 |  |  | | | ポラロイド SX - 70 | | Masterpieces of The 20th Century |  | 映画「都会のアリス」で重要な 小道具として登場したポラロイド中興の祖 |  | 選択、文章:山口 淳 撮影 :四宮義博 協力 :Piece
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|  |  |  |  |  |  | 山口 淳 [ライター] |  |  |  | | 北欧のミッドセンチュリーの頃の椅子やプロダクトに魅せられて、かれこれ 10 年になる。縁あって、雑誌『太陽』の北欧デザイン紀行特集(2000 年 12 月号)の手伝いをしたことがきっかけで、2001 年には池袋コミュニティカレッジの「北欧インテリア入門」という講座の講師を引き受けるという貴重な体験もさせていただいた。正直、後者については、慣れないおしゃべりに加え、体系的に勉強したわけではないので馬脚をさらすのではないかと冷や汗ものだったが、この度、その特集と講座がベースとなった書籍『太陽レクチャーブック 003 北欧インテリア・デザイン』(平凡社)という本が刊行された。主要執筆者は、僕を除けば、島崎信さん、柏木博さん、織田憲嗣さんといった北欧やデザインの優れた識者、論客ばかりで、北欧デザインに興味のある人にとっての格好な入門書に仕上がっている。ご高覧いただければ、幸いである。 |  |
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 |  |  |  |  | | ポラロイドをポピュラー化した 1974 年発表の SX - 70 。 |  |
 |  | 都会のアリス( DVD ) \ 3,800 円(税抜) 発売元:カルチュア・パブリッシャーズ(株) |  |
|  |  |  | 発表年に映画にカメオ出演した名機
ロード・ムービーと呼ばれるジャンルが映画にある。このロード・ムービーと呼ばれるジャンルには忘れられない数々の名作がある。「イージー・ライダー」「俺たちに明日はない」「真夜中のカウボーイ」「スケアクロウ」「ペーパームーン」「スタンド・バイ・ミー」「ストレンジャー・ザン・パラダイス」 etc. 思い浮かぶままにタイトルを挙げていくと実際キリがないほどだ。 このロード・ムービーというジャンルを語るうえで欠かせない監督のひとりにヴィム・ヴェンダースがいる。欠かせないというよりは、 1970 、 1980 年代の一種のロード・ムービー ルネッサンスの大立役者といった方が正確だろう。「パリ・テキサス」「アメリカの友人」「ベルリン・天使の詩」といった名作を撮ったヴェンダースこそ、ロードムービーというジャンルを世に認知させた映画監督だった。 そのヴェンダースのロード・ムービーの原点といわれているのが、 1974 年の「都会のアリス」である。「都会のアリス」は「まわり道」「さすらい」と合わせて、ヴェンダース初期のロード・ムービー三部作と呼ばれている。
主人公のフィリップ・ウィンターは、アメリカに旅行記を書くためにやってきたドイツのジャーナリスト。彼は、ひょんなことから 9 才の少女アリスと知り合い、彼女の祖母の家を探す旅に出る。シノプシスだけを話すとライアン & テータム・オニール親娘の「ペーパームーン」と非常に似ているが、「都会のアリス」には、「ペーパームーン」のようなハリウッド的ハッピーエンドは用意されていない。結局、一行も書けない失意のうちに帰国を決意することになるウィンターの旅は、どちらかといえばビートニクな写真家ロバート・フランクやウォーカー・エバンスに相通じるヴェンダースの渇いた視線に支配されているからだ。 映画の冒頭、旅を始めたばかりのウィンターが、ストーンズの「アンダー・ザ・ボードウォーク」を口ずさみながら無人の海辺でポラロイドのシャッターを切るシーンがある。撮り終えた写真を目の前に並べながら彼はぼそっと「視たものが映っていない」とつぶやく。その後の旅の行方を象徴するシーンである。 重要な小道具として登場する、そのカメラはポラロイド SX - 70 。 1974 年に発表された折り畳み式のこのカメラは、ネガ・ポジ一体式で、インスタントカメラの元祖と呼ばれる名機である。大ヒットとなり、その後、様々なバリエーションが次々と発表される SX - 70 は、カメラ史におけるエポックメイキングな名品で、いわばポラロイド中興の祖ともいっていい存在だ。考案したのは、創業者エドウィン・ H ・ランド博士。デザインはローウィ、ティーグと並ぶ、アメリカ マシンエイジ三人衆のひとりヘンリー・ドレフュスが手がけている。また、発表と同時に公開になった PR 映画を撮ったのは、チャールズ・イームズ。イームズは日本でもアメリカ ミッドセンチュリー期の革新的な椅子デザイナーとして知られているが、実は優れたフィルムディレクターでもあった。この豪華な布陣だけをとってもいかに SX - 70 が、ポラロイドの社運をかけたプロジェクトだったのかよくわかる。 |
