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ストーンヘンジオートメカニカ
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tab_star2002/07/13tab_endextra et cetera
クルマの未来1〜欧州におけるフランチャイズド カーディーラーの将来
欧州の自動車業界に今、激震が走っている
 欧州 15 ヶ国が加盟するEU(European Union)はその基本理念として域内を一つの市場とし、域内に於ける経済活動の自由を保障している。しかし、その中で自動車販買においては、自動車メーカー支配の排他的専売フランチャイズ制を例外処置として認めてきた。これをブロックイグゼンプション(Block Exemption)と呼んでいる。
 しかし、いよいよこの保護法とも言えるブロックイグゼンプションが 2002 年 9 月 30 日をもって期限切れとなり、自動車販売は完全オープン化することとなる。伝統の中で親子 3 代以上も同じ場所で同じブランドを売り続けてきたディーラー達は一体どうなるのか、或いは欧州メーカーはこれにどう対抗するのか、主観論を交えながら考察してみたい。この考察のために、まず、ブロックイグゼンプションの背景や内容を簡単に説明したい。
文:大黒 明
写真:永山辰巳

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大黒明_プロフィール_写真Sicon_home大黒 明
[会社員]
今年、フランスとスペインの海外生活から日本に戻りました。スペインには欧州の中で最も日本人に理解しやすい感性があります。
昔から日本の歌謡曲なんかスペイン音楽を土台にしているものが多いでしょう。グローバルな皆さんへ、ス海外のドライブ事情をご紹介していきたいと思います。
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ローマは一日にして成らず!
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イタリア、フランス、スペインの南欧三国の
悩みは、排気ガスによる文化財の劣化だ
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ドイツも古い街並みが生活環境で保全
されている
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完成まであと200年?
今なお建設中のサクラダファミリア教会
ブロックイグゼンプションとは何か?

 欧州は何十カ国もの国家と民族と言語が一つの大陸に国境を隔てて共存している。この欧州にひとつの共同市場を創出することに欧州人たちは執念とも言える努力と交渉を重ね、半世紀の歳月を費やし、ついに市場統合を果たしたのである。
 その理念は 1957 年の 6 ヶ国によるローマ条約から始まり、 1985 年の「域内市場統合白書」によりオープン市場化の原則を具体化する条項が提案された。その提案書の中で、当面、自動車業界の過当競争を避けるため 10 年を暫定期間としてブロックイグゼンションが成立した。その後、 1995 年に再度延長され、 2002 年の 9 月 30 日をもってこの特別保護規制も廃止の日を迎えるのである。


 もし、ブロックイグゼンプションが無く、EU 内の規定に沿い、域内の車の流通、販売は完全に自由であり、誰が何をどこで売っても良い事になればどうなるか。例えばフランスの大スーパーマーケット、カルフールがメルセデスをメーカーから直接輸入してフランスで今日の目玉商品としてディスカウント販売しても、これを規制することは出来ない、ということが起こり得るのである。
 こうなっては大変だとばかり、メーカーは一致団結し次のような反論を展開し、また各国政府も国の基幹産業ともいえる自動車産業を見殺しにする事もできず、先送りの保護例外規定を設ける事になった。その反論の趣旨は主に「ただ乗り規制」と「顧客の安全確保」、「顧客の利便性」を建前としている。

・ ただ乗り規制
 これは、テリトリー制と専売制ふたつの囲い込み制度の言い訳として使われている。まずテリトリー制については、あるディーラーが自分のテリトリーで販売向上のため盛んに宣伝などの販売活動をして客を集めた時に、何の努力も金も使わず別の販売業者がそのテリトリーで顧客をさらっていくのは著しく公正さを欠くという議論である。専売制については、あるメーカーが宣伝努力などによりディーラーのショールームトラフィック(来客数)を増やしたのに、競合メーカーの車をその客に対し売られては公正さを欠くという議論である。

