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tab_star2002/09/06tab_end英国の旅
英国の夢
K-ing 創刊号より
 サークル K のフリーペーパー「 K-ing 」がこの 8 月 26 日、創刊一号を発行されました。(脚注参照)
 「 K-ing 」は、エンターティメント & モノ情報ぎっしりの流行のフリーペーパーです。そのコンテンツにカーライフ・エンターテイメントなる企画があり、光栄にもVividCar 編集部から記事数本の執筆となりました。提供は、VividCar でお馴染みのオートトレーディング・ルフト・ジャパン!

 カーライフ・エンターテイメントのテーマは「 Drive & Dream 」、栄えある初回は、「英国の夢」と題して、エンスージャストを育む英国の道路の記憶を語ってみました。
文・写真:永山辰巳
掲載誌:K・ing(サークル K Free Magazine)創刊号

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K-ing 創刊号よりpage1サマリー情報_サムネール
英国の夢 写真集 ニューカッスルpage2サマリー情報_サムネール
英国の夢 写真集 ヘイドリアンウォールpage3サマリー情報_サムネール
英国の夢 写真集page4サマリー情報_サムネール
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永山辰巳icon_home永山辰巳
[VividCar 元編集長]
2006年、VividCarはプロフェッショナルなブロガーを目指します。創刊以来5年を迎え、ちまたのブログサイトとは一線を画するVividCarは、ネットワーク知識編纂をビジョンに確実にコンテンツを増やしながら未来のWebBookメディアを開発してきました。私たちはこれをWebフォトジャーナルシステム呼びます。生涯にわたり記録し続け知識を編纂する楽しみをごいっしょに。
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CONTAX G2 28mm
Kodachrome 64
クルマによって五感に刻み込まれる記憶。夢の中のドライブは、永遠に続く

 クルマが好きなら、いつかは外国で好きな道を好きなだけドライブしてみたいものじゃないか。そんな夢が十年ほど前に叶った。一週間で三千キロを走破してロンドンから北はニューカッスル、湖水地方、そして、マーローと走りぬけた。
 毎日が気持ちよい疲労感と満足感であっという間に過ぎたあの旅。いまでも、ときどきその旅の夢を見る。英国の田舎道を右へ左へ軽快にフットワークしながら、景色はゆっくりとまるで絵の具が流れていくようなイメージが夢の中で広がる。
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FinePix
 英国の道路は、M のモータウエイ(高速道路)、A(自動車専用道路のような)、B(一般道)で大別され、整然とした番号付がなされており、地図さえあれば気軽に長旅にでられる。ランナアバウトと呼ばれる周回交差点に最初は戸惑うかもしれないが、慣れればこれほど優れた道路システムもないと感心するだろう。だが、そんなことよりも B ロードの美しさだ。

 特に街と街を繋ぐ地図上ではとても心細く見える道路。そんな小さな道路が、英国人のクルマ好きを育んできたんだ、と気がついたときには、自動車という機械の内側に隠れた英国人の夢を共感出来た気がした。
 エンスージャストとは何か。クルマ好きが語るその永遠のテーマの答えが英国の小さな道には確かに存在しているのである。
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写真提供:TVR(英国本社)
道の記憶 〜刻み込まれるクルマの意識〜

 生涯忘れることの出来ない道のひとつが、ニューカッスルからカーライル、湖水地方までブリティッシュアイランドを横断する城壁道路だ。ミシュランのロードマップには、A 69 と Hadrian's Wall と城壁のあとを示す地図記号が記載されている。
 ニューカッスルを早朝出発し、カーライルを経て日没直後に湖水地方へ到着した。ほとんど景色が変わらない一本道を延々百数十キロ淡々と。旅の季節は十一月、英国北部ではすでに冬景色が始まり、ところどころには雪が見え隠れし、空はどんよりと低く垂れ込めている。夢の色はグレー一色。低い丘の間をまっすぐなのにうねりがきつい道を風の音を BGM に駆け抜けた。唯一景色がカラーになるのは、早朝の朝日と日没付近の僅かな切れ間から光が大自然を照らし出す瞬間である。その神々しさは、まるで夢の様だった。

 夕暮れ時、英国の街からは人々の姿はすでに消えている。家の窓からは、ランプシェードの温かいオレンジ色。暖炉に薪をくべてディナーを待っているのだろうか。道行くクルマもほとんどない。まるで、黄泉の国に迷いこんだ様な幻想的な空間を自分のクルマだけが音もなく走りぬけていく錯覚に陥る。石畳の道路、石垣の家々、そして石の橋。自然の中に蕩けるように人工物が調和している英国の田舎。

 英国の夢を決定づけたのが、ストーンヘンジだ。ロンドンからそう遠くない距離だが、北の荒々しい風景とは一変して、南西部はなだらかな丘陵地を自由曲線で描く道々が続く。
 ソールズベリから A 360 で北に向い二十キロ程走ると、A 344 と交差する付近に忽然と現れる巨石のサークル。ストーンヘンジの存在諸説はいろいろとあるらしいが、現地の日本語ガイドを聞いていたら、中心部から人骨が発見されたことで、ある時代には墓、または葬儀式の舞台であった説も有力らしい。オープンカーを操りながら草原を走り抜け、小高い丘を超えてたら突然ストーンヘンジに出逢った。その時の風の匂いと三百六十度見渡せる平原に何の脈絡もなくそびえるストーンヘンジ、まるで死者の世界に生きた様だった。
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CONTAX G2 28mm
Kodachrome 64
 あれから十年、何度となく欧州を訪れその度にクルマの旅を重ねてきた。M ロードをハイパフォーマンスな GT カーで飛ばし、B ロードをライトウエイトで俊敏なスポーツカーで道の存在を知る。英国の B ロードのワインディングに惚れてから、クルマを楽しむ事はその国の文化を知ることであり、その体験は夢の中に何度もフラッシュバックして私を楽しませてくれる。英国のスポーツカーを嗜むなら、草の匂い、風の香り、ゆるやかな丘陵地を僅かな時間だけ彩る夕日の中を走る。そして、その日の夜を過ごすホテルには温かい暖炉とスープが待っている。しずかな時計の音と暖炉では薪の跳ねる音。そして深い眠りへと。

 今でも長距離を走るとクルマとカラダが一体になり始め、頭の中には欧州の夕暮れを走りぬけたシーンが蘇る。グレーの色合いから一瞬オレンジになり徐々に漆黒の闇へと。
 クルマの夢を見たいなら、そう、英国を走ってみると良い。素晴らしい体験を何度でも夢で味わうことが出来る。クルマによって刻まれた強烈な五感への記憶は、鮮烈な夢となってエンスージャストを育んでいく。
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このフリーペーパー「K・ing」創刊号は、全国(一部地域を除く)のコンビニエンス・ストア、「サークル K」、「サンクス」で 9 月 25 日まで配布しています。お近くのお店で、是非ご入手ください。
 また、9 月 26 日からは第 2 号が配布予定となっています。次号は、「フランスの夢」が掲載予定です。
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イギリス人ご自慢のガーデニング
日本でもブームになっているガーデニング。わが家でも典型的なイギリス人のパートナーが庭を造っています。
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K・ing :
創刊一号 2002 年 8 月 26 日(毎月第2木曜日発行)
発行 ときめきドットコム株式会社
発行人 藤田泰三
郵便番号 104-0031 東京都中央区京橋 2-8-18 昭和ビル 3 階
電話 03-3561-3335
編集人 相澤一茂
編集・制作 株式会社タークォイズ

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