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tab_star2004/07/22tab_endLANCIA DELTA INTEGRALE 長期レポート
ランチア デルタを初期化する Vol.2
ランチア デルタ HF インテグラーレ ジアラ 長期レポート
ランチア デルタを初期化する Vol.2、今回はエンジンマウントと足廻りのブッシュ交換のレポートをお届けする。
文・写真:斉藤 敦
写真提供:FIAT AUTO

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sakanouesicon_homeサカノウエ アガル
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イタリア車が大好きなワタクシ。がしかし、最近、欲しいと思うイタリア車は1,000万円級のものばかり。うーむ、どうしたものか。しかし、ランチアの日本再上陸のニュースなど、ここ最近は再び息を吹き返してきたイタリア車には要注目ですぞ。
ランチアデルタ_3_002.jpg
どんどん初期化は進みますが、財布はどんどん薄くなっていきます(涙)
足廻りをキチッと

 前回のレポートでは、デルタの鬼門として、有名なタイミングベルト廻りのメンテナンスレポートをお届けした。クラッチ廻り、タイミングベルト廻りと最重要メンテナンス箇所には手を入れたので、今回から、読者の皆さんも興味があるところであろう、足廻り関係のメンテナンスレポートをおおくりしたい。

 足廻りのリフレッシュというと、皆さんは何を思い浮かべるだろうか、やはり、消耗品といえば一番に思い浮かべるのはショックアブソーバーではないだろうか?

 しかし、ショックアブソーバーをリフレッシュしても、マウントブッシュがしっかりとしていないと話にならない。もっと言ってしまえば、ボディにまで手を加えないと新車時のフィーリングは戻ってこないのだ。とはいえ、ボディに手を加えるのには莫大な予算が必要。なので、まずはブッシュ類から交換することに。

 ショックアブソーバーを新品に変えることで、ブッシュの劣化をある程度ごまかすことも可能なのだが、今回のメンテナンスレポートのテーマは初期化であるので、ブッシュからしっかりと交換しようという結論になった。また、ハードに走るとシフトチェンジ時のフィーリングが悪く、エンジンが前後に大きく動き、走りに影響しているので、足廻り関係のブッシュに加え、エンジンマウントのブッシュも交換することとした。
ランチアデルタ_3_001.jpg
【左上】ロワアームの前方とボディを接合する部分。ブラケットをかいしてボディと接合される。ブラケットとボディの接合時にしっかりと寸法が出るようにガイドピンが配置されている
【右上】ロワアーム前方(ブラケットに接合してあるもの)とロワアーム後方のブッシュ。黄色のモノが今まで付いていたもので、青いモノが今回交換するパワーフレックスのもの
【左下】新旧ブッシュ比較。横から見ると形が崩れていることがよく分かる
【右下】新旧ブッシュ比較。前面からみると磨耗状態はよく分からない
まずはフロント廻りのブッシュから

 まずフロント廻りのブッシュ交換から開始した。
 我が愛車は、3 万 km を走行した時点で一度ブッシュの交換がされていたようだ。純正のゴムブッシュでは無く、ウレタン製のブッシュが装着されていた。

 通常、ウレタンブッシュは、3〜4 万 km 位で痩せてしまう。では、純正にも採用されているゴムブッシュはといえば、ウレタンブッシュより痩せる度合いが少なく長持ちする。

 んじゃ、ウレタンブッシュのメリットは何?ということになるのだが、カチッとした性能はウレタンブッシュの方が上で、シャープなフィーリングを得ることができるのだ。スポーツ走行をする方は、こちらのブッシュを選択した方が良いだろう。あくまで消耗品と考え、定期的に交換することをお勧めしたい。そうすることによって、カチッとしたフィーリングを堪能できるのだから。

 私がどちらを選択したかといえば、それはウレタンブッシュの方。
 スポーツイメージの強いデルタだから、しっかりとスポーツしたい。ちなみにセレクトしたのは、パワーフレックスのサスペンションブッシュ + スタビライザーブッシュのセットで、 \ 42,000 のモノ。ちなみに純正モノはというと、パワーフレックスと同様の内容のもので、合計約 \ 70,000 となる。但し、純正品はブラケット毎に交換するところもあるので一概に高いとはいえない。どちらを選ぶにしても、価格で選ぶというよりは、自分の走りに”何を求めるか?”という基準で選んだ方が良いことは確かだ。
ランチアデルタ_3_005.jpg
【左】ロワアーム前方とボディを接合する部分のブッシュ(交換後)
【右】ロワアーム後方とボディを接合する部分のブッシュ(交換後)。操舵性向上に重要なポイントだ
 デルタのフロントサスペンションは、FF 車で多く採用されているストラット形式だ。そのサスペンションに組み合わされるロワアームとボディを接合させる、2 つのブッシュ(左右で合計 4 つ)が今回交換する箇所である。

 ロワアームの前方とボディを接合する部分のブッシュは、ブラケットをかいしてボディと接合されている。そして、そのブラケットとブッシュを接合させている部分は、ノーマル時にはかしめられ、U 字クランプによって止められている。純正パーツではブラケット付きでパーツが出ているので問題は無いし、ブッシュの位置にずれも出ないが、今回のようにウレタンブッシュに変更する場合は、かしめを取りブッシュ交換をしなければならない。このことによって、寸法のずれが出ないよう、しっかりとした寸法出しが必要となるのだ。ちなみにこのブッシュは主に前後方向の力を受け止める。ハブからの距離が離れている為、劣化が早いことも頭に入れておいて損はないだろう(大学で物理を学んだ方にはお馴染みの曲げモーメントのせいですね、ハイ)。

 続いて、ロワアームの後方とボディを接合する部分のブッシュ交換に移ろう。こちらのブッシュは、前方のブッシュ同様、前後方向の力を受けることはもちろんのこと、横方向の力も受ける。すなわち、横方向の変位量はこのブッシュによって決まるのだ。操舵性のキモとなることは皆さんも分かるはず。そう、重要なポイントなのだ。スポーツ性を重視する場合、このポイントをカッチリとしたウレタンブッシュに変えてあげれば、ダイレクトなフィーリングになることはいうまでもない。

 また、フロントのスタビライザーとロワアームの接合部は、ピロボール式となっていおり、ここも交換した方が良いのだが、磨耗が許容範囲内であり予算の都合もあった為、交換していない。
ランチアデルタ_3_007.jpg
【左上】リア足廻り トラックコントロールアームを外した状態。トラックコントロールアームとアップライトの接合部(交換前)
【右上】リア足廻り トラックコントロールアームと交換前のブッシュ(黄色)と新品のブッシュ(青色)
【左下】リア足廻り スタビライザーと交換前のブッシュ
【右下】リア足廻り スタビライザーのブッシュ比較。交換前が黄色で新しいものが青色
続いてリア廻りのブッシュを交換!

 フロント廻りのブッシュ交換の次は、リア廻りのブッシュである。
 デルタのリアサスペンションは、パラレルリンク式のロワアームとトラックコントロールアームを持つストラット式である。今回交換するポイントは 2 つ(左右で合計 4 つ)。トラックコントロールアームのアップライト側とボディ側の接合部分である。

 トラックコントロールアームとは、リアサスペンションのトーコントロールを受けおっている重要なパーツだ。そのトラックコントロールアームとアップライトの接合部のブッシュには色々な方向から力が入る。この力をうまく逃がさなければならない。ここのブッシュが劣化すると、後輪の駆動力の伝達がロスすることはもちろんのこと、リアの動きがしっかりとせずフィーリングが悪化する。しかし、フロントのロワアームの後方とボディを接合する部分のように、闇雲に硬くすれば良いというものでもなく、硬さだけにこだわると、トリッキーな動きになるので注意が必要。何事もバランスが大事なのである。

 お次は、トラックコントロールアームとボディの接合部分となる。こちらのブッシュは、前後方向の力を受けおう部分だ。ボディと直接接合されるため、ボディ側のマウント部の強化も実施したいところだ。今回のメンテナンスでは実施しなかったが、今後、手を入れたい部分である。

 そして、リア廻りの最後のポイントとして、リアのスタビライザー廻りのブッシュも交換したことも付け加えておきたい。

 これで、足廻り関係のブッシュ交換の終了という訳だが、交換した際にはアライメントをしっかりととりなおしたい。ブッシュを馴染ませることも考慮して、タイヤに荷重がしっかりとかかる状態で、数 100 km を走ってから測定し直すのがポイントだ。アライメント測定・調整に手を抜くとタイヤの編磨耗はもちろんのこと、フィーリングもしっかりとしたものにならないのだ。
ランチアデルタ_3_004.jpg
【左】オイルエレメントハウジングと共用しているマウント。左側が古いもので右側が新しいもの
【中】新旧マウント比較。左側は古いものであるのは一目瞭然
【右】新品を装着後、エンジンが載った状態
ランチアデルタ_3_008.jpg
【左】ミッション後方のマウント。トランスファに 1 つに、エンジンに 1 つ装着。ちなみに、写真右下のマウントは意外と長持ちをする
【中】新旧マウント比較。右が新しいもの。
【右】マウント類を交換中の為、ジャッキアップされたミッションケース
エンジンマウント交換で、、、

 ハードに走るとシフトチェンジ時のフィーリングが悪く、エンジンが前後に大きく動き、エンジンマウントの劣化が走りに影響していることは冒頭に書いたとおり。クラッチのメンテナンス時にシフトフィーリングの改善を狙ってシフトロッドマウントの交換をし、横方向の剛性感はきっちりとしたものになったのだが、問題は縦方向の剛性感。今回、エンジンマウントを交換すれば、きっとよりよい、シフトフィーリングが得られるはずだ。

 そして私が選択したのは、純正品では無く強化タイプ。エンジンの前後の揺れを少なくし、安定したトラクションを得るためだ。こちらも足廻り同様、スポーツよりの選択に。今回交換したのは、下記の 4 つのマウントとなる。

 まずは、オイルエレメントと共有しているマウントから。
 上記の写真を見ていただければ分かるが、復元性が無く、エンジンマウントとして機能していない状態だ。エンジンが載っていない状態で、 5 mm くらいの厚さしかない。エンジンが載った状態では、殆どゴムの部分は潰されてしまうだろう。場合によっては振動がでることもありえる。そしてエンジンマウントの交換と同時に、トルクロッドブッシュを交換することをお勧めしたい。エンジンマウントを交換する際には外す必要があるので一緒に交換してしまうのも手だ。こいつは、縦方向のエンジンの動きを押さえるもので、実はエンジンマウントが逝ってしまっても、こいつが生きていればある程度騙すことが可能なのだ。

 続いてミッション後方に付いているマウントの話に移ろう。これは、ミッションを釣り上げているマウントだ。垂れることでミッションケースも下がってきてしまうので、重要な交換ポイント。次に説明するトランスファのマウント同様、シフトフィールに影響をもたらす。

 そして最後にトランスファを支えるマウントだ。
 へたるとシフトロッドの位置関係がずれ、シフト時の抵抗感が増えてしまう。特に前後方向の剛性感が足りないと思っている方は、十中八九ここがへたっているはずだ。前述だが、すでにシフトロッドマウントを交換し、横方向の剛性感には満足している為、これを交換することで、縦方向の剛性感が向上すれば、まぁまぁ納得できるシフトフィーリングが得られるはずだ。

 ちなみにパーツ代は、エンジンマウントブッシュ(強化品)4 点で、\ 42,000 である。
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【左上】トランスファを支えるブッシュを外した状態 - 1
【右上】トランスファを支えるブッシュを外した状態 - 2
【左下】トランスファを支えるブッシュ、新旧比較。右側が新しいもの
【右下】装着した状態
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交換予定のサスペンションキット
リフレッシュ後、、、

 リフレッシュ後、馴染みを考慮した馴らし運転もそこそこにワインディング走行をしてみることに。

 交換したことによる効果は、予想を超えていた。
 今までよりも回頭性は増し、よりダイレクトなフィーリングはデルタの本当の走りそのものだ。ボディは相変わらずユルユルなのは仕方がないが、以前よりカチッとした足廻りは、今までよりもワンランク上の走りを可能とさせる。

 またエンジンマウントを交換したことによる効果もはっきりと分かった。3 速から高負荷を掛けながらシフトダウンするような時に、シフト位置が定まらず、シフトミスをすることがあったが、きっちりと剛性感のあるマウントのおかげで、そのようなことは無くなりシフトフィールも満足できるものに。強化マウント使用による室内に入る振動も殆ど気にならず、ステアリング付近の振動が若干増えたかな、というレベル。

 これで、ようやく 4WD 機構を持つデルタ特有の、コーナー後半にパワーを掛けながらノーズを巻き込ませる走りが楽しめると思っていた矢先に問題点が浮上。今までは劣化したブッシュ、マウントのせいで、誤魔化されていたショックアブソーバーの抜けがより明確になってしまった。ちょっとしたギャップを越えると、底付きし、50 cm 程横にすっ飛ぶのだ。これは同乗者も感じるくらいのレベル。次の初期化項目はショックアブソーバーの交換にする予定。合わせて、ちょっとレートの高いスプリングと、ピロアッパーマウントも装着する予定だ。

 今回のブッシュとマウント交換の費用は工賃を含めて \ 200,550 となった。安いとはいえない金額であることは確かだが、その費用対効果は高く、足廻りにこだわるデルタ乗りには必須のポイントといえそうだ。

 さて、次回は今回のレポートでお届けする予定だった夏対策のレポートと足廻りの交換レポートをお届けしたい。お楽しみに。
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