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tab_star2001/10/02tab_end小回り自在の小型ハッチ
プジョー 306 XSi
特派員の愛車紹介
ハッチバックはオトナのクルマ

 ぼくはハッチバックが好きである。元々日本ではあまり人気がないし若者向けなどと思われているが、実用的でとても使いやすい。家族がいても 5 ドアを選べば、ワンボックスを買う必要があるとは思えないほどの実用性があるし、ひとりのときは走りを楽しむこともできる。複数所有できない「クルマ好き庶民」にとっては気になるカテゴリーだと思う。
 あまりに豪華&高価になりすぎ権威主義的にみえるドイツ車か、カタログスペック至上主義的なボーイズレーサーのみが誇張され、実用的で手軽な価格のオトナっぽいハッチバックが少ないことが、このカテゴリーを不人気に導いている大きな理由だと思っている。
文、写真:芝浦秀蔵
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芝浦秀蔵_プロフィール_写真Sicon_home芝浦秀蔵
[会社員]
 質実剛健、才色兼備、まったく不満のない女性のようなプジョー 306 を「実用車の鑑」だと思って止みませんが、この夏はビートで高速道路を使わない旅をしました。日本の道、軽で走ると面白いですよ、大型トラックが恐いけど。
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オーバーハングが短く、ドアが大きいので、
取り回し易く、使いやすい。
魔法のパッケージング

 そんなぼくが選んだプジョー 306 XSi(N3 型 5 dr 4 AT)は、いいことづくめの、凄い実用ハッチバックだ。
 プジョーの凄さは、「ちっとも凄そうにみえないところ」だと思う。単なる実用車。なんのヘンテツもない、至ってフツーのファミリーカー。しかし、だからって何の手抜きもない。それどころか、使いこむほどににじみ出てくる、静かな感動を与えてくれるクルマを造るメーカーだ。

 じゃあどんなふうに凄いのか。とはいえ、技術的なことはモータージャーナリストの皆さんが語られているはず。ぼくなりに感じるところを書いてみよう。
 例えば、このクルマの全長は 4 m 未満(N3 型。マイナーチェンジ後の N5 型はバンパーが伸ばされ、全長 4,030 mmとなった。)なのにホイールベースが 2,580 mm もある。そして片側 2 枚のドアの長さは実測すると最長 2,080 mm もあり、全体の約 52 % を占める。
 横から見ると一目瞭然だが、単純にこれって凄いでしょ(もちろん後席ドアは直角近くまで開き、乗り降りやおむつ替えもラクラク)。
 それだけじゃない。中をみると、ロングホイールベースの産み出した後席は足を組むことができるほどゆったりとしているのに、トランクにはトノカバーを外せばフルサイズのスーツケースが 2 つ楽に入って、旅行も OK 。さらに後席を畳めば、 21 型のテレビの入った巨大ダンボール箱をすっぽり(実話)。 4 m 足らずの全長のクルマの話なんだから、これは魔法だ。

 これは旧式なトレーリングアーム式リアサスを採用したことを含めたスペース効率追求の結果なんだろうが、その代わりに乗り心地を犠牲にしているわけでもない。俗に言う猫足はわざと荒れた路面を走りたくなるほど、しっとりした「味」の乗り心地を提供してくれる。乗り心地が良いことはいわずもがな。図体の大きなクルマばかりが跋扈する今日この頃、このパッケージングにこそ、快哉を叫びたい。
 あぁ、わがままを実現する個人主義の国フランス、ありがとう!乗る人の歓びを最大化するこのパッケージング、すごい魔法だ。
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サイドの曲線の美しさも気に入っている
卓越したマン・マシン・インターフェイス

