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tab_star2001/06/23tab_endクルマの王道セダンボディ
両雄対決
ドイツ人の狂気
 BMW の王様、M5 と Audi の女王、S6 を試乗した。両雄対決と銘打ったが、王様と女王様のような雰囲気だった。

 東名高速をひたすら走り一泊二日で、東京-神戸を走りきり、往復 1,200 km でのエンディランス試乗だ。シートと体が一体になり、速さとは何か、快感とは何かを体の隅々まで、細胞一つ一つで感じてみた。

 アウトバーンの国、ドイツが誇る最速サルーン達。日本では、どうしてもこういったクルマを創り出す背景や思想がない。だから造れないとは言えないだろうが、毎日走る道で真価を問われるところでは、さらっとこういうクルマが生まれてくる。

さて、両車の違いとは。
文・永山辰巳
写真・若林正幸

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ドイツ人の狂気page1サマリー情報_サムネール
タイヤの重要性page2
ブランドpage3
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永山辰巳icon_home永山辰巳
[VividCar 元編集長]
2006年、VividCarはプロフェッショナルなブロガーを目指します。創刊以来5年を迎え、ちまたのブログサイトとは一線を画するVividCarは、ネットワーク知識編纂をビジョンに確実にコンテンツを増やしながら未来のWebBookメディアを開発してきました。私たちはこれをWebフォトジャーナルシステム呼びます。生涯にわたり記録し続け知識を編纂する楽しみをごいっしょに。
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BMW M5
AUDI S6
BMW 540i
AUDI A6
BMW_M5_M
AUDI_S6_M
BMW_540i_M
AUDI_A6_M
BMW 社は、M5 に対して、Invisible Sports Car という称号を与えている。
どうもドイツ人の美学は、このあたりにあるのか。
しかし歴史的に見ると、M1 から始まった高性能ロードゴーイングカーの開発は、それほど成功してきたわけではない。専用車体によるレーシングカーとロードゴーイングカーの両立は苦しいのだ。だが、BMW は長年の努力とブランドマネージメントで、高級スポーティセダンという市場を開拓してきた事実は評価されることに相応しい。
詳しくは、亜久里さんの記事、「アウディ S6」を参照して欲しい。
ところで、映画「ローニン」で使われたのは、S8 。ターボシステムとインジェクションを特注して、夜のパリの街中を猛スピードでドリフトするシーンが圧巻。
アウディファンは必見の映画だ。
M5 のベース車。
5 シリーズには、最近出た 530i ツーリングに乗った。
530i は、エンジンが直列 6 気筒なので、M5 のベース車である 540 とはかなり違うと思えた。BMW のイメージするスポーティーさは、3 シリーズの方が鮮明だと思える。
しかし、5 シリーズのちょっとだるいボディを M5 の領域まで持っていくのは、BMW M社を通じての長年のノウハウの賜物であることがわかる。
S6 のベース車。
A6 には、一昨年ベルリンでレンタカーとして借りて、ベルリンーボンの間のアウトバーンを疾走した。ベルリン近郊のアウトバーンは老朽化が激しいのと古くて道幅も狭いために至る所で改修が行われていて、速度無制限のところはほんのわずかな区間しかない。A6 のあまりに滑らかな走りを 200 km 前後で味わったが、S6 は A6 とはまったく違い、言ってみれば、戦闘機と旅客機の違いのような差なのか。
グレード
-
-
M-スポーツ
2.7T Quattro
標準価格
1366 万円
870 万円
803 万円
650 万円
排気量
4941 cc
4172 cc
4398 cc
2671 cc
駆動方式
FR
フルタイム4WD
FR
フルタイム4WD
ミッション
6MT
5AT
5AT
5AT
乗車定員
-
5
5
5
全長
4785 mm
4845 mm
4775 mm
4805 mm
全幅
1800 mm
1850 mm
1800 mm
1810 mm
全高
1435 mm
1450 mm
1415 mm
1450 mm
車両重量
1790 kg
1810 kg
1700 kg
1750 kg
エンジンタイプ
V型8気筒DOHC32バルブ
V8 DOHC 40バルブ
V型8気筒DOHC32バルブ
V6 DOHC 30バルブ
最高出力
294(400)/6600
ps/rpm
250(340)/7000
ps/rpm
210(286)/5400
ps/rpm
169(230)/5800
ps/rpm
最大トルク
500(51.0)/3800
kgm/rpm
420(42.8)/3400
kgm/rpm
440(44.9)/3600
kgm/rpm
310(31.6)/1700〜4600
kgm/rpm
data
data
data
data
記事ブロック_画像_写真
見た目の違い。
BMW は、生産の長い 5 シリーズをベースにしているため、どうしても見
慣れた感じがあり、アウディの新しいデザイントレンドの前では古臭い、
印象になる。
体格の違い

 M5 の 4785 x 1800 x 1435 と S6 の 4845 x 1850 x 1450 。
 スペック以上に S6 の大柄さが見て取れる(写真アングルの影響もあるが)。
 BMW は、伝統的にオーバーハングの小さな前後デザインを採用してきており、S6 に比べ、全体的にずんぐりした印象となる。S6 は、前後に伸びやかなラインを採っているので、大きく見えるのだ。