・ 顧客の安全保障
 次の議論は主に専売制への言い訳だが、自動車という商品は他の生産消費材と違い顧客の生命を保証する非常に高い安全性が要求される商品である。とりわけ、そのサービス体制、メーカー純正部品の品質、リペアー技術、ワランティー対応、リコール対応などのディーラーネットワークの質が要求される。従ってそうした技術や品質を高めるためには専売制にして、サービス技術員のトレーニングやパーツ在庫、品質管理の指導を徹底しなければならない。こうした体制はスーパーマーケットが目玉商品で売りさばくようになってはとても対応できないことになる。

・ 顧客の利便性
 次に、各メーカーは、排他的フランチャイズ制の利点として顧客への利便性をあげている。これは、量販店などが参入してくれば各テリトリーに均等に配置しているディーラーが駆逐されひいては、各地に住む顧客へのデリバリー、アフターサービスなどの利便性を供与する事ができなくなるという事である。

 しかし、こうした建前論と合わせて、メーカーが市場オープン化でもっとも恐れるのが、販売競争激化による価格の値崩れと、量販店などに価格主導権を奪われることである。
 これらの反論をもとに、自動車業界は主に次の点において市場のオープン化から身を守ることの出来る、ブロックイグゼンプションを勝ち取ったのである。

1) 排他的テリトリー制
 メーカーは販売契約のなかで、ディーラーごとのテリトリーの規制が可能である。
2) 専売制
 メーカーはディーラーに自社ブランド以外の販売を規制できる。但し、ショウルーム及びマネージメントを別にすれば、他社ブランドの販売が可能である。実際大ディーラーは複数のブランドのフランチャイズ契約をディビジョンに分けて持っているところも多い。
3) 自社純正パーツ販売の義務とワランティー、リペアーサービスの義務
 メーカーはディーラーに純正パーツを販売する義務やリペアーサービスの質や設備等の義務を課せることができる。
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今後は、メーカーのあり方も問われてくる。
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英国伝統のディーラー
ブロックイグゼンプションの弊害と廃止の意味

 それでは、これらメーカーの反論に対して逆に顧客の立場で彼らが唱える反論を検証し、かつ弊害を考えてみよう。
 まず、ただ乗り論については顧客の立場から見れば、議論に値しない。誰が宣伝しようと、誰がコンタクトしてこようが関係ないことである、ましてや最近ではインターネットにより、顧客の相当数が購入前にじっくりと欲しい車の品定めをしてから買いに行くわけだからなおさら空虚な議論である。もちろんこの議論は 1985 年当時にされたもであるので、時代錯誤とムキになる必要も無い。


 次に、顧客の安全保証であるが、これはもちろん重要な問題である。腕の悪い修理屋に直された日にはたまったものではないし、質の悪いパーツをつかませれるのもごめんだ。しかしだからといって、必ずメーカー指定ディーラーで修理をする必要も無く、腕の良いアフターサービス専門店があれば問題ないわけである。ここで、メーカーがこのサービス専門店にきちんと指導をし、またワランティーなどの修理も開放すれば顧客側としては問題ない。この点では、最後の利便性の確保においても自動車販売とサービス/パーツ販売の分離により確保が可能である。また、デリバリーサービスやテストドライブもインターネットや量販店の知恵により、何か新しい形のサービスが必ず出現するはずである。
 もちろん、顧客のなかには、従来からのディーラーとの関係が心地よく、そのまま使いつづける人達もいるだろう。要するに顧客はブロックイグゼンプションにより、購入、或いはアフターサービスの選択肢を狭められているという事である。

 さらにもうひとつ、メーカーの本音の部分である価格統制についてであるが、これこそ顧客にとって見れば、ひとつの弊害である。特にテリトリー制でがっちり守られた国別価格の格差はEUの勧告にもかかわらず、なかなか縮めることが出来ず、高い国と安い国での格差がひどい場合は 40% に上る場合もでてくる。しかし、これは、一部にはひとつの市場を唱えながらその税制が統一されてないことが原因にもなっている。例えばデンマークでは車両購入に係わる税金のためにメーカーの卸価格から顧客に渡るまで、約 200% に跳ね上がるとも言われている。税金の変更は代替税が見つからない限りそう簡単にはいかない。しかし、この点では逆に、税金の高い国は責められる覚悟をしなければならない。
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今後は様々なクルマの販売形態がみられるだろう。
ブロックイグゼンプション廃止後の欧州自動車販売の姿

