 |  |  | | | サーブ9-5 | | 美女か野獣か |  | 一目惚れではなかったが、サーブ 9-5 は短期間付き合うには楽しい相手だ。ボディは特徴あるカーブで、性能もいい。 ただ、こいつは明らかに慣れてから好きになるタイプだ。心底惚れ込んでなければ、とても長い間つきあえない。
|  | 文・トム小川 写真・永山辰巳
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|  |  |  |  |  |  | 小川 武 [自営コンサルタント(米国在住)] |  |  |  | | そろそろ買換時期がやってきた愛車・・・M3 Convertilbe を試乗して「これだ!」、と思ったがちょっと高いかな? Boxster S も良いらしいが、ゴルフバッグが入らないし・・・あと 10 年ぐらいセブンと付き合うかな? |  |
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 |  |  |  |  |  | ボルボとは違い、いまだにオリジナルのアイデンティティーを保つ気配。 しかし、このスタイリングが奇麗かどうかはもはや好き嫌いの問題じゃないような気がする。 |  |
|  |  | 目がくぎ付けになるような車が好きだから
僕はサーブが好きではなかった。ねじれたような(癖のある)スタイリングがいやだった。どんな車でもたとえ全体的なルックスがよくなくても、どこかその車がかっこよく見える角度はあるものだ。そうでなければ、どこかデザイン的にすてきだと思うところがある。例えば、僕はレクサス SC 430 の全体的なルックスは嫌いだけど、カーブしたリアエンドのテールライトのデザインはいいと思っている。ポンティアック・アズテックは、今まで見た中でもっとも醜悪だと思う。でも、ボンネットのラインとフロントグリル間のポンティアックロゴあたりのフロントエンドデザインは気にいっている。車全体から見ればわずかな部分だけど、アズテックのここの部分はシャープに見える。他についてはコメントを差し控えよう。
それに比べてサーブはどこをみてもぱっとしない。興味をそそられるようなデザイン要素も、かっこよく見える角度もない、それがそもそもの問題だ。車の外観のデザインは、ただ存在しているだけ。車を横から見ると、ボンネットは比較的フラットで、座席部分が膨らんでいる。僕にしてみればこのルックスこそサーブの特徴なのだ。でも、このデザインは刺激的ではないし、しげしげと眺めようという気も起きない。誤解しないでもらいたいが、デザインはうまいと思っているし、別にそれにがっかりしているわけではない。ただ、つまらないし、僕が注目したくなるものではないということだ。僕は、目がくぎ付けになるような車が好きだから。
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 |  |  |  | 航空機のコクピットスタイル。 もとがもとだけにギミックじゃない。 ボタン一つですべてのインパネの照明が 落ちる。もちろんスピードメータだけ 残して。 |  |
|  |  |  | 自宅の居間のように迎えてくれるインテリア
ドアを開けると 9-5 がやさしく迎えてくれる。インテリアは落ち着いていて、比較的いい素材を使っているおかげで、心地よい雰囲気すらする。運転席周りのレイアウトは月並みで、コントロール類の使い方にそれほど迷うことはない。運転席に座るとコントロール類はすべて手の届く位置にあるので使いやすい。スポーティセダンでドライバーが期待するものはすべてそろっている。僕が運転した 9-5 はレザーシートで、 CD 付のプレミアムステレオ、ヒートシーター、トラクションコントロール、サンルーフそれに他にも多くの電気制御のアクセサリーがついていた。ここに関しては何も文句はない。
しかしながら、特に印象的なインテリアは見当たらなかった。このタイプの車に期待されているものはすべてそろった心地いいインテリアという感じだった。完全調整可能なハンドルと電子制御の座席で、自分の求めるドライビングポジションにきっちりと合わせることが出来る。だが、 9-5 を運転し始めたら、ハンドルが僕の体よりもわずかにセンターから外れて左を向いているように感じた。こんな感じは初めてだったので、自分の体が曲がっていないことだけは確かだ。この感じは一日運転しているうちに消滅したので、それほど大きな問題ではなかった。一方、パワーウィンドウが 4 速オートマチックシフトレバーの近くについていたのはアクセスしにくく、不便だった。意識して右の肘を上げて、パワーウインドウスイッチにわざわざ指を伸ばさなければならなかった。サーブはここのデザインを変更するべきだ。このようにしょっちゅう使うコントロールは、指が簡単に届く位置に設置すべきだろう。
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 |  |  |  |  | ロスではサーブはよく見かける。 それと知ったときは驚くほど多いんだ。 米国の人がこのデザインを気に入ってい るのか、コンパクトセダンとしての機能 と実力を買っているのかは解らない。 |  |
