 |  |  | | | TVR Tamora Driving Impression | | 最新の TVR の素顔はいかに |  | いよいよ TVR Tamora (タモーラ)に乗る日がやってきた。 「すごいらしい」噂は聞いていた、一体どんな車なんだろう? はやる気持ちを抑えながらその日を待った。当日は快晴。 日射しが強すぎて痛いぐらいの真夏の一日だった。 |  | 文:河津秀昭 写真:永山辰巳・柴田康年 取材協力:オートトレーディングルフトジャパン株式会社
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|  |  |  |  |  |  | 河津秀昭 [VividCar元編集員] |  |  |  | | 最近かなり真剣にクルマを探しています。欲しくなるクルマは、実際買えないものばかり・・・次のクルマは何にしようかな? |  |
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 |  |  | タモーラとは?
タモーラは現在の TVR のラインナップ(サーブラウ、タスカン、タモーラ)の中でもっともコンパクトなモデルである。一世を風靡した名車グリフィスとサイズはほぼ変わらない。価格も相応に抑えられている。とは言え 690 万円・・・パイプフレームに外装は FRP 。車重 1060kg に 350ps 、 40.1kgm を発生する 3.6 リッター直 6 エンジンを搭載。ポルシェ 911 、フェラーリ 360 を遙かに上回るパワーウエイトレシオを誇るこのクルマ、かなり期待できる、まさにバケモノである。 |  |  |  |  |  |  |
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 |  | ポジションはかなり低い
シートに座ると、視界に入るのはメーターとステアリングのみ。(ちなみに筆者の身長は165cm)前はほとんど見えない、かなり低いシートポジション。大柄の人でも問題なく乗れるでしょう。足下を見るとオルガンペダル。まさにレーシングカー!センタートンネルが大きくせり上がり、すっぽり包まれている感じが妙に落ち着くと同時にその気にさせてくれる。内装、各種スイッチ類は後回しにして、とにかくエンジン始動。ズドン!とエンジンに火が入り、迫力ある排気音、エンジンの鼓動が伝わってくる。やはりタダモノではない、まるで自分がエンジンの上に乗っているかのような感覚。メーター内の液晶ディスプレーの表示が一斉に動き出し、わりとラフなバラバラとしたアイドリングをしながら、水温、油温がゆっくりと上がっていく。暖気をしながらシートポジションを合わせ、ペダル、シフトパターン(5 の下に R がある普通の H パターン)を確認する。もう我慢できない、いよいよ発進。 |
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 |  | 加速感はあまり・・・
クラッチは多少重く、繋がりは少し気にすればOK。いきなりドン!とミートする程ではない。けたたましい排気音とエンジン音を奏でながら加速していく。 1 速、 2 速、 3 速、シフトはショートストローク、多少重いが、カチッと決まる。トルクはフラット、上で一気にカムに乗る様な回り方はしない。 NA の大排気量車らしいものだが、少し物足りない・・・何かが足りない気がする。「軽さ」である。車重 1060kg をあまり感じさせないのだ。どこに吹っ飛んでいくかわからないような加速を期待していたのだが、実に安定している。だが、よくよく考えると、車速はのっている。加速「感」が足りないのだ。フラットに回るが故に、フレーム剛性の高さ故に、感じない。速い気はしないが実際速いのである。これが難しい、実に良くできている。これとは逆に速い気にさせるのは簡単である、パワーカーブにちょこっと「谷」を作る、車体の剛性を下げる、足回りをショボくすればいいのである。人間の感覚はいい加減であり簡単に騙される。 |
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 |  | 絶妙な足