 デザインとして見ると、アウディの「面の構成」だけで美しさを表現し、かつシリーズのファミリー全体を構築している展開力は、素晴らしい。S6 で少々疑問なのは、ややおおげさなオーバーフェンダーとメッキのドアミラーだ。外観上の特徴を欲しがっているのは解るのだが。
 その点、オーソドックスで見慣れた BMW は、純粋に中身で勝負としているところが割り切りがいいと思える。
記事ブロック_画像_写真
最近のBMWは「目」を大事にしている。
たとえ最新のプロジェクタランプを使おうとも
目を小さくしようとはしていない。
記事ブロック_画像_写真
複雑な曲率の面群が、リアのランプで収束する。
この類い稀な面構成をこのリアランプで完結さ
せるというアイディアはその後各メーカのデザ
インに大きな影響を与えたと感じる。
外観上の特徴

 両車の外観上の違いをあげるなら、BMW は前の「目」であり、アウディは後ろの「目」だ。

 BMW の歴史的なデザインアイデンティティーを「キドニーグリル」と指摘するのは間違いないだろうが、すでにそれは象徴として残っているにすぎない。BMW は、時代毎のオーナーに、丸目 4 灯の薮睨みの表情を微妙に棲み分けた提案をしている。
 VividCar の長期レポート車の M5 は、先ごろマイナーチェンジされた 5 シリーズの特徴的なヘッドランプを組み込むべく BMW ジャパン太田工場に預けている。このヘッドランプユニットの交換はいずれレポートする。

 アウディはシリーズ全体の特徴である、滑らかな面構成の張りでデザインが完成している。ライトユニットは質感の違う部分として特異的な存在となるが、それをデザインの要としているところが凄い。
 さらにはライトユニットも面の一部であることから、これを設計させられた光学系のエンジニアはさぞかし厳しい注文がついたであろう。
 
記事ブロック_画像_写真
この両車はあんがい運転席に乗った感触で決まるのかも知れない。
それほど趣味嗜好が180度違う方向を向いている両車だから。
内装

 M5 の標準内装は、5 シリーズのそれとほぼ変らない。だが、M5 には二つの内装オプションが用意されていて、このクルマには、50 万円高の、オールレザーナッパポイントを選び、総革張りになっている。この質感の違いは標準モデルとは一線を画する。だが、ウッドパネルはリアルウッドしか選べず、22 万円高のオールレザーナッパヘリテージのチタンラインの方を選べたらよりスポーティで良いと思う。

 S6 は、アルカンタラを上手に使い、ツートーンのカラーバランスが良く、若々しいのと高級感がうまくマッチしている。強いて難を上げるなら、ハンドルの革巻きが少々安っぽいのと、リアルカーボンを使った化粧板だが、色味の問題で目に煩い。
記事ブロック_画像_写真
高速での安定性、直進性は、クアトロシステム(四駆)であることで、
M5 のそれとはかなり趣が異なる。タイヤの問題なのか高速道路の継ぎ
目を乗り越えるときのショックとその音色は誉められたものではなか
った。
記事ブロック_画像_写真
煮詰められた足回り、パワートレインとの絶妙なバランス。
400 馬力の V8 エンジンを押しこんだ超特急ビジネスサルーンだ。
東京ー大阪間など朝飯前という感じ。
一路、神戸へ

 乗り慣れた M5 から S6 へとハンドルを変えた。第一印象は?... 着座位置が高い、だった。普段 M5 を最低のシート高で乗っている所為なのだろうか、S6 のシートポジションはかなり高く感じた。体とハンドルとの位置関係、ダッシュボードの迫り方、そして窓のラインなどにより、より一層シートが高く感じる。

 走り出すと、M5 とすべてにおいて対極的であることが解った。
 エンジンはどこまで軽くフケあがり、しかも常用回転域では驚くほど静かだ。ハンドルは軽く正確で動きはビシッと決まる。
 ブレーキは、大型のフットペダルに軽く足を添えるだけで強力なストッピングパワーを発揮して、高速クルージングに安心感を与える。
 S6 の走行感や内外装の出来を思うと、これからの高級スポーティーカー市場のカテゴリキラーであることは間違いないだろう。メルセデスや BMW の伝統的なドイツ車の型にはまった何かには触手が伸びなかった人たちには、嬉しい選択肢だ。家族を連れて週末に高速道路で遠距離を楽しむには、素晴らしい空間を提供する。M5 と違って後部座席の居住性も良く、全体的な乗り心地も通常のサルーンの延長にある安心感の度合が勝っているものだ。
tab_links_b
BMW Japan Web-site
http://www.bmw.co.jp/Pr...
M5のホームページ
アウディジャパン
http://www.audi.co.jp/
ピレリ社の Web-site
http://www.pirelli.com/
高性能超扁平タイヤでのナンバーワンブランド
ミシュラン社の Web-site
http://www.michelin.co....
F1 情報も充実
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