 ブロックイグゼンプションとはどんなものか、かいつまんで説明したが、それではこの保護規制が廃止された後はいったいどうなるだろうか。

 欧州の各自動車メーカーは今、さかんにロビー活動でなんとか全廃を避け、少しでも保護的部分を残せないかと模索している。しかし、その一方でこれを販売ネットワークの合理化、再編の好機と考え、抜け目無くディーラーに対し圧力をかけフランチャイズネットワークの再編を始めている。
 巷の気の早い人は、スーパーマーケットや大資本が自動車販売に乗り出すとか、騒ぎ立てるが自動車の場合そう簡単にどこでも誰でも売れるわけではない。事実、アメリカではとっくの昔から自由市場であるが、未だに人々は自動車ディーラーから買うのであり、(インターネットにより買い方のステップは変わったが)もし、スーパーが店先にシボレーをならべても売れはしないのである。何故なら、やはり自動車の購入はプレステージや信頼感、顧客扱いが顧客の購買動機の一部になっているからである。これは冷蔵庫を買うのとはちょっと違う。
 とは言え、欧州自動車販売は間違いなく、いくつかの点で大きな転換期を迎える事は確かである。それは以下の点において顕著になるであろう。

1) テリトリーを超えた販売競争の激化、とりわけ価格の高い国から低い国への顧客の流出の可能性。
2) ディーラーのマルチフランチャイズ化
3) リぺアーサービス専門店の台頭 (ラピッドサービス/一発修理)
4) リぺアー部品、アクセサリーの量販店の台頭
5) インターネット販売の参入
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英国でも走るスカイラインGT-R
欧州各メーカの対抗策は

 これらの点における変化はすでに欧州各メーカーは予想済であり、そのために以下の対策を始めている。

1) ディーラーフランチャイズの再編。特に重要な都市部は直営店に切替える。
2) 中小ディーラーを極力整理し、資本力のある大ディーラーグループとの関係を強化する。
3) CRM(Customer Relation Management)の強化
4) ラピッドサービス専門店の子会社化
5) 純正低価格部品の開発、部品量販店との資本提携
6) 自社インターネットサイトの充実化

 こうしたディーラー再編の中で、痛い目に会うのはやはり代々受け継いできた地元の中小ディーラー達である。今、メーカー・ディーラー間の訴訟案件が増えている事も何が起きているかを如実に語っている。
 CRM については、上述したように顧客が求めているディーラーのサービスの質を今になってあわてて強化しはじめたという事である。この分野に於いてはアメリカや日本は既にかなり欧州を上回っている感がある。また、ラピッドサービスや部品アクセサリーの量販店については、例えば日本の修理会社やディーラーにとっては優秀な修理技術をもっているため、欧州進出の大きなチャンスであるかもしれない。実際、オートバックスなどは既にフランスに進出を果たしている。また、インターネット販売については欧州は国別にインターネットの普及がまちまちであり、本質的に保守的であるため、やはりまずは情報収集ツールとして普及していくであろう。

 このように欧州自動車業界は、ブロックイグゼンプション廃止を契機にオープン市場と言うより厳しい戦場で生き抜くために、多くの合理化や、販売力強化に取り組まざるを得ず、更なる総力戦となっていく。そして、業界を超えた M&A やアライアンスの活発化の一因にもなるであろう。一方では、新たなアイデア溢れる販売・サービス業者には巨大な市場の門戸が開かれるのである。そして、最も恩恵を受けるのはやはり、顧客であることは間違い無い。
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FIAT_PUNTO_SFIAT PUNTO
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MINI_MINI_SMINI
SMART_smart K_Ssmart K
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VOLVO_C70_SVOLVO C70
RENAULT_Kangoo _SRENAULT Kangoo
ASTON MARTIN_V12 Vanquish_SASTON MARTIN V12 Vanquish
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