|  |  | 小さいことにこだわって文句をいうついでに、ウィンカーの音が大きく耳障りだということもいっておこう。笑ってる?そう、これらのことは、本当に細かい問題だ。それというのも、インテリアに関してはサーブがいい仕事をしているから、瑣末なことしか問題として出てこないのだ。ということは、このインテリアのレイアウトとデザインに僕が感服しているかって?いや、そうでもない。外観同様にインテリアもうまく出来ているし、いい仕事だと思っている。でも特にわくわくするような要素はないし、印象にも残らない。でも、変わっているとか、わくわくするようなインテリアの車というのは、派手な色のモダンな家具を居間に置くようなものだ。しばらくはかっこいいが、そのうちに目障りになり、リラックスできない。だからサーブ 9-5 の簡素で、機能的なインテリアはいいデザインなのだ。
あっ、ちょっと待って。まだ言っておくことがある。サーブはご存知のように航空機のデザインと製造を手がけてきた歴史のあるメーカーだ。それは室内の照明システムをみれば明らかだ。バックミラーの隣にある室内照明は、飛行機の読書灯を思い起こさせるし、シートベルトの表示は、これから飛行機が揺れるのではと思わせる。こういうデザインはかわいくて、印象に残るものだ。
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 |  |  |  |  | | リアデッキもオリジナルのアイデンティティを守ろうとしている。 |  |
|  |  | ハイライトへ:性能
9-5 を借り出した最初の日、ロサンゼルスは雨が降っており、路面は油やグリースが雨で流れ出てスリップしやすい状況だった。この車には、トラクションをききやすくするウィンターモードのボタンがついていた。これはきちんと作動し、急発進してもタイヤが空回りするのを防いでくれた。このモードは雨や雪が多い地域では重宝すると思うが、ロサンゼルスではこの機能はヒートつきシーターと同じで、年に 1 度使うくらいだろう。
2 日目と 3 日目は雨が上がったので、スポーツボタンをフルに活用できた。停止状態から、及びハイウェイでの走行スピードからの加速はどちらも印象的だった。 2.3 リッターのターボ 4 気筒はいとも簡単にすばやく制限速度まで車を引っ張ってくれる。とってもいい。実際、 9-5 の外観的にもインテリア的にもこの車が速い車だと思わせる要素はなかったから、この性能にはちょっと驚いた。その上、車があまりに静かなので、ついつい、スピードを出しすぎてしまう。友人が簡潔に言った。この車は速い車だけどあまり速く走っていると感じない。でもこれは僕にとってはちょっと残念なことだ。というのは、僕は速さを感じていたい方だから。少しはエンジンのうなる音がするほうが楽しめるのだ。
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 |  |  |  | ロスの高速道は片道4車線から 5 車線あっても渋滞が起こる。 カープール・レーンの走り方はいずれ紹介しよう。 |  |
|  |  |  | 僕はこの車をロサンゼルスからパームスプリングスまで運転し、街中の道も走り、トータルの走行時間 8 時間で 400 マイル走った。パームスプリングへの高速道路には長い上り坂が続くところがあるが、 9-5 は静かに上りつづけた。ターボチャージャーが上りの坂道でエンジンを手助けしていたが、そのききかたがあまりにスムーズだったので,計器を見るまでは気づかなかったほどだ。この車の性能はすばらしいのだが、スタイリング同様にやっぱり感動はなかった。 60 マイルまでの加速と次の1/4マイルをそれぞれ 7 秒と 15 秒で走った。これはかなりすばらしい数字だ。特に定価 3 万 5 千ドル位の車にしては。
ハイウェイでも街中でも、この車はハンドリングも乗り心地も快適で、めめしくならない程度に適度な雰囲気を保っていた。全体的には 9-5 は実に見事なパフォーマンスで、没個性という以外には特に文句はない。僕はかなり早くこの車に飽きてしまった。そこで、オンスターボタンで少し遊んでみた。オペレーターがハンズフリーの電話機の向こうで応答し、このサービスについて説明してくれた。年間 200 ドルの基本プランでは、緊急ロードサービスが受けられる。年間 400 ドルのプレミアムサービスでは、道路案内、完全な電話サービス、車にキーを閉じ込めた場合のリモートドアロック解除サービスなどさらに幅広いサービスが受けられるそうだ。皆さんはどうだかわからないが、僕の場合、通常持ち歩いている携帯電話があれば十分だと思っている。だけど、少なくともオペレーターは感じが良かったし、 5 分間の暇つぶしが出来た。
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 |  | | 全体としては 9-5 とのデートは、短いゆえに甘いものだった。気取りがなく性能が非常にいい車で、ちょっと近くまで乗るにしても長距離ドライブするにしても快適だ。ちょっとだけつきあう車としては別に悪いところはない。だけど僕はこの 9-5 と長く付き合って満足できるとは思えない。結局、僕は恋には落ちなかった。 |
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 |  |  |  | パームスプリングス エアーミュージアム ロッキードP38 |  |
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|  |  |  |  | |  |  |  |  | クルマ、持ってきて! ロスでレンタカーを借りて、ダイナミックな旅を実現してみよう。まずはクルマを借りるテクニックから。
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