file552
vivid_mark_s
driveimpre298DRIVE_212_004.jpg
bu_homebu_weeklybu_indexbu_back
Page 1/1 |
vividsearch2
search_car2
search_article2
tab_star2002/07/24tab_endクルマの王道セダンボディ
新型 S-Type はジャガー入魂の一作
プレミアム・ミディアム・サルーン市場に本物のジャガーが殴り込みをかける
 昨年投入した X-Type の販売好調が伝えられるジャガーから、気合いの入ったニューモデルがデビューした。イベントとしてはマイナーチェンジとの事で外観については大きな変更は無いが、クルマの中身は 80% 近い部品を新設計したというから、全面的に新しくなったと考えて良いだろう。
文:武田和宏
写真:柴田康年
取材協力:ジャガージャパン

tab_face
武田和宏_プロフィール_写真Sicon_home武田和宏
[自動車業界人]
イギリス車の魅力を、文化や歴史も合わせてお伝え出来ればと考えています。
記事ブロック_画像_写真
独立したヘッドライトと特徴的なグリルは変更が
無かった。なかなか深みのある赤も魅力的。

実は売れてました S-Type

 2001 年、X-Type でプレミアム・コンパクト・サルーンの市場に殴り込みをかけたジャガーカーズは、2002 年、 S-Type でプレミアム・ミディアム・サルーン市場に殴り込みをかける。このクラスは永らくメルセデスと BMW の両雄が仲良くマーケットを占有してきた訳だが、ここ数年、アウディとジャガーという新参者が参入してにわかに活気付いている。

 1999 年にこの S-Type がデビューした時には、一部の評論家からはそのスタイルはともかく内装やハードウェアについてリンカーン LS との共有でジャガーらしさに欠けるという評価をもらっていた記憶があるが、今回の発表の中では、1999 年のデビュー以来、全世界では 14 万台を越える販売をしており、日本でも同期間に 4,000 台を越える販売を記録したそうだ。日本での 4,000 台も驚きではあるが、全世界で 14 万台も売れていればマイナーチェンジにも気合いがはいるのが納得できる。

 総じて言えば今回のマイナーチェンジで本来のジャガーらしさを取り戻し、本物のジャガーとしての高級感や運動性能さらには雰囲気といったものまでを与えられたと考えて良いだろう。昨年 X-Type がデビューした時にもモンデオとシャシを共有する事に不安を覚える声が発表前にはあったが、デビュー後にはすっかりそういう声を聞かなくなった。やはりシャシは共有化しても上ものを作り分ける技術というのが定着したのだろう。
記事ブロック_画像_写真
記事ブロック_画像_写真
V8 モデルはリヤにキチンと表示がされる。
ワインディングロードは気持ちの良いステージになる。



さて試乗、まずは 4.2L これは高級!


 試乗会はなんと朝 8 時からというスケジュール。午前中を希望したからこうなった訳であるが、4.2L 、2.5L 、R と 3 台を立て続けに乗るというハードなスケジュールが組まれていたので、会場に到着次第、いきなり試乗という事になった。特に何も聞かずに試乗となった 4.2L はいきなり新鮮な印象を与えてくれた。
 4.2L 、 V8 、 304ps 、 235/50ZR17 というスペックだけを頭に入れて走り出したが、山中湖の周囲を走るだけでは何処にもそんな高性能車らしい挙動は無く、一般道を周囲の交通に合わせて走っている限りでは、エンジンは常に 2,000 回転以下でゆるゆると回っており、遮音は徹底されているからどこにエンジンがあるかも分からない位だ。乗り心地も当たりの柔らかないかにも「高級車ジャガーでございます」という感じでそれこそ「滑るように」クルマは進む。最近の高性能車のように高いボディ剛性で道路の継ぎ目のハーシュネスを無理矢理押さえ込むのではなく、きちんとサスペンションに仕事をさせて「トン」という音だけが伝わりボディは何事も無かったように継ぎ目を通過するという、少し前の高級車の感覚である。
 
 ところが撮影の為に三国峠を登りだして驚いた。まずはその加速力が凄い。それは 304ps もあるのだから当たり前と言えばそれまでだが、1,760kg もある車重をものともせずに加速していく様は大排気量サルーンの迫力満点である。ブレーキもしっかりしていて大きな車体の速度を思うように下げられる。ブレーキをかけながらコーナー内側に向けてステアリングを切り、先が見えたらアクセルを踏み込んで思い切り加速をするというドライブがなんとも気持ちよい。もちろんその間、乗り心地に荒れたところはなく、シフトチェンジのマナーも大変良い。こういうのをスポーティサルーンと呼ぶのかと改めて考えさせるようなクルマだった。
記事ブロック_画像_写真
記事ブロック_画像_写真
シフトレバーはジャガー得意の J ゲートがつく。
2.5L でも鼻先が軽く走りは軽快な印象がある。
今回投入される 2.5L もやはりジャガー