 そんなファミリーカーとしての 306 は、使い勝手を安全への配慮へときっちり結び付けてもいる。日頃の使い心地から気づいたこと。
 たとえば、フロントウインドウ。複雑に動くわけではない普通のワイパーはその殆どの面積を拭き取ってくれる。雨の日の視界確保には欠かせない配慮、デザインだけではないフランス車の面目躍如だ。
 荷物の量によって可変できるヘッドライトの照射角度調節機構、後席ウィンドウや後席ドアの開閉をロックできるチャイルドセイフティ機構も当然装備されているし(ちなみに後席ウィンドゥは途中で止まったりせず、気持ち良く全開できる。これも美点)、ステアリングから手を放さずにオーディオが操作できるスティック型のスィッチも、単なる便利装備というより安全の確保に一役買っているアクティブセイフティ装備だ。
 フランス車の最大の美点のひとつ、乗り心地が良くいくら走っても腰が痛くならないシートも、実質的な安全装備の一種といえるかもしれない。シートをクルマと人とが一体になるための最も大切なインターフェイスだとすれば、その善し悪しによる効果は絶大のはず。シートが良い、それは安全へと繋がる一貫したポリシーの表われだと思えるんだ。

 量販され多くの人が乗るカテゴリーのクルマだからこそ、手抜きをせずに考えなければならない「安全」への取組みが、いろいろな形で随所にちりばめられていることが、使えば使うほど実感できる。
 誰も言わないけれど、ポリシーをここまで徹底するって凄いことだと思う。これらの美点の前にはプラスティックの質感などというフランス車によく言われるいわゆる欠点など、みるみる霞んでしまうとは思わないか!
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飽きの来ない実用性能

 ぼくはクルマを何台も乗り継いでみたい。でも、反面、良い一台に長く乗りたいと思うようにもなってきた。そのために重要なのは、「飽きが来ない」ことだ。
 N3 型 306 XSi のエンジンベイには、2 リッターの直 4 OHC エンジンが搭載されている(N5 型は 2 リッターツインカム)。その排気量によって、実用ハッチバックとしての低速トルクや高速での加速の伸びは充分だから、長いホイールベースと相まって、高速道路でのクルージングも実に快適。実用車として充分な性能を持っている。
 おまけに同クラスのツインカムエンジンに比べるとエンジンブロックそのものの重量も軽いから、回頭性も申し分なしときている。フランスらしい合理主義の表われだ。
 付け加えるなら、端正なデザインも性能の一部だ。
 プジョー一族のアイデンティティとも言える、如何にも「走りそう」な、軽快且つ力強いデザインは、いまや古典ともいえる 205 から、 106 そしてこの 306 へと脈々と受け継がれてきた。
 一族に共通の「つり目」や、大地をしっかりと捉える力強いホイールアーチ。ハッチバックのデザイン上のキモである「ヒップの軽快感」も、しっかり演出されている。

 とにかく、飽きない。美しい。買い換えたいと思えない。
 日本車にありがちな皮相で「ファンシーな」可愛さとはちがう、ソリッドな塊り感とでもいおうか。この繊細さはフランス車ならではの味だろう。
 つまり、このクルマは、エンジンはちょっと大きめ、ボディはちょっと小さめ、そして幾つになっても抜群のスタイルを保っているいいオンナだということだ。
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小さく見えるが、ラゲッジスペースは
たっぷりとある。
ハッチバックの古典へ

 さて、すでに設計から 10 年近くになるこの全長 4 m に満たないハッチバックが、パッケージングの点で、そしてそれを包むデザインの点で、全く破綻なくまとまって見えるのは、このクルマが合理主義の国生まれだからだろうか、それともオートクチュールの国生まれだからだろうか?
 306 は、前後してデビューした 106 シリーズとあわせ、最新の 206 と比べて古くさいとも思わないし引け目を感じることもない、飽きのこないパッケージとデザインを持つ、正統派「実用」ハッチバックだと思う。
 言い過ぎを覚悟で言うなら、この頃妙に「ドイツ化」してしまっているフランス娘より、地方都市から上京してきた「すっぴん美人」のようなこの頃のフランス車の方が、設計の潔さの点でより好感が持てると思うのである。

 というわけで、知性と楽しさが共存する 306 は、正に「フツーに凄い」クルマだ。このオーセンティックなフランス製実用車を所有しはじめてもう 6 年目、時には故障もするけれど、ぼくにとってはクラシックになるまで乗りつづけたいと思えるカワイイ相棒なのである。
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PEUGEOT_306_M
data
PEUGEOT 306
残部僅少
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PEUGEOT_106_SPEUGEOT 106
PEUGEOT_206-s.jpgPEUGEOT 206
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peugeot.jpg
プジョージャポン
http://www.peugeot.co.j...
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