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 |  | クリエイターに愛される理由
SX - 70 は、ポラロイドカメラをプロユースから、アマチュアである一般の人々へ橋渡しする役目を担ったカメラだったが、その革新的アイデアと手軽さ、そして、通常のフィルムにはない独特のファジーな味が、いわゆるプロの間でも人気を呼んだカメラだった。画家デイヴィッド・ホックニーは、 SX - 70 で撮った写真で独自のコラージュ作品を次々と発表、ルーカス・サマラスはフォト = トランスインフォメーションシリーズを、アンドレ・ケルテスに至っては1冊まるごとSX-70だけで撮った写真集「 from my window 」を出版している。ポップアートの神様アンディ・ウォーホルは、仕事ではもっぱら中型で蛇腹式のポラロイドカメラ “ ビッグショット " にこだわったが、パーティなどでは SX - 70 を片手にハシャギまくってシャッターを切る姿が幾度も目撃されている。 ヴェンダースは発売前に SX - 70 を入手。一時期、自身も SX - 70 を愛用していたといわれている。確かに、 1974 年の作品に 1974 年発表の SX - 70 が使用されているのは、計算が合わないから、おそらくそれは事実だろう。「都会のアリス」には発表前のその SX - 70 のプロトタイプが使われたようで、ヴェンダースの写真集「 EINMAL 」ではアリス役のイエラ・ロットレンダーがヴェンダース撮影のセルフポートレイトを手にした写真が紹介されている。
SX - 70 は 1985 年に製造を中止。現在は中古品しか手に入れることができない。現在のインスタントカメラと比べれば、古いカメラだけに実用性、機能性において、 SX - 70 のアドバンテージを探すのは非常に難しい。フィルムは手に入るが割高だし、とにかくすぐ壊れる。しかし、一部のカメラ好きやグラフィックデザイナーなどのクリエイターを中心に、 SX - 70 は現在も根強い人気を誇っている。デザイン、オリジナル性、そして独特のファジーな仕上がりが今なお人々を魅了し続けているからだ。 ロード・ムービーの主人公を気取って、クルマでアメリカを旅するなら、 SX - 70 ほどさまになる名機はそうそうないといえよう。 |
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 |  |  |  | 「Piece」 東京都目黒区中目黒3-7-9-201 |  |
|  |  |  | 開発コードネームは「アラジン」
SX - 70 は、まるでマジックのように写った写真をその場で面倒な作業なしに見られる、ネガポジ一体式モノシートタイプのフィルムを初めて使用したポラロイドカメラだった。なるほど、開発中コードネーム“アラジン"と呼ばれたというのも頷ける。 1974 年の 1st モデル以降、 1985 年まで進化を続けながら、さまざまな仕様のモデルが発売された。すでに製造が中止されているため、現在は中古専門店やインテリア・デザイン系のショップで入手するしか手はない。写真は、最も人気の高い 1st モデルと 1975 年に発表された 2nd モデル。その後、オートフォーカスモデルや廉価版モデルも登場する。ちなみにデザインがそっくりの現行のポラロイド 690 は、 SX - 70 にインスパイアされた、まったく別のカメラである。写真の 2 台は、中目黒のショップ「 Piece 」からお借りした。 3 万円台が中心価格帯ということだが、写真のものは SX - 70 ( 上 ) が 4 万 8,000 円、 SX - 70 モデル 2 ( 下 ) が 4 万 8,000 円である。 問い合わせ先 / Piece TEL : 03 - 5720 - 7063 |
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 |  | |  |  | タニーとマツ・アサクサ珍道中 トイカメラの王道「 HOLGA 」と、ポラロイドのコラボレーションである HOLGA by Polaroid こと通称ポラホルガ。 このポラホルガを使って、トニーとマツが浅草を撮り歩きます。
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