 |  |  | | | 愛しのジュリエッタ | |  | クルマには作り手の思いが込められた車名が数多く、そのせいか エリーゼやフェアレディといった女性名詞になることも少なくない。 今回はそのひとつ、アルファロメオ・ジュリエッタについてリポートする。 |  | 文と写真=きもだこよし 取材協力=CORGY’S / TEL:03-3993-3760 auto galleria MARIE / TEL:042-722-3144
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|  |  |  |  |  |  | きもだこよし [クルマの似顔絵描き] |  |  |  | | 3 月からルノー府中にて、メガーヌやルーテシアなどルノー車の、イメージイラストの常備展示ならびに複製画の販売をさせていただける事になりました。興味のある方は、是非ともいらしてください! |  |
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 |  |  |  |  |  | | 縦長のグリルは時代を経て現在のアルファに受け継がれている。 |  |
|  |  | ロメオとジュリエッタ
モノの本によればジュリエッタはある日、アルファの技術者たちがデザイン・コンサルタント氏とカフェで談笑していると、ひとりの婦人が一瞥して「ここにはこんなにロメオがいるのに、ジュリエットは 1 人もいないのね?」といったのきっかけに、居合わせた者達は一同笑い出し、おのずと「ジュリエッタ」の車名が決まったというのだ。 真意の程はわからないが、なんとも陽気なイタリア人らしいエピソードではないか。かくしてジュリエッタは、1954年のトリノショーで発表された。
面白いのは、この種のクルマのお披露目はえてしてまずセダンが発表になり、その後クーペモデルが登場するのが常なのだが、このクルマはいきなりクーペがデビューをする。しかし、そこにはアルファのやむにやまれないお家に事情が背景にあった。アルファ自身も当初、セダンであるベルリーナを出す予定であったのだが、発表直前に問題が発生。一説には音のこもりが原因であったといわれているが、ともかく主力車種であるベルリーナでこれはマズイということもあり、アルファは大英断を下した。
「クーペならば音もアクセントのひとつになりえる。こもっても問題はないはずだ!」
なんとも馬も四足、鹿も四足的な強引な理由だが、それだけ当時のアルファが新型車を出すことに切迫した状況だったことがうかがえる。そんなわけで、前代未聞のクーペボディからのデビューとなったジュリエッタ、その最速モデルともいうべきスプリント・ヴェローチェを取材するべく練馬へと向かった。
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 |  | やるときは徹底的に
今回紹介するスプリント・ヴェローチェのオーナー・佐古田氏とは CORGY’S で待ち合わせた。店内にジュリエッタ・スプリントが展示されているという、取材にはもってこいのシチュエーションである。 そのスプリント・ヴェローチェは、店の前に身支度を整えて静かに待っていたが、残念ながら台風の余波で駆け出すことはできなかった。
スプリントとスプリント・ヴェローチェの違いは、ほとんどその材質にあるといっていい。スプリントのオールスチール製に対してヴェローチェは、ボンネット、ドア、トランクフードをアルミだけでなく、バンパーやモール、グリルにいたるまでがアルミに交換されているのだ。
吸気マニホールドのカバーも形状こそ変わりがないものの、材質はマグネシウムに変更されている。その他、ダッシュボードカバーやプレクシグラスによってスライド式になったため不要となったドアの内張りまでもを変える徹底ぶりだ。もちろんエンジンやキャブにも手が入っている。ボンネットを開けると解かるのだが、スプリントとの違いがバルクヘッドにもよく現れている。フロントスクリーンの真下からバルクヘッドになるスプリントに比べ、ヴェローチェは 10 cm 近くも構造材が張り出しているのだ。
後で述べるが、競技を前提としたモデルになると「これでもか!」といわんばかりの強化や軽量化を行う技術者たちのスタンスも、佐古田氏の気に入っているところなのだそうだ。
●ジュリエッタ・スプリント・ヴェローチェ
全長×全幅×全高 3980 × 1540 × 1320 mm ホイールベース 2380 mm 車両重量 780 kg 排気量 1290 cc 最高出力 79 ps / 6500 rpm エンジン 直列 4 気筒 DOHC 8 バルブ(ツインキャブ)
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 |  |  |  |  | | スペアタイヤのセンターにあるラッチはワンタッチでタイヤを外すためのものでヴェローチェには標準でつく。さすがセミレーサー。 |  |
|  |  | 答えを知りたくて
佐古田氏とジュリエッタとの出会いは 1 年前、やはりここ CORGY’S だった。しかしそれまでは、ジュリエッタなんて興味の対象にすらなっていなかったという。
「当時はクラシックなんて考えはありませんでしたからね。アルファといえば少しでもあたらしいジュリアや、ミニでも年式の若い最終のクーパーが欲しいと思っていました。だからそのときにはただの中古車で目がいかなかったんですよ(笑)」。
そんな氏の考えを一変させたのはミニだったという。
「その当時もミニを所有していたのですが、ある年齢に達してから原点回帰とでもいうのか、そのクルマの初期モデルに魅力を感じるようになっていたんです」。
原点回帰の過程で資料や情報を調べていくうちに、真に魅力のあるクルマはそのメーカーの危機的状況時にその多くが生まれているという結論に至り、それを乗り越えようとがむしゃらにがんばった技術者たちの気概=クルマのもつ魅力を感じるようになっていったのだ、と語る。まさにそんなときに出会ったのがジュリエッタだった。
「店に置いてあったときに聞いたら、普通のジュリエッタとは少し違うというんですよ。で、どう違うのかと聞くと、その先の回答が出てこない(笑)」。
そんなわけで、そのときはそれほど乗り気でもなかったのに、質問に対して黙っていられるうちにどんどん気になりはじめ、気がついたらどいうわけで買ってしまったというのだ。つまり、答えを知るために買ったのである。
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 |  |  |  | | (**** E *****)とあるのだが読めるだろうか!? |  |
|  |  |  | “E” の刻印
ヴェローチェとスプリントの違いを先に紹介したが、そのもっとも間違いのない証明が“E”の文字である。 現在では、レーシングモデルと市販モデルとではほとんどの場合、別工程で製作されている。しかし当時は基本的に同一のラインで作られ、ヴェローチェの注文が入ると、その中から抜粋してヴェローチェ用の可装が組まれていた。 したがって、それまで通しだった車台番号も、抜き出されたモノだけ飛び石的にヴェローチェになることとなる。そこで打刻されるのがベローチェの証 “E” の文字なのだ。画面ではわかりにくいかも知れないが、4 桁番号と車台番号の間にその 1 文字を確認することができる。
この時代のクルマには、大なり小なりこういったエピソードをもったものが少なくない。佐古田氏も、この種のクルマの面白いところは、そういったヒストリーや文献にあらたな発見があるのがいいのだと語っていた。ミニとは違い、とくにジュリエッタは圧倒的に情報量が少なく、あらたに見つかる情報や発見がまた楽しみなのだという。
ほとんど何も知らないところから始めたヴェローチェとの生活。あらたな発見があることを楽しみに待ちながら、佐古田氏は今日も走り続けている。
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|  |  |  |  | |  |  |  |  | アルファロメオの歴史 私がジュリア・スーパーに乗り始めてもうすぐ 1 年。通っているショップに出入りする先輩に協力してもらって、ジュリア系アルファロメオの魅力とショップ・戦前から続くアルファロメオの歴史を紹介します。
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