 続けて乗った 2.5L バージョンは今回から投入されるエントリーモデル。なんと価格は 525 万円という事で、X-Type の 3L バージョンよりも安い価格設定がされている。エントリーモデルとはいえ、安全装備については他のバージョンと一切差はなく、革シートやナビも全車標準という事で実質的にはシリンダーの本数とそれに伴うエンジン出力の差が価格差という事らしい。
 4.2L と比べると一気に車重が 100kg 位軽くなったような(実際は 80kg 軽い)軽快な挙動が気持ちよく、タイヤも 205/60ZR16 と大分細くなるので乗り心地も良い。特にコンクリートの表面が荒れた舗装の部分を走り抜ける時に乗り心地はジャガー独特のもので、この 2.5L でもそれは十分に感じられる。4.2L と比べてしまうとパワーの差は感じるが、それでも 204ps というパワーはこのクルマには十分で平坦な道であれば力不足を感じる事はないだろう。

 大きめのシートはコノリーレザーが張られ、さらには電動で様々な調整ができるのだがシートのハイト調整代の大きさには驚いた。一番下に下げるとまるでスポーツカーのように潜り込んだポジションになり、一番上まで上げるとミニバンに乗っているような高いポジションになる。それでも頭上には十分なスペースが確保されている。自分の車になってしまえばこんなに調整代はいらないのだが、広いマーケットに対応して行くにはこういう工夫も欠かせないのだろう。
記事ブロック_画像_写真
記事ブロック_画像_写真
ジャガー史上最強のパワーを誇るサルーン。
インテリアはダークなトーンで纏められる。
そして真打ち R に試乗、たまげた!


 商品プレゼンテーションが済んでいよいよ R の試乗の順番が来た。説明では「アンダーステイトメントな」ハイパフォーマンスサルーンという事だが、ボディ左右と後ろにつく R の紋章とリヤスポイラー、ブラックアウトされるフロントグリル、さらには専用の 18 インチホイールという外観上の識別点を考えるとアンダーステイトメントとは言いながらやはりかなり目立つ存在で、会場でもひときわ異彩を放っていた。

 走り出すとそこはやはり 406ps を絞り出すエンジンを搭載し、タイヤはフロントが 245/40ZR18 、リヤが 275/35ZR18 というファットなセットになるため、乗り心地が現代風の高性能車のそれになる。注目の加速はこれまた異次元の世界で、少し深めにスロットルを踏み込むとスーパーチャージャーの高周波音とともに強大なトルクでクルマは前方に飛び出す。極端な表現をすれば世の中から坂道が消えてなくなり、どんなところでもまさに「思うままの加速」が手に入る。
 ブレンボ製となるブレーキも強力の一言で、これまた思うままの減速加速度が手に入る。前述のようなファットなタイヤのグリップは強力で、ステアリングを切っただけクルマは向きを変えてくれる。この間でも乗り心地に荒れたところは無く、他のモデルと同じ ZF 製の 6 速オートマチックトランスミッションは変速マナーも良く、効率的に強大なトルクをタイヤに伝えている。まさに現代的なハイパフォーマンスサルーンの典型とも言ってよいこのクルマがなんと 960 万円という価格設定がされている。他のライバルの価格を考えればなんともお買得な設定ではある。
記事ブロック_画像_写真
R の走りは迫力満点ではあるが、日本では
ちょっと持て余すくらいのパワーがある。
個人的な選択。買えたらいいな。

 もちろん自分で買えるクルマではないので購入の対象として考えた事もなかったのだが、この S-Type はデビューした時からそのスタイルの美しさにほれぼれとさせられていたのだが、今回試乗をしてみて改めてそのジャガーの良さを具現化したような、乗り心地と運動性能の最高の妥協点を見たような気がした。
 R のパフォーマンスにももちろん驚いたのが、日本では使い道の無いその高出力とアンダーステイトメントとは言いながらかなり目立つ外観を考えるとちょっと「これがジャガーですか」という感じがないでも無い。そこへ行くと 4.2L バージョンはどっしりとしながらも滑らかな乗り心地、「必要にして十分」を僅かに上回る出力、スポーティにして高級な室内の演出などが、まさに「ジャガー」らしいバランスに仕上げられていて良いのではないかと思える。
 XJ というフラッグシップと、X-Type という新世代の間に入って少しばかり存在感の薄かった S-Type ではあるが、今回のマイナーチェンジでまさにジャガーの中核モデルとして相応しい内容を得たように思える。このモデルにかけるジャガーカーズの気合いも相当なもので、同クラスのライバルに比べてかなり割安な価格設定がされているので、自分では買えもしないのにおもわず「安いな」とか思いながら価格表を眺めている今日この頃である。
記事ブロック_画像_写真
美しいボディラインが「いかにもジャガー」という優美な感じを与える。ドイツ製の「いかにも高性能です」というのと最も味わいが違う部分だろう。
tab_cars_b
JAGUAR_S-TYPE_M
data
JAGUAR S-TYPE
これが真打ち?!本来のジャガーテイストがここにある
tab_links_b
ジャガージャパンのサイト
http://www.jaguar.com/j...
新型 S-Type の詳細情報はこちらからどうぞ
Copyright (C) 2001-2007 VividCar.com. All rights reserved.
bu_homebu_weeklybu_indexbu_back
Page 1/1 |