 |  |  | | | サベルトのドライビングシューズ | | サベルトのドライビングシューズ |  | | シートベルトのトップメーカーが手がける街バキ仕様のドライビングシューズ |  | 選・文:山口 淳 撮影:四宮義博 撮影協力:インターブリッジ株式会社
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|  |  |  |  |  |  | 山口 淳 [ライター] |  |  |  | | 北欧のミッドセンチュリーの頃の椅子やプロダクトに魅せられて、かれこれ 10 年になる。縁あって、雑誌『太陽』の北欧デザイン紀行特集(2000 年 12 月号)の手伝いをしたことがきっかけで、2001 年には池袋コミュニティカレッジの「北欧インテリア入門」という講座の講師を引き受けるという貴重な体験もさせていただいた。正直、後者については、慣れないおしゃべりに加え、体系的に勉強したわけではないので馬脚をさらすのではないかと冷や汗ものだったが、この度、その特集と講座がベースとなった書籍『太陽レクチャーブック 003 北欧インテリア・デザイン』(平凡社)という本が刊行された。主要執筆者は、僕を除けば、島崎信さん、柏木博さん、織田憲嗣さんといった北欧やデザインの優れた識者、論客ばかりで、北欧デザインに興味のある人にとっての格好な入門書に仕上がっている。ご高覧いただければ、幸いである。 |  |
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 |  |  | カジュアルエレガンスの台頭
1990 年代の半ば頃、ファッションの世界で大きな変化があった。それは、シンプルにいってしまうと、それまで確固としてあったドレスとカジュアルに立ちはだかる厚い東西の壁を壊すムーブメントだったといっていい。ストリートでこれまで以上にスポーツウエアやミリタリーアイテムを、街着として取り入れようという動きが活発になり、それを後追いする形でプラダ、グッチといったメゾン系のビッグブランドが、それをベースに再編集したより洗練されたエレガントなスポーツスタイル、アウトドアスタイル、ミリタリースタイルを提案した。
ナイロン素材がラグジャリーなウエアやバッグとなり、ウエストバッグやデイパックが進化したようなボディバッグが現れ、アウトドアバッグの代名詞だったトートバックはエルメスのキャンバストートの登場で、まったく別のポジションを与えられた。そして、ハイテクスニーカーをスーツに合わせる試みがなされる一方で、それまでのスニーカーの概念の意表を衝くように、ドレスシューズのメーカーが、レザースニーカーを手がけるようになる。あらゆるアイテムで、それまでのドレス、カジュアルという明確な線引きが非常に曖昧になり、それに変わってまったく新しい概念が生まれ、定着し、現在、それは時代のスタンダードとして継続している。レザー素材のダウン、肩パッド・毛芯といった付属を一切排したコンフォタブルなシャツジャケット、ミリタリーテイストのデカ厚機械式時計など、ここ数年のトレンドの多くはすべて、その文脈で説明することができる。 新世紀を前にした 20 世紀末に生まれた、その新しい概念は「カジュアルエレガンス」と一般には、呼ばれている。
アメリカのコールハーンやイタリアのカーシューといった先達はあるにはあったが、それまで街バキの靴としては、やや特殊なアイテムだった、ドライビングシューズに脚光が浴びるようになったのも、 90 年代半ば以降のことといっていいだろう。トッズのようにドライビングとしてでなく、ドライビングシューズにインスパイアされたあくまでタウンユースを標榜するブランドから、ドライビング時の機能を徹底追求した本格派まで、スタイリング、ソールの種類・形状なども含め最近は実に幅広い選択肢が用意されるようになった感がある。 |
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 |  |  |  | | ソールはタイヤとチェッカーフラッグのパターンの2種類 |  |
|  |  |  | サベルトの歴史
ここで紹介するサベルトのドライビングシューズやスニーカーは、あえていえば、その後者に分類できるだろうか。いや、正確には、いわゆるラグジュアリーブランドがカジュアルエレガンスの視点から、ドライビングシューズをその選択肢のひとつととらえ、手がけているのと、いわば逆とでもいえばいいか。というのもサベルトのドライビングシューズやスニーカーは、 F1 で実際に使用されている本格レーシングシューズを手がけるサベルトが、その経験、実績、イメージをベースに、タウンユースとして咀嚼、再編集して提案しているものであるからだ。
VividCar.com の読者には、詳しい説明は不要かと思うが、サベルトの本業はシートベルトのサプライヤーである。 Piero Marsinj と giorgio 兄弟がサベルトを設立したのは、今からおよそ 30 年前、 1972 年のこと。そして、程なくして、サベルトはモーターレーシングの世界でその名を知られるようになる。 74 年にランチャーにサベルトが採用されたからである。
以降、アルファロメオ、フェラーリなどが次々とサベルトのシートベルトを採用。プロラリーや F1 の世界でサベルトの名は一躍、轟くことになる。サベルトにとって、決定的だったのは、ここ 10 年余りに渡るフェラーリとの蜜月関係だろう。 90 年に初めてフェラーリに採用されたサベルトは、 94 年にはフェラーリチームのオフィシャルサプライヤーとして認められ、さらにその知名度と信頼性を上げることに成功する。また、 2002 年 6 月には、フェラーリとマセラッティ向けのシートベルトとエアバッグのデザイン、安全性、技術力が認められて権威ある賞を受賞。つい先日行われた FIA EUROPE TOURING CAR CHANPIONSHIP 2004 でも、大きく車体中央にサベルトの文字が踊躍った Alfa 156 が優勝を飾ったばかりである。 |
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 |  | バリチェロ御用達
サベルトのシューズは、いわばそのシートベルトのトップメーカーが手がけるハードエクイップメントシリーズのひとつ。しかも、その機能性の高さ、品質は本業のシートベルトとも遜色がない。なんせ、今や、フェラーリの顔というより、フォミュラーワンの顔と言えるあのルーベンス・バルチェロが、レースの際にこのサベルトが手がけた特注シューズを愛用しているのである。
むろん、サベルトの市販モデルは、街バキを考慮して、ソールを始め、デザイン、素材、仕様など大きく変更されている。なかには、ソールと素材以外、ほとんど本物のレーシングシューズそっくりの限定モデルなども発表されているが、多くのラインアップはあくまでサベルトの世界観、 F1 のイメージを継承しつつも、タウンで使用するカジュアルエレガンスなドライビングシューズやスニーカーを目指しているものである。ただし、デザイン上の才色兼備の遊び心やディテールに、その持ち味、世界観は巧みに表現されている。実際、サベルトのシューズを観察すると、ソールのパターンが、タイヤやチェッカーフラッグを模したモデルもあり、ライナーにはシートベルトでお馴染みのロゴが赤地に映えている。 |
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 |  | クルマ好きなら
結論を言えば、たとえ最終形は似ていても、両者が持つ意味はかなり違うといえるだろう。クルマ好きを自認するのであれば、カジュアルエレガンス的スタンスからモチーフとしてドライビングシューズを取り上げるラグジュアリーブランドのものでなく、 F1 や走りを熟知したメーカーが、本気で取り組んで完成させたレーシングシューズをベースにモディファイしたラグジュアリーなドライビングシューズ、魅惑のモータースポーツの世界観を遊び心的にディテールに取り入れたスニーカーに軍配をあげてはいかがだろう。
問い合わせ先:●インターブリッジ株式会社(右上のリンクからオフィシャルページを見ることが出来ます) |
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