ち望まれていた訳であるが、いよいよその導入が決まり、ルノーはその発表の会場に東京モーターショーを選んだ。
 2001 年 10 月 24 日、幕張の東京モーターショー会場はプレスデーの初日であったが、そこでルノージャポンの社長であるロベルト・パロッタ氏は、今後、月に 5 台という限られた台数ではあるが、このクルマを日本に導入すると発表したのである。
 日本に導入されるのはルーテシア・ルノー・スポール V6 と呼ばれ、ミッドシップされる 2946 cc の排気量を持つ V6 エンジンから、最大出力は 166 kw (230 ps) / 6,000 rpm 、最大トルクは 300 N・m (30.6 kg・m) / 3,750 rpm を発生させ、マニュアルの 6 速トランスミッションを介して後輪が駆動される。前後にベンチレーテドディスクのブレーキが与えられ、前輪は 7J * 17 の OZ 製ホイールに 205 / 50 ZR 17 、後輪は 8.5J * 17 に 235 / 45 ZR 17 のタイヤをはく。
 ステアリングも左だけの設定となっており、色も当面はシルバーだけの設定だという。月に 5 台という限られた供給台数ではこれ以上のバリエーション展開は望む方が無理かもしれない。

 今回導入されるルーテシア・ルノー・スポール V6 は、前述の通り特殊な成り立ちをしているクルマで、その作り方もまた特殊である。少量生産が基本の上、通常のルーテシアの車体から造り上げる為にその製造は様々なレーシングシーンで有名な TWR が当たっている。TWR ではルノーより持ち込まれたホワイトボディからリアフェンダーを大きく切り裂き、その前にはエンジンルームに空気を導入する穴を開ける。さらには高出力に耐えるように各部を補強した上で、リヤフレームとボディシェルを組み合わせる。
 エンジンとトランスミッションをボディの後半部に組み合わせ、ラジエターをフロントに置き各部の内装部品が組み付けられればできあがりとなる訳だが、ロードゴーイングバージョンではこれに様々な安全装備が加わる上、日本に導入されるものは CD チェンジャーも標準装備されるという。
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スペシャルバージョンの考え方

 たしかに出来上がったクルマは本来こういう設計でなかったクルマではあるが、TWR の手により十分満足行く仕上がりで提供されている。そこはいわゆるチューニングカーというものとは一線を画す仕上がりと言える。内装や装備品のレベルは確かに今年の始めに導入された 2.0 RS と同等かも知れないが、エンジンの搭載位置を変えたり、ボディーを大幅にモディファイしたりという大手術を考えればこの価格と導入台数の少なさは納得が行くというものである。
 
 こういうスペシャルバージョンはなかなか日本のメーカーではお目にかかる事が出来ないし、ヨーロッパのメーカーでもなかなか無い話しだ。そう考えると世界でも数少ないクルマを所有できるという事は考えただけでも嬉しくなる話しだと思う。 495 万円というのは安い価格では無いし、この額を出せばもっと早いクルマは買えるかも知れない。でもこの派手な外観とスペシャルな存在そのものの価値を考えれば手に入る内になんとか買っておくのが正解だろう。
 今年、今の GT-R はその役目を終えて一端姿を消すはずである。このようなスペシャルバージョンは与えられた使命が終わればまた次の使命が与えられるまで姿を隠すのが通例である。化石燃料を使うクルマがいつまで主役を務められるかは誰にもわからない事ではあるが、前回と同じインターバルを取ったとしたら、次の燃料はガソリンでなくなる事は十分考えられる話しである。そうなる前の最後のチャンスかもしれないのだから。
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RENAULT_Lutecia Renault Sport V6_M
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RENAULT Lutecia Renault Sport V6
待望久しいルーテシア・ルノー・スポール V6 の正規輸入が始まった。多くの台数は入荷しないようなので、ご購入を検討されている方はお早めにルノージャポンのサイトからお申し込みを。
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ルノージャポンのサイト
http://www.renault.jp/
ご購入を検討されているお客様はこちらのサイトからお申し込みください。
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