足回りは適度に硬いが、しなやかにストロークする。首都高の継ぎ目はさすがにちょっとツライが、タ、タンとこなしていく。コーナーに差し掛かり、ブレーキングをしながらシフトダウン、ブレーキのストロークは極端に短く、踏むほどに効いていくコントローラブルなもの。逆の言い方をすれば、初期制動はあまり無い。おそらく、ある程度暖まると本来の性能を発揮するブレーキなのであろう。ステアリングの遊びもかなり少なく、1センチのステアに車が答えてくれる。ノーズはスッとインを向くが、リアの腰砕け感はなく安定している。大パワー FR 車にありがちな、アンダーな車かと思っていたが、適度にロールしながら良く曲がる。 FR 車らしい素直なコーナリング。アクセルで向きを変えていく感覚がたまらない。意図的にオーバーを作り出すのも簡単。いっきに立ち上がっていくとメーター内のシフトインジケーターがパッパッパッと光りシフトアップ。おもしろい、その気にさせてくれる、でも難しい・・・乗りこなすのは大変だ。できればサーキットで乗りたかった・・・ |  |  |  |  |  |  |
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 |  | 美しいデザイン
このあたりでゆっくりとクルマを見てみる事にする。サイズ的には BMW Z3 よりほんの少し小さい。ロングノーズ、ショートデッキの王道とも言えるレイアウト。 350 馬力というパワーを考えれば、充分コンパクトであろう。
外装のデザインを見てみると、フロントはグリフィスを受け継いでいるのか割と古典的なもの。リアは巨大なディフューザーが目に付く。それに比べライトがなんと小さいことか。丸みを帯びたリアのボリューム感はかなりのもの。一見アンバランスな感じがするが、そうでもない。実は初めて乗る時に困ったのだが、ドアノブが無い!どうやってドアを開けるかというと、サイドミラーの下にスイッチがあるのだ。中から開ける時もセンターコンソールにあるスイッチを押す。どこにもレバーは無い。
内装は実に凝った造りとなっている。全く直線の無い綺麗な曲線でおおわれており、シートに座るとせり上がったセンタートンネルと相まって包み込まれている感じがする。ここで問題となるのがカーステレオ。テカテカ光るカーステを付けたら台無しになってしまうだろう。ここにぴったりハマるカーステって・・・難しい。シフトノブ、サイドブレーキのグリップ、エアコン、ライト等のスイッチ類はアルミで統一されており美しい。ミッションの熱が伝わってシフトノブが熱くなるのはご愛敬。エアコンは普通に効くので、街乗りで暑くて無理!という事態は発生しないだろう。メーターパネルはアナログと液晶ディスプレイが合わさったもので、液晶表示はステアリングの裏のスイッチで何通りかの表示が選べる。ここには、車速、回転数、水温、油温、油圧をはじめ、車の状態を示す各種のデータが表示され、データロガーを彷彿とさせる。アナログのタコメーターはなんと左回り!中央には 3 段階のシフトインジケーターも備わっている。残念なのは、夜になるとアナログのメーターは暗くてほぼ役に立たないところ。オルガンペダルは調整をして好みに合わせることができる。ただ、フットレストはやはり欲しい、踏ん張りが効かないのだ。 屋根はいわゆるソフトトップと少し違って、天板があるタイプ。天板を取って幌を畳むとフルオープンになる。天板は軽いので一人でも取り外し可能。かなり簡単に取れてしまい、もう少しガッチリと付いていないと不安な気がするが、高速道路でも全く問題は無かった。あまり重要ではないかもしれないが、案外荷物も積める。シートの後の空間は結構広く、トランクもそこそこの大きさを確保している。トップを収納してしまうと狭くはなるが、タスカンと違って蓋をするような収納の仕方ではなく、縦に入るので多少の荷物は出し入れ可能。結構ユーティリティーも充実している。 |
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 |  | |  | | ハッキリ言って、普通の市販車とは違います。ただ、他の全てを犠牲にしてまで、走りの性能だけを追い求めたクルマではありません。とは言え、その潜在能力は高く、持てる全てを出し切って走るにはサーキットしかないでしょう。ただ、、週末にちょっと箱根に行って攻めてみる、それでもかなり楽しめるクルマです。思わず力が入るのは間違いありません。またチャンスがあったら是非サーキットで走らせてみたい、そんな気にさせてくれるクルマでした。 |
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|  |  |  |  | |  |  |  |  | TVR 本社を訪ねた 私は、その後 TVR 本社へは何度か足を運んだ。最初は、ある人の付き添いというか、アドバイザーとして同行した。去年(2000 年)の春先だったと記憶している。 英国スポーツカーを創り出している TVR。初めて訪ねて以来、その印象はさらに素晴らしいものになってきている。 そうだ、今の私にはもっとも興味深く、そして気になって仕方ないクルマなのだ。
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