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tab_star2004/10/18tab_endカッコイイクーペにグラリ
「小さな闘牛、現る」ランボルギーニ・ガヤルド
全長たったの 4.3m! そのコンパクトさが信じられないのは、
由緒ある闘牛だけが放つオーラのせいかもしれない。
小さな肉体に秘められた圧倒的なポテンシャルを垣間見た。
文=五味康隆  写真=河津秀昭(VividCar)
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face_s.jpgicon_home五味康隆
[モータージャーナリスト]
さわやか?で、素直?な性格のボク。試乗会でも思った事を包み隠さず言ってしまうからか、メーカー担当者から「辛口の五味さん」と言われ、ちょっと傷ついた今日この頃・・・
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スーパーカーとスーパースポーツカー

 威圧的であり圧倒的。見る者をこれでもかと圧倒しながら、それでもなぜかひとを魅了してやまないスーパーカー。ランボルギーニは、工業製品と芸術品の狭間にあるといってもよいスーパーカーのカテゴリーを今日まで第一線で引っ張ってきた存在である。

◇ ◆ ◇

 なんといってもファイティングブルだ。だから今回、初めて試乗したランボルギーニのニューフェイス、ガヤルドも、実際に乗るまでは当然スーパーカーだと思っていた。しかし時間が経つにつれ、その認識がどうも間違いであることに気がつかされた。アウディ資本となった結果か非常に乗りやすいのである。しかしそれでも、走りは洗練された現代のスーパーカーそのもの。この「乗りやすさと速さの融合」は、これまで僕がランボルギーニに対する抱いていた印象を大きく変えたといっても過言ではなく、普通のスーパーカーからスーパースポーツカーに変身した感じだ。

 個人的な思い入れではあるが、僕はスーパーカーとスーパースポーツカーをまったく違うカテゴリーと考え、使い分けている。どちらにしても有無をいわさずひとを惹きつける魅力をもっているものなのだが、スーパースポーツカーとはさらに、他を圧倒する走りさえをも手にしたクルマだと思っている。

 他を圧倒する走りとは、ハイパワーを武器に直線でアクセルを踏み込みスピードを出す、という単純なものでは当然ない。本当の「他を圧倒する走り」とは、そのハイパワーを意のままに操ることのできるドライバビリティの高さに裏づけされた速さだ。つまり、アクセルを踏んだ際のエンジン出力をロスなく路面に伝えることが必要で、そのためにはグリップ性の良いタイヤ、そのタイヤを活かせる優れたサスペンション、そのサスペンションを支える高いボディ剛性が欠かせない。これには程度の差はあるにせよ、クルマにとってはどれかひとつでも欠けてしまっていけない項目だ。スーパースポーツ級にもなればハイパワーがアダとなり、うっかりするとドライバーが襲われてしまうこともある。

 クルマは走る・曲がる・止まるというそれぞれの性能がバランスよく成立して、はじめて安全に走ることができるということはもちろん、他を圧倒するほどのエンジンパワーをもつとなれば、他を圧倒するストッピングパワーが必要となるのはいうまでもない。これは、フェラーリやポルシェの例を持ち出すまでもなく、スポーツカーを名乗るための必須項目といえる部分だ。さらに、アクセルを踏み込んでみようとドライバーをその気にさせる安定感と安心感があれば申し分ない。

 このような観点から考えると、いままでのランボルギーニは運転していてどこか気を抜けない危うさが常にあり、場合によってはパワーを持て余してしまうようなところがあった。それがランボルギーニらしさともいえたのだが、ガヤルドは違った。まるで 300 ps にも満たないスポーツカーを運転しているかのような、ドライバー・フレンドリーな性格なのである。

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【左】インテリアトリムはレザー 9 色、アルカンタラ 5 色、カーペット 4 色から選択可能。
【右】メーターパネルには車両情報などの他に e-gear のギアポジションが表示される。

実用性も考えられている

 ドライバーズシートに座ってみてまず感じるのは、包まれ感が強いということだ。安心感にもつながるこれは、メンタル面でのスポーツ性能を左右する。そのトレードオフとして見切り性能は良いものではないが、車幅感覚をつかんでしまえば街中での走行も問題ないし(物理的な限界は別にして)、高速道路などのハイスピードレンジでは安心感があってとても走りやすい。さらにアイポイントの低さから自然と遠くを見る目線になるあたりは、やはりスポーツカーの何たるやを知っているメーカーの設計である。チューニングカーなどの後付けバケットシートによる目線の低さとはまったく違い、設計段階から考えられている最適なポジションだから、ステアリングの高さやボタンなどが適正位置にあって操作性が損なわれない。

 スーパースポーツカー特有の速度感のなさには、車両の安定感が大きく影響している。意外なほど乗り心地は良いいくせに、フラフラ感やフワフワ感といったタイヤの接地圧が変化するような感覚が一切ないのだ。いつも安定したグリップ感がステアリングを通じて伝わってくる。これは車重に合わせたバネレートとバネの遊びを制御するダンパー、そしてタイヤサイズのマッチングの良さから生まれるものだ。某テストコース内での 200 km/h 走行は高速道路の 120 km/h ほどにしか感じられず、レースカーのようにスピードメーターに視線を落として初めてそのスピードに気づくといった感じだ。危険といえばそうかもしれないが、実速度と感覚がズレてしまうのもスーパースポーツならではの性能、なのかもしれない。

 試乗車はパドルシフトモデルの e - gear だったが、溢れ出すトルクのおかげで滅多にシフトチェンジすることなく加速できてしまう。高速道路は 6 速 2000 rpm 以下からもスムーズに速度が乗り、加速中は周りのクルマが障害物に感じられるほど。1900 mm の全幅はけして小さくはないが予想外に小回りも効くので、ムルシエラゴに比べたら街中だろうが路地裏だろうが、道を選ばず走れてしまう気分になる。やはりスーパースポーツといってもクルマはクルマ。足として使える実用性がそれなりになくては飾りモノになってしまいかねない。「ちょっとコンビニにでも・・・」そんな使い方もできそうなほど、ガヤルドは扱いやすかった。

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【左】ドライサンプのV10 エンジンは意外にもボア 82.5mm ×ストローク92.8 mm のロングストローク型。
【右】タイヤサイズは前 235/35ZR19、後 295/30ZR19 。ブレンボのキャリパーは前 8 ポッド、後 4 ポッド。

類い希なる走行性能

 走り出す前から、ムルシエラゴのバンク角 60 度の V12 エンジンに対し、エンジン自体が低くコンパクトに設計されたバンク角 90 度 の V10 を積むガヤルドは、いままでのランボルギーニのクルマとは一味違ったキャラクターなのではないか? 僕はそんな予想をしていた。走りに大きな影響を及ぼすエンジンの低重心化は、究極的には F1 マシンに見られる手法だ。

 本気モードで走ってみると、やはりその予想は的中した。車体の動き、安定感と操作感は、とても一般道を走るクルマとは思えないレベルなのだ。広いトレッドと地を這うようなフォルムから生み出される安定感は、まるで路面に吸い付けられているかのような感覚をもたらし、前述したとおり 500 ps のパワーを余すことなく使い切ることができる。フルタイム 4WD システムがもたらすトラクションは異次元で、コーナーの立ち上がりでスピンターンをするようなタイミングでアクセルを踏んでも、すべるよりも早くフロントが車体を前に引っ張り何も起きない。これだけ積極的にフロントアクスルを使うと、普通はイメージした走行ラインよりも外に膨らんでしまうものだが、そんな動きはまったくない。その感覚は、「これ以上ない!」と思えるほどセッティングの出ていたフォーミュラーカーで味わったものに似ていた。

 フォーミュラーカーに似ているものは、リアのグリップ感だけでなくフロントのグリップ感にもあった。ブレーキを残してターンインしようが、アクセルを一度抜いてターンインしようが、フロントのグリップが安定したまま素直に曲がり出す感じがそれだ。スムーズにもクイックにも意のままにクルマを曲げ出すことができるうえにリヤの追従性も高いから、ボディサイズを忘れさせるゴーカート・フィーリングを味わうことができる。スーパースポーツに欠かせないブレーキパワーは、オーバースペックに感じるほどの強力なブレーキが装着されていた。フロント 8 ポット、リア 4 ポットに大口径ローターの組み合わせは耐フェード性も良く、いつでも止まれると思わせる安心感を生み出す。このレベルが低くては、せっかくのパワーや運動性能を活かして走る気にもなれないのだが、ガヤルドは加速も減速も劇的な速さをもっていた。

◇ ◆ ◇

 個人的には、高すぎる安定感がクルマを操るといった楽しみをスポイルしている気もしたが、ランボルギーニといえども速さと安全の両立が求められる時代である。ましてはアウディの下で作られるともなれば、これまで以上にイージーでなくてはならない部分も出てくるだろう。そう考えるとガヤルドは、スーパーな性能をスーパーに感じさせない、優れたトータルバランスの上に成り立ったスポーツカーといえるだろう。




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