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tab_star2004/08/29tab_end憧れのクーペを手に入れた
Driving in Japan
我々にとって今回が始めての日本なので、英国から旅立つ前に JTB やガイドブックなどから情報を集めました。
しかし、かき集めた情報、そしてニュースや車に関する雑誌から得た日本に対する印象は複雑で、日本で運転するのに何を期待し、何を予想するべきか混乱していました。

なぜなら、それは決して良い印象ではなかったからです。

とはいえ、良いところも見つかりました。
日本で運転する利点、それは英国と同様に左車線を走ることです。
左ハンドルと右ハンドルの車を英国と旅先の国々で運転しているので、親友の Alfa で戸惑うことは無いと思っていました。しかし、海外旅行するたびに右車線をドライブする習慣が身についているので、何かと違和感を感じました。

永山編集長談:
英国からスー夫妻が休暇で日本にやってくることになった。夫妻にとって始めての日本だそうで、京都から北海道まで観光するのだという。夫妻の日本の友人といっしょに箱根をドライブしたいというので、喜んで愛車GTVをお貸しすることに。
はたして五月の大連休、夫妻は日本の道路を楽しめたでしょうか。
文・写真:ポール & スー・スキナー
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スー・スキナー_プロフィール_写真Sicon_homeスー・スキナー
[ジャーナリスト/英国在住]
 私の夢はフェラーリを所有することでした。1988 年に私は 308 GTB QV を 4 年落ちで手に入れました。そしてもっと車のことを知り、他のオーナー達にも会いたいと思い、フェラーリオーナーズクラブに入会。以来、何百回もイベントに参加し、クラブでの活動を楽しんでいます。1994 年に、英国フェラーリオーナーズクラブの運営委員会に参加。委員会に女性のメンバーが入るのは初めてであり、現在に至っても私が唯一の女性の運営委員です。
ツール・ド・首都高速

 東京で迎えてくれたのは、親友と Alfa でした。

 手早く首都高速 中央環状線のツアーを受けましたが、そのツアーは猛スピードと短時間で行われました。パッセンジャーとして Alfa の外見、サウンドとドライブ感は抜群でした。アップグレードされたサスペンションは、しっかりとした足回りの能力を発揮し、革張りの座席は体を十分にサポートしてくれました。
 エキスパートの運転で Alfa は東京の交通を走り抜けましたが、その加速力は十分以上にありました。

 次に運転席に座ったのは、私の夫 ポールでした。夜遅い時間帯でしたがまだ交通量が多く、まったく何も知らない大都市の中の運転、しかも暗闇の中でのチャレンジでした。幸いのこと日本の身内のような友人が一緒で、お邪魔させてもらっている彼女の自宅までルートと基本的な走り方をガイドをしてもらえました。
 ポールはゆっくりと Alfa を走らせ、「ステアリング、ブレーキ等のコントロールのレスポンスが良く、特にアクセルのレスポンスが素晴らしい」とコメントをしていました。クルマの外観から予想されたよりも視界は良かったそうです。

 けれども困ったことも起きていました。それは我々が日本語の標識を読めない、ということです。これが一番の問題で、なにしろ運転しながら「Kさん、さっきのオレンジ色で点滅していた標識は何だったの?」、と聞かなければならなかったのですから。
GTV_300.jpg
GTV も渋滞に並びます。こうなると制限速度も関係無いですね。
日本と英国の根本的な違い

 我々が気が付いたことは、日本人ドライバーと英国人ドライバーには根本的な違いが存在することです。

 日本人ドライバーは比較的アグレッシブでなく、他のドライバーに対して親切です。もしかすると、我々が明らかに海外からの観光客とわかったので道を譲ってくれていたのかも知れませんね。

 また、以前より日本人ドライバーは運転が遅いと聞いてましたが、それは日本の交通事情が原因では、と考えられる場面にもいくつか遭遇しました。

 まず、日本の道路の制限速度が低かったのには抵抗がありましたね。街中 40 キロ。場所によっては 30 キロ・20 キロの標識も見かけましたし、高速道路でも最高速度はたかが 80 キロ止まりでした。英国の高速道路のスピード制限は 110 キロで、ヨーロッパでは 130 キロですから大きな違いです。
 しかし日本のドライバーのほとんどが制限速度を守っていない事実にも、高速道路で気づくことができました。

 でもやっぱりカメラで制限速度が取り締まられる場所ではスピードが厳守されていましたね。

 もう一点驚いたことは、道路そのものが比較的狭いことです。都会の大きな道路は場所によっては 6 車線ありましたが、高速道路の車線が英国より狭いように感じました。
渋滞300.jpg
ワインディングでは素晴らしいハンドリングをみせる GTV
渋滞でも特に問題はありません
山中湖へ

 我々の日本旅行の前半は、日本の友人Kさんと一緒に Alfa で山中湖に出かけることとなりました。

 その日、4 月 30 日はゴールデンウィーク中で中央自動車道が渋滞していたために、東京から抜け出すのに時間がかかりました。ひどい渋滞でしたが、英国で運転している 250 GT とは違って、Alfa は止まるようなスピードでも楽に運転することが出来ました。

 でもこの渋滞のおかげで周辺の車をたっぷりと眺めることができました。
 ハイ・パフォーマンス・カーやラグジュアリー・カーが多く、日産のフェアレディやケーターハム 7 も見られました。キューブ、センチュリーやセドリックなど、英国に輸入されていない車も数台見かけ、また英国ではマイクラとして売られているクルマが、日本では日産マーチとして販売されていることを知りました。

 なんとか渋滞を抜け出し車が流れ出すと、今度は様々なルールの違いに気付きました。特に気付いたことは、車線変更せずに他の車を追い抜かねばならないことです。これは米国でも同じ経験をしました。
 英国では、遅い車を追い越すには右車線の利用が義務付けられています。遅い車が右車線から動かないことには、フラストレーションがたまります。
fujiyama_200.jpg
うっすらと見える富士山がわかりますか?
夕暮れ時になって幻想的な表情を見せる、GTV と富士山のツーショット
GTV、真価を発揮する

 東京から抜け出し、交通量が少なくなれば Alfa の走りを心ゆくまで楽しむことが出来ました。

 十分なパワー、安定した走り、快適な室内。エギゾースト・ノートが若干にぎやかですが、我々が所有している 308 よりは静かでした。

 ドライブ中最も素晴らしい景色は、カーブを曲がりきった直後にくっきりと見えた富士山でした。雲ひとつ無く、雪でアクセントされた富士山はとても素晴らしかった・・・。


 どこに行っても我々は運転の楽しみを二人で味わっています。忍野八海でうどんを食べると、今度は私が運転席に座りました。
 平均的な日本人女性と同程度の私の身長では、イタリア車は非常に運転し易く、この Alfa も快適でした。シートポジションをしっかりと合わせ、コンペティブなクラッチを繋ぐと力強く走り始めました。

 しばらく走ってレース用のブレーキを温めたら、Alfa は抜群のブレーキ力を味わわせてくれました。コンペティション・セッティングのブレーキ・パッドとブレーキ・フルードは、昔所有していたフェラーリ 348 と現在所有している 308 に組み込んでいたので、この Alfa のブレーキフィーリングに慣れています。英国とヨーロッパのレース・サーキットでドライビング・パフォーマンスを上げるためにはとても効果的なのです。
黒卵_300.jpg
GTV のハンドリングを味わい、そして黒卵を味わう。
注目の的

 山中湖と箱根の様々な道で Alfa を数日間楽しむことが出来ました。力強いトルクと素晴らしいハンドリングは、峠の細い道を走るのに適していました。
 大涌谷への道は渋滞でしたが、黒卵を味わえました。 Alfa はツアーバスから降りて歩いていた観光客の注目の的になっていました。また Alfa は、途中訪れた彫刻の森美術館でもまるで美術品のような存在感を示していました。

 最終日に箱根スカイライン経由で東京に戻る予定だったのですが、あいにくの天候と渋滞で予定が崩れました。どこに行っても Alfa は、他のドライバーから注目され、特に最後に立ち止まったガソリン・スタンドの従業員からは興味深く感心されたのでした。
また会う日まで

 Alfa のように楽しい車を日本で経験できたことは、心から感謝しています。ちょっと悲しい別れでしたが Alfa とは東京で別れ、新幹線で北海道へ行きました。
 そこでは、ホンダのフィット(AT)を借りて運転しました。良い車だったのですが、支笏洞爺国立公園の素晴らしい道路を親友の Alfa で走ったほうが楽しかったでしょう。
 我々のバカンスの最後は奈良と京都で過ごす予定だったので、千歳から大阪まで飛行機で飛び電車で目的地まで移動しました。

 英国に戻ったときには、バカンスのおかげで精神的にも肉体的にも活気づけられた感じでした。そう、日本での休暇は最高の経験となったのです。この最高の経験をさせてくれた日本の皆さんに改めて感謝します。我々が殆ど日本語が喋れないのに、日本の皆さんは優しくフレンドリーでした。
 我々はまた近いうちに日本を訪れ、そのときにはまた日本で運転することを楽しみにしています。

 一つだけ残念だったのは Alfa をレース・サーキットでドライブできなかったことです。英国のブランズ・ハッチ・サーキット、ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキット、そして特にイタリアのモンツァ・サーキットで走らせたらとってもエクサイティングなことでしょう。この素晴らしい親友の Alfa ならば。
コンプリート
撮影:永山、Contax G2 2001年3月22日
コンプリートアングラーホテルエントラント前からの景色
スー・スキナーさんと愛車フェラーリ308GTB
スー夫妻との出会い

編集長:永山辰巳

2001年、VividCarの創刊直前、海外のジャーナリストを捜した。友人の知り合いが英国で自動車雑誌に記事を提供しているというので詳しく聞いてみたら、英国フェラーリクラブで広報を担当し唯一女性の正会員だということで、お会いすることをお願いした。

英国出張時に良く利用したマーローのコンプリートアングラーホテルでお会いしたのだが、夫妻は数百キロを愛車フェラーリで訪ねてくれた。以来、もちろんVividCarで執筆をお願いしているのだが、共通の知人もいるという親しさから今回の日本の旅をサポートさせて頂いた。
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alfa_jp.jpg
フィアット オート ジャパン株式会社(アルファロメオ)
http://www.alfaromeo-jp...
箱根彫刻の森美術館のサイト
http://www.hakone-oam.o...
recommend
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永山辰巳
VividGarageとは、VividCarがプロデュースする日記形式の愛車Webサイト。会員はすでに数百名。私の愛車GTVについて時折書きとめています。
サマリー情報_サムネール
ブランズハッチ
英国最大のフェラーリイベントと告知されているイベントが 7 月に、英国の南東にあるブランズハッチで行われた。
サマリー情報_サムネール
アルファロメオ GTV の足
足回りのチューニングは、そこそこ費用がかかる上に具体的な数値で相談出来るわけではないので、どうしても「フィーリングが合う」とか「話がしやすい」とかの感性でチューナーと接することになる。だが、今回はちょっとちがった。寺島氏が VividCar 編集部を訊ねてきてくれたときに彼の愛車は GTV(2L、ターボ仕様)だったのだ。
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ブリティッシュカーミーティング
8 月 30 日に日本平で行われた、第 0 回ブリティッシュカーミーティングをリポート
サマリー情報_サムネール
ヒストリック・カーレース
ロンドンから 2 、 3 時間の所に新設されたロッキンガム・モーター・スピードウェイの開会イベントでは、様々なヒストリックカーがレースを行った。
サマリー情報_サムネール
ラック
本で見た憧れのアシなのに、期待に胸ふくらませて自分の車に付けたら理想と現実のギャップに幻滅…、なんて時の救世主を紹介します。
AlfaGT_s.jpg
新型スポーツクーペ「アルファ GT」に試乗
遂に日本に導入されたアルファ GT。編集部 斉藤と河津の評価はいかに。
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コンプリートアングラー
週末は英国正統派のリゾートで
サマリー情報_サムネール
ストーンヘンジ
ストーンヘンジ。巨石文化不思議のひとつ。ロンドンから 2 時間ほどのドライブ
チューリップ
風車とチューリップ
日本の皆さんがオランダといって思い浮かべるのが、風車とチューリップ。はてさて、私も初めてオランダに渡り、それだけは外せないと思いまして、ドライブしました。もう10年近く前の経験ですが、懐かしさにまかせて書きましょう。
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