 |  |  | | | BMW の新顔、1 シリーズに乗る <後編> | | C セグメント市場に殴り込み !? |  | FR レイアウトを採用する C セグメントハッチバック、 BMW 1 シリーズのトップモデル「 120 i 」に試乗! その素晴らしさを伝えるリポートの後編をお届けする。 |  | 文=島下泰久 写真=阿部昌也
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|  |  |  |  |  |  | 島下泰久 [自動車ライター] |  |  |  | こんにちは。 楽しい自動車生活の参考になる、そんなレポートをしていければと思います。 どうぞ、よろしく。 |  |
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 |  |  |  |  | | フロントがストラット、リアが 5 リンク式とされたサスペンション。BMW らしさに満ちた乗り味を得ている。 |  |
|  | ザ・ハンドリングカー
前回紹介したように、BMW 1 シリーズの最大の特徴は、このセグメントにおいて世界で唯一のFRレイアウトを採ることである。BMWのアイデンティティであるこのレイアウトは、1 シリーズにライバルとは次元の異なる走りの魅力を与えるものだ。
それがもっとも色濃く表れているのは、きわめて上質なステアリングフィールである。電動式ではなく、一般的な油圧式とされたパワーステアリングは、滑らかで雑味がなく、機械精度の高さを感じさせる洗練された手応えを返してくる。かつてはここが最大の弱点だった FF 車にも、最近では優れたステアリングフィールをもつものが増えているのは事実。しかし、前輪に駆動力が伝わらない FR の 1 シリーズは、この上質感を、掌にありありと伝わる接地感と両立させている点で、依然として大きなアドバンテージをもっている。
実際にそのステアリングを握ってみると、前述した抜群の精度感に加えて、瞬間ごとのフロントタイヤのグリップ感、路面の状況などが、掌へと逐一伝わってくるのが解る。その情報量にあふれた手応えは、それだけで操る実感をもたらし、いま乗っているのがあくまでドライバーズカーであるということを、ひしひしと訴えてくる。ただし、操作力はやや重め。華奢な女性ドライバーには、ちょっと辛いかもしれない。
FR の利点はそれだけではない。ハンドリングの自由度の高さも特徴のひとつだ。それはとくに飛ばさなくたって、いつもの走り慣れたコーナーに、普段と同じような速度で入っていくだけで充分に理解できる。そのときのあまりに素直な反応には、誰もがきっとこう思うだろう。
「あぁ、これがニュートラルステアというものか」と。
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 |  |  |  | 【上】150 ps / 20.4 kgm を発生するバルブトロニック・エンジン。118 i は 129 ps / 18.4 kgm 、116 i ( 115 ps / 15.3 kgm )はバルブトロニックではない通常の 4 気筒エンジンを搭載する。 【下】120 i は 7J × 16 アロイホイールと 205 / 55R16 の組み合わせ。スポーツサスペンションは全車にオプションとなる。 |  |
|  |  |  | ザ・FR
続いて同じコーナー。今度は心持ち進入速度を高めて、ブレーキを残し気味にアプローチしてみる。すると荷重の乗ったフロントの反応はさらにシャープになり、ノーズがスパッとインを向いてくれるのだ。
しかも、こうした場面でも、3 シリーズのようにリアの接地感が薄れてオーバーステア気味となる傾向は見られず、どっしりとした接地感が確保されているため、誰でも無類の気持ち良さだけを味わうことができるのである。
そしてさらに。コーナーの奥が深く回り込んでいた場合など、FF ならアクセルを戻してフロントのグリップ力を稼ぎ出さなければならないような状況でも、1 シリーズなら駆動力がかかっていないぶん、前輪のグリップ力に余裕があるため、ステアリングをさらに切り込むだけで、ノーズがもっとインを向いてくれる。
それどころか、逆にアクセルをもっと踏み込めば、ステアリングを徐々に戻しながら、絶妙なニュートラルステアで駆け抜けることすらできるのだ。これぞ、まさに FR の醍醐味。1 シリーズならば、コーナリングはまさに自由自在なのだ。
ちなみに、こうした特性は 16 インチホイール+ノーマルサスペンションでも、17 インチ+スポーツサスペンションでも、基本的に変わらない。後者は初期ロールが減り、タイトな印象も強まるが、操る楽しさは同質である。
どんどんアクセルを踏んでいきたくなるシャシーに組み合わされるエンジンも、これまた気持ちを昂揚させる要素に満ちている。
2 リッターバルブトロニック・ユニットは、低速から充分なトルクを発生するが、4500 rpm あたりで一段、そして 6000 rpm を過ぎたところでもう一段、エンジン音が変化すると同時に回転の勢いをより鋭くしながら、6500 rpm のリミット手前までスッキリ回り切る。とくに、この最後のひと伸びはいかにも DOHC スポーツエンジンらしく爽快そのもので、ついついアクセルを踏み込んでしまう。
このエンジンと組み合わされる 6 速 AT も、走りの楽しさを倍加させる要素だ。その変速ぶりは、滑らかでショックなくというよりは、MT のような歯切れの良いシフト感を意図的に残したような感触で、エンジンの鼓動を存分に楽しめる。キックダウン時やマニュアルシフト時のレスポンスも上々。これなら MT じゃなくてもいいかなという気にさせるできばえである。
総じてその走りっぷりは、このセグメントの中でもっとも刺激に満ち、そしてファンであると断言したい。そしてそれは同時に、走りの歓びを追求した BMW の中でも、図抜けているといえるだろう。あの 3 シリーズをも確実に凌ぐシャシーのポテンシャルを、このコンパクトな車体に凝縮し、そこに充分なパワーと気持ち良さをもったエンジンを組み合わせているのだから、それも当然だ。
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 |  |  |  |  | | バックレストは2:1の分割可倒式で330〜1150リッターの容量を確保。フルフラットにはならないが出っ張りがなく使いやすい。 |  |
|  |  | ザ・プレミアム
前回書いたように、パッケージング効率や室内の広さだけを見れば、ライバルにかなわない部分もあるが、そうした要素こそを重視するひとは、別のモデルを買うか、あるいは来年にも登場するであろう次期 3 シリーズを待てばいい。
BMW のアイデンティティをこのサイズに余すことなく凝縮したことが 1 シリーズの価値であり、そういう意味で比較すべき相手は不在。1 シリーズは、そうした割り切りのおかげで、数多くのものを手にしたのであり、それに共鳴したひとだけが手に入れればいいのである。
そう、それはつまり“大衆車”ではないということ。1 シリーズは、選ばれたひとだけが選ぶ、まさしくプレミアム・コンパクトカーなのである。
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 |  | |  |  | 「スポーツ・セダン」 BMW325i クルマに対する基準を見直すために、7 年の開発期間を得て BMW の最近のモデルチェンジラッシュの最後の飾る 3 シリーズの中核である 325i に基準を求めてみた。
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