 |  |  | | | 北欧からの新風 ボルボS40&V50 | |  | | 今年の 2 月に新型 S40 & V50 日本導入のアナウンスがされ、待つこと 3 ヶ月、個人的に非常に興味があったこのクルマ達に乗ることができたので、今回はその模様をレポートしたい。 |  | 文 :斉藤 敦 写真:阿部昌也
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|  |  |  |  |  |  | 斉藤 敦 [WEB プロデューサー] |  |  |  | | イタリア車が大好きなワタクシ。がしかし、最近、欲しいと思うイタリア車は1,000万円級のものばかり。うーむ、どうしたものか。しかし、ランチアの日本再上陸のニュースなど、ここ最近は再び息を吹き返してきたイタリア車には要注目ですぞ。 |  |
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 |  |  |  |  | | 【S40】ワイドトレッド化、ロングホイールベース化され、4つのタイヤでしっかりと踏んばる安定感のあるエクステリア。最近のデザイントレンドではあるが、前モデルに無かった上級モデルとの統一感も生まれ、個人的にはマル。 |  |
 |  | | 【V50】ボルボらしいリアセクション。プリントグレーメタリックのボディカラーも北欧のクルマらしいカラーでベストマッチ。 |  |
|  |  |  | プレミアム D セグメントへの新風
今年の 2 月に新型 S40 & V50 日本導入のアナウンスがされ、待つこと 3 ヶ月、個人的に非常に興味があったこのクルマ達に乗ることができたので、今回はその模様をレポートしたい。
なぜ、個人的に興味があったのか?というと、現在プレミアム D セグメントでメジャーな存在であるのは、メルセデスベンツの C クラス、BMW の 3 シリーズ、そしてアウディの A4 とすべてドイツのブランドで占められている。そんな中、これらのクルマ達と S40 & V50 は真っ向勝負できるクルマだろうと感じていた。それは、2 月に行われた発表会でその姿を目にしたときからの想いである。S80、S60 & V70 と通じるボルボブランドの統一感あるエクステリアとインテリア。そう、それは旧モデルでは正直あまり感じることができなかった北欧産のクルマらしさだ。個性的だが、決して主張しすぎないその佇まいは、北欧デザインの魅力を端的に現しているといって良いだろう。そうなると気になるのは、その走りとクオリティとなる訳だが、その前に、このクルマ達の概要を簡単に紹介したい。
ボディ寸法は、前モデルと比べて、S40(V50)で、全長が -45(0)mm、全幅が +50(+50)mm、全高が +30(+20)mmと なる。また、フロントトレッド、リアトレッドがワイドトレッド化され、ホイールベースも +78mm、とロングホイールベース化された。プラットホームは、次期フォーカスと共用するものの、ボルボの新特許を使用し、新しいフロント構造によって達成された高いフロントクラッシュ性能、ボルボ独自の設計で衝突エネルギーを吸収する為、各所に使われている高張力鋼板など、ボルボの安全に対するこだわりは健在である。
また、前モデルの直列4気筒エンジンから、S60 & V70 に搭載されるエンジンと基本を同じとする新開発直列 5 気筒エンジンが搭載されたのも大きなニュースであろう。トランスミッションは、5AT(ギアトロニック機構付き)を搭載し、セダンボディを持つ S40 が 346.5万円〜、ワゴンボディを持つ V50 が 372.75万円〜となる。 |
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 |  | |  | 【右上】厚さ 25mm の「フリーフローティング・センタースタック」と呼ばれるセンターコンソール。 【右下】今回の試乗車種は、T-5 というターボチャージャーが装着されるモデル。今度は、NA モデルに試乗したい。 【左上】T-5 には、17 インチの 7 本スポークのアルミホイールが奢られる。 【左下】北欧テイスト溢れるシート。お勧めカラーはずばりベージュ。 |
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 |  |  |  |  | | 装飾をなるべく排し、且つ有機的なデザイン、そして実用的な合理性を併せ持つ、北欧らしく、ボルボらしいインテリア。 |  |
 |  | | デザインユニット、スノークラッシュが作ったチップラウンジャー。 |  |
|  |  | 北欧スタイル?
ボルボらしい北欧デザインのエクステリアは、S40 の試乗車のボディカラー、ドーンブルーパールのようなクールなカラーが良く似合う。期待を胸に車内に乗り込むと、そこにはベージュのカラーをまとったインテリアが。ドーンブルーパールとベージュのコントラストがとても奇麗だ。装飾をなるべく排し、且つ有機的なデザイン、そして実用的な合理性を併せ持つ、北欧らしく、ボルボらしいインテリアに心弾ませながら、視線を移すとそこには、「フリーフローティング・センタースタック」と呼ばれるセンターコンソールが出現。厚さ 25mm で背面はオープンスペースになっている今までクルマのインテリアデザインには無かった新しい試みである。
このデザインのインスピレーションは、北欧の伝統的なプライウッドのスタッキングチェアやアルネ・ヤコブセンのオックスフォードチェアにあるというが、個人的な感想を言わせてもらえば、それは、90 年代からスカンジナビアデザインを牽引しているデザインユニット、スノークラッシュが作ったチップラウンジャーの方がしっくりくると感じる。なぜなら、オックスフォードチェアなどは、現在では比較的メジャーで歴史あるデザインであり、ある意味,斬新さは薄れている。対して、チップラウンジャーは、斬新で一見椅子として機能するのか?という疑問を持つが、人間工学的に作られ、長時間座っていても疲れないという、斬新なデザインだけでなく、機能的なスカンジナビアデザインらしい合理性を併せ持つ。「フリーフローティング・センタースタック」も、この斬新なデザインを採用した結果、センタースタック裏のスペースに小物を収納することができる。これだけだと、合理性に優れているというには少々弱い気もするが、アクセサリーのアタッチメントを使用すれば、大きなものを収納できるというし、コンパクトなこのクルマの室内空間を広く見せられるという点を考えると、「フリーフローティング・センタースタック」も斬新なデザインと実用的な合理性を併せ持つ、といってよいだろう。色々な意味で共通点が多いと感じるのは私だけではないはずだ。
シートも前後共にボリューム十分で、北欧らしいテイストが満載だ。個人的には、インテリアのカラーはベージュをプッシュしたい。そのクールなカラーは、スカンジナビアンデザインの魅力をより一層引き立ててくれるはずである。 |
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 |  | その乗り味とは
今回の試乗ルートのメインは、鹿児島県の指宿スカイライン。アップダウンが厳しく、中速コーナーが多いワインディングロードである。
試乗車種は、S40、V50 共に、ターボチャージャーが装着され、162(220)kW(ps)のパワーを持つ上級グレードモデルだ。走り初めてまず最初に感じたのが、ボディ剛性の高さ。適度に締め上げられたサスペンションと相まって、スポーティな走りを堪能できる。指宿スカイラインに入ってから、ついつい走るペースが上がってしまって、同乗していたカメラマンから注意を受ける程だ。これは、今までのボルボのクルマが持っていなかった新しい魅力であろう。良くも悪くもドイツ車的なクルマ造りとなっているように感じる。
続いてエンジンの印象だが、こちらは従来のボルボのクルマらしく、フラットなトルク特性をもつエンジンだ。従来の S60 & V70 に搭載されていたエンジンを元にリファインされたこのユニットは、 S60 & V70 のターボモデル同様、殆どターボラグを感じることなく走ることができる。低回転から十分なトルクが発生するため、街中でのストップ&ゴーも得意としており、どんな場面でもその魅力を十分に発揮するのだ。少々、残念な点として、せっかくスポーティな走行ができるシャーシを持っているのに、そのフラットなトルク特性の為、気分的な高揚感が感じにくいところである。
今回の試乗は、6 〜 7 時間という、比較的長い試乗時間となったのだが、腰の疲れを殆ど感じなかった。シートは最近の同クラスの輸入車の中でも、比較的大きく、クッションのボリュームもしっかりとしている。途中、後席に座って走行してみたが、フロントシートの下の部分につま先を入れることができ、必要にして十分なレッグスペースを確保している。身長 180 cm の私が乗っても十分にロングツーリングに耐えうるはずだ。但し、乗り心地はフロントシートに座っているときよりも若干硬く感じたことを付け加えておきたい。 |
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 |  |  |  | | クラッシュ時にパッセンジャーを守るべく、様々な仕掛けがされている。 |  |
|  |  |  | ボルボの伝統、安全性にも抜かり無し
皆さんもご存じのとおり、クラッシュ時のパフォーマンス(安全性)は、ボディサイズが大きいほうが有利に働く。しかし、S40 & V50 は、上級車種である S60 & V70 同等の安全性を確保したという。そのためにボルボは、異なる強度をもったスチールを利用し、衝突エネルギーをうまく吸収するボディを新開発。また、新開発のエンジンは、前述のとおり S60 & V70 のエンジンをベースとしているもののコンパクト化され、十分なセーフティゾーンを得ることが可能となった。その結果上級車種と遜色ない、衝突安全性能を手にいれたというわけだ。
また、衝突時にイグニッションキーとの接触による、膝へのダメージを避けるため、イグニッションキーの取り付け位置を変えるなど、ボルボの安全に対する取り組みは今までと同様、細かいところまで生きているといえるだろう。
さて、最後になるが、今回のレポートを総括すると、エクステリア、インテリア共に北欧ならではのスカンジナビア・デザインを堪能することができるし、ボルボの伝統ともいえる安全性に対する取り組みも十分。北欧らしい、ボルボらしい、テイストを十分に感じられる。尚かつ、走りは、今までのモデルとは違い、スポーティで味付けはドイツ車的。それはまるで、スウェーデンのカメラ、ハッセルブラットとドイツのレンズ、カールツァイスの組み合わせのようだ、といったら言い過ぎだろうか。
そして試乗前に、私が個人的に興味があった、「現在、メジャーなプレミアムセグメントのクルマ達と真っ向勝負できるのか?」という点だが、その答えはもちろん Yes。インテリアの質感がライバル車と比べて、もう少しというところもあるが、それは北欧らしいライバル達にはないデザインをみれば、帳消しにしても良いと思う。また、走りについては合格点をあげられるレベルに仕上がっているし、装備も充実している。そして、戦略的な価格設定を考えると、人気モデルになることは間違いなさそうだ